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1. 一般的な情報と必要なハードウェア

1.1 はじめに

"Advanced Configuration and Power Interface" の略語である ACPI は APM (Advanced Power Management) に取って代わるものです。その仕様は電源管理に 加えて温度管理やプラグアンドプレイイベント等といったたくさんの機能を規定して います。しかしながら、この文書は ACPI4Linux グループの今日までの主要な作業で ある電源管理機能に集中します。

Linux のための ACPI サポートは最近のカーネルとともに供給されるドライバと、 acpid パッケージに含まれるデーモンとクライアント、pmtools と呼ばれる解析と デバッグのツールを集めたものから成ります。これらのパッケージとドライバは まだ開発の初期段階です。安定したソフトウェアと考えるべきではありません。 それらを使用する前に、しかるべき予防策を取ってください。それでもたくさんの 人がそれらのテストとデバッグを行い、機能追加しているので、すぐに製品品質に なるでしょう。もちろんあなたの力添えは大歓迎です!

この文書についての提案や苦情、意見があれば、著者 ariel@columbia.edu まで 送ってください。ドライバのバグレポートは送らないでください――ドライバの バグの報告方法の詳細はセクション 4.2 (役立つバグレポートの提出) を参照して ください。

1.2 Copyright notice and disclaimer

Copyright (c) 2000 Ariel T. Glenn

Permission is granted to copy, distribute and/or modify this document
under the terms of the GNU Free Documentation License, Version 1.1
or any later version published by the Free Software Foundation;
with no Invariant Sections, with no Front-Cover Texts, and with 
no Back-Cover Texts. A copy of the license is included in the section 
entitled "GNU Free Documentation License".

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1.3 文書の変更

     0.1c  pmtestのスクリプトとユーティリティの文書を追加
           ACPI 仕様のバージョン番号を修正
           2.4.0-test3およびそれ以降のカーネルに含まれるドライバの情報を追加
           (新しい /proc インターフェース、新しい acpid 機能の限定、
           ドライバオプションの変更)

1.4 最新の acpi ドライバと acpid パッケージと pmtools パッケージはどこに あり、どこから入手できるか?

acpi ドライバの最新バージョンはいつも一番新しい Linux のカーネルに含まれます。 この文書を書いてる時点では 2.4.0-test5-pre1 です。カーネルは ftp://ftp.kernel.org/ から入手できます。昔のバージョンにさかのぼってドライバを使うパッチは ありません。

最新の acpid は 2.4.0-test3 およびそれ以降のカーネルで AML インタープリタを 有効にした時のもので、acpid-071100.tar.gz です。そうでないものは acpid-052200.tar.gz です。 最新の pmtools は pmtools-060600.tar.gz です。最新のバージョンは http://www.geocities.com/SiliconValley/Hardware/3165/ か、ミラーサイトの http://phobos.fs.tum.de/acpi/download.html から入手できます。これらのパッケージは全部のソースを含みます。

1.5 バイナリ配布で入手できるか?

いいえ――ドライバは開発カーネルに含まれているだけなので、コンパイル済みの バージョンは入手できません。acpid と pmtools も開発段階のソフトウェアなので 同様にバイナリ配布は用意されていません。

1.6 どのチップセットがサポートされているか?

理論的には、ACPI に準拠した実装はサポートされます。実際には、誤って ACPI を 実装したものが出荷されています。具体的に言うと、ドライバが対象とした チップセットの実装でさえ奇異な動作をする可能性があります。 ドライバが期待した振る舞いをする具体的なシステム: (それらをここに記述) 奇妙な振る舞いをするシステム: (それらをここに記載)

1.7 どのカーネルがサポートされているか?

バージョン 2.3.19 から、開発カーネルに ACPI ドライバが含まれるように なりました。2.2.x のために一度だけ作られたパッチがありましたが、 新しい機能が追加されても 2.2.x にさかのぼって変更を行うパッチを作る試みは ありません。そしてそれらのパッチはもはや入手できません。

1.8 どの BIOS がサポートされているか?

BIOS の製造会社とバージョンおよびBIOS がサポートする ACPI の能力の表は http://phobos.fs.tum.de/acpi/bios.sql から入手できます。

1.9 お気に入りの (サポートされていない) システムがいつ サポートされるのか?

あなたがパッケージをテストし、あなたの ACPI BIOS についての情報を開発者に 送ることができれば、すぐにサポートされるでしょう。あなたの BIOS のための 数行のコードを書き、提出すれば、さらに早くサポートされるでしょう。:-)

あなたの BIOS の能力を測定する方法はセクション XXX を参照してください。

1.10 ACPI 能力の何がサポートされているか?

現在のところ、ドライバでサポートされる ACPI 能力は、スリープモード (S1)、 リジューム、パワーオフ (S5) のみです。次にサポートされるのはサスペンド状態 の他のものが予定されています――サスペンドが後回しなのは、suspend-to-disk (ハイバネーション) などの他のデバイスドライバの更新と統一される必要がある からです。

1.11 メーリングリストと他の情報源

ACPI ドライバとそのサポートパッケージは ACPI4Linux プロジェクトの作業で、 ACPI4Linux プロジェクトのウェブサイトが http://phobos.fs.tum.de/acpi/ にあります。

ユーザと開発者が参加できるメーリングリストを持っています。主題の欄に "Subscribe" と書いたメールを acpi-request@phobos.fs.tum.de に送るか、メーリングリストへの参加のためのウェブインターフェースが http://phobos.fs.tum.de/mailman/listinfo/acpi にあるのでそれを 使用して参加できます。メーリングリストのアーカイブは http://phobos.fs.tum.de/pipermail/acpi/ にあります。

ACPI 自体の仕様はウェブ上の http://www.teleport.com/~acpi/ にあります。acpid で使用される特定の AML インタープリタと ACPI コアコードを含む ACPI コンポーネントアーキテクチャ の詳細は、 ftp://download.intel.com/technology/iapc/downloads/cadoc100.zip から入手できます。


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