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2. Linuxと他のオペレーティングシステムの比較

2.1 一般的な比較

これについては`Linux Info Sheet', `Linux Meta FAQ' 、`Linux FAQ'( Linuxドキュメント参照)といったドキュメ ントを参照するとよいでしょう。視覚的障害のあるユーザーにとってLinuxを 使う主な理由はインターネットにフルアクセスできるネットワーク環境がすで にインストールされていることです。一般的にユーザーは開発環境があるとい うことがLinuxを使う理由となっています。

多くのGUI環境とは異なり、Linux (X Windows)のグラフィカルフロントエンドは 基本的な環境と分けられていて、グラフィック環境なしで使える World Wide WebブラウザやFAXソフトのようなプログラムのセットもあります。 これはシステムを機能的に利用する方法を開いてくれます。 Emacspeakが良い例です。

多分この比較はその他のユーザーにとってどうでもいいことかもしれないし はっきりしたことではないかもしれませんが、特殊で複雑な必要性を持った人びとは 十分な開発環境(システム)によって適切な解決策が可能になることに気づくでしょう。 他のシステムにあるほとんどのソフトウェアは入手できるようになり始めて おり、多くの開発がすべての方向に向かって始められています。

2.2 応用技術(Adaptive Technology)の利用

Linuxに特に商用的なものというのはありません。フリーのスピーチ シンセサイザーやボイスコントロールソフトなどといったとても便利なソフト が数多く出回っています。例えば点字ターミナルといった十分なサポートを受 けることができるフリーのパッケージなどもたくさんあります。

2.3 Linuxに備わっている有用性

LinuxはWindowsをしのぐ多くの有益なソフトを有しています。これらのソフトは コマンドラインに合わせられています。これは今も進展しておりグラフィカルフロ ントエンドで使えます。しかしもともとプログラマー向けのOSなので、興味ある新 しい分野についてはほとんどがラインベースのプログラムです。 そのため身体的にハンディキャップがある場合、そのニーズに合うようにプログ ラムを組み立てることが容易です。視覚障害者向けにはスピーチシンセサイザーや 点字ターミナルが近い将来使われるようになるでしょう。

Linuxの多重仮想コンソールシステムは、点字を介して視覚障害者に マルチタスクオペレーティングシステムとして役立っています。

Linux (X11)によって使われるウインドウシステムは多くのプログラムツールを 伴いそれぞれ入手できるものですが、Macintoshや Windowsのもの よりもより素朴です。しかしフリーで(何万円もするようなことはありません) 品質はよく、その品質も確実に改善されています。

実際には500ドル程度(安くて少し悪い PC + サウンドカード)で視覚障害者 用にLinuxシステムを使うことが可能です。他のオペレーティングシステム (スクリーンリーダー用ソフト、スピーチシンセサイザー)で何千ドルも出し てみることと比較するとその経済的な面が見えます。 Linux用のソフトウェアスピーチシンセサイザーは十分にいいとは言えず実際に ちゃんと動くかどうか疑問もありますが、入力用ハードにかける費用の制限が あると思います。


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