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5. 使いかた

5.1 fdisk, mke2fs, mount, etc.

これで RAID を普通のディスクと同じように扱うことができます。次に まずやらなければならないことは、パーティションをきることです(fdisk を 使います)。ext2 ファイルシステムを設定する必要があります。次のコマンド を走らせてください。

% mkfs -t ext2 /dev/sdxN

/dev/sdxN は SCSI のパーティションの名前です。これでパーティションを マウントして、他のディスクと同じように使えるようになります (/etc/fstab にエントリを追加しましょう)。

5.2 ホットスワップ

はじめに我々は、ドライブの 1 つを取り出して、それをまた戻すという、 ホットスワップのテストを、DPT 製 の 組み込みタイプの RAID で試して みました(この RAID は高価です)。するとドライブを完全に抜く前に、ディスクの 一つが故障した状態になりました(この時、警告音で気が狂いそうになりました)。 ディスクが故障したにもかかわらず、RAID の全てのデータにアクセスできました。

壊れたディスクを交換するふりをして、同じドライブを戻してみました。 ドライブはリビルドされて、全て OK のようでした。ディスクが埋まって、 リビルドしている間、全てのデータにアクセスできました。ただしここで他の ディスクが故障していたら、とんでもない事態になっていた、ということをおぼえて おいてください。

5.3 パフォーマンス

ベンチマークソフトの Bonnie で計測した結果を次にあげます。機器は、 2144 UW に 9x3=17 GB のディスクを RAID 5 で構成し、EATA DMA ドライバを 使用しています。RAID 用のマシンは、デュアルの Pentium Pro が搭載され、 Linux 2.0.33 がのっています。 比較として、同一マシンの IDE ドライブの Bonnie の結果ものせておきます。

           -------Sequential Output-------- ---Sequential Input--  --Random--            
           -Per Char- --Block--- -Rewrite-- -Per Char- --Block---  --Seeks---            
        MB K/sec %CPU K/sec %CPU K/sec %CPU K/sec %CPU K/sec %CPU   /sec  %CPU 
RAID   100  9210 96.8  1613  5.9   717  5.8  3797 36.1 90931 96.8 4648.2 159.2 
IDE    100  3277 32.0  6325 23.5  2627 18.3  4818 44.8 59697 88.0  575.9  16.3

上記の計測結果に異論をもたれる方もいます(間違いなくこの結果なのですが...。 もう我々のマシンは実稼働状態にあるので、もう一度計測することができません)。 理由は、テストに使用したファイルの大きさが小さいため、ディスク・キャッシュ に入ってしまったかもしれない、ということです(こうなると、普通ではありえない、 素晴らしいパフォーマンスがでてしまいます)。次は 3344 UW コントローラを用いた 結果です。

        -------Sequential Output-------- ---Sequential Input-- --Random--
        -Per Char- --Block--- -Rewrite-- -Per Char- --Block--- --Seeks---
     MB K/sec %CPU K/sec %CPU K/sec %CPU K/sec %CPU K/sec %CPU  /sec %CPU
   1000  1714 17.2  1689  6.0  1200  5.7  5263 40.2  7023 12.1  51.3 2.2

こんどは、ホスト内蔵タイプの RAID システムの計測結果です。

     -------Sequential Output-------- ---Sequential Input-- --Random--
     -Per Char- --Block--- -Rewrite-- -Per Char- --Block--- --Seeks---
MB   K/sec %CPU K/sec %CPU K/sec %CPU K/sec %CPU K/sec %CPU /sec %CPU
64   7465 100.0 70287 98.7 37012 97.7 8074 99.2 *****100.3 ***** 196.6
128  7289 99.3  67595 98.5 35294 98.6 7792 97.6 *****100.3 ***** 195.8
256  7222 98.8  44844 69.6 16096 51.8 5787 72.7 ***** 99.8 ***** 85.2
512  7138 98.4  13871 23.2 7888  29.3 7183 89.3 16488 27.2 1585. 11.5
1024 6908 95.8  12270 21.5 7161  25.4 7373 90.4 16527 28.2 123.8 1.8
2047 6081 84.1  12664 22.6 7191  25.6 7289 89.5 16573 28.5 75.0  1.2

***** の部分は結果表示の枠を越えてしまったものです(> 100 MB/sec, > 10000 seeks/sec)

ホスト: デュアル PII 400 MHz, 2 x U2W, 512 MB RAM, 内蔵ディスクなし RAID: IFT 3102 UA 128 MB キャッシュ, RAID-5, 6 x 9 GB OS: SuSE Linux 6.0(カーネル 2.2.3)


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