14.2. Clark-Shenker-Zhang アルゴリズム (CSZ)

これは非常に理論的なので、Alexey (CBQ の主要な作者) ですら理解することを求めていません。Alexey のソースにあった参考文献です:

David D. Clark, Scott Shenker and Lixia Zhang Supporting Real-Time Applications in an Integrated Services Packet Network: Architecture and Mechanism.

私の理解では、このアイディアの肝は、 保証するサービスそれぞれに WFQ フローを生成し、 残りのバンド幅をダミーの flow-0 に割り当てるところにあります。 flow-0 は予測的サービス (predictive services) とベストエフォートのトラフィックとからなります。 これは優先度スケジューラによって管理され、 予測的サービスに最も高い優先度が割り当てられます。 残りはベストエフォートのパケットになります。

CSZ はバンド幅の制限を「行いません」。 フローはすでに QoS ネットワークの境界で流入管理をされたとみなしており、 それ以上の帯域制限は行いません。 経路途中 (intermediate hop) で、 フローを向上させたりトークンバケツフィルタによる絞りを行おうとすると、 望ましくない遅延が起きたり、ジッターの原因になります。

現在のところ CSZ は本物の「保証付きサービス」を提供する唯一のスケジューラです。 (CBQ も含む) 他の機構は、保証付き遅延やランダムなジッターを提供しません。

現在のところは、先に紹介した記事を読んで理解できない限り、 あまり実際の利用には向いていないようです。