6. i-node を直接書き換える場合の準備

著者としては、この方法はおすすめしません。これはファイルシステムの低レベル 層をいじるわけですが、そういうやり方が賢明だとは思えないからです。また この方法では、確実に復旧できるのは個々のファイルの最初の 12 ブロックだけ なのです。したがって、大きなファイルを復旧する際は、通常、 最終的に他の方法を使わざるを得ません。(とはいえ、詳しい情報は、 Section 12 をご覧ください。)

どうしてもこの方法を使わないと気が済まない場合は、 raw パーティションのデータを他のパーティション上にディスクイメージとして コピーし、そのイメージを loopback を使ってマウントすることをおすすめ します。

  # cp /dev/hda5 /root/working
  # mount -t ext2 -o loop /root/working /mnt

(注意してほしいのは、mount コマンドのバージョンが 古いと、上記のコマンドで問題が生じるかもしれないということです。 mount が上手く動かない場合、最新バージョンか、少なくとも version 2.7 以上に更新することを強くおすすめします。古いバージョンには、 致命的なセキュリティ上のバグがあるからです。)

このように loopback を使っておくと、 そのファイルシステムを完全に破壊してしまった場合でも、 raw パーティションを再度コピーしてやり直すだけで済みます。