6. TrueType を Type1 に変換する

6.1. そんなことをしてどうするの?

いや、むしろ「それをやらなくてどうするの!」と言うべきかもしれません。Linux のユーザーといえば Windows からの乗り換え組が主流ですから、たいていは大量の TrueType フォントを所有しているはずです。この中にはかなり質の高いフォントがたくさんあります(例えば MS Word や Corel の製品に付属するもの)。しかし、Linux のアプリケーションの中には、Type1 フォントなら OK なのに TrueType フォントには未対応、というものがあるのです(StarOffice や LaTeX など)。ここで最新情報――StarOffice は TrueType フォントを扱えるようですが、詳細は今なお調査中。扱えるとしてもかなり高度な技術が要求されます。残念なことではありませんか。Ghostscript は TrueType に対応していますし、TrueType 用のフォントサーバもあるのですから、Linux で TrueType フォントを扱う基盤はすでにできているのに……。

6.2. どうやるの?

TrueType フォントを Type1 フォントに変換するには、http://ttf2pt1.sourceforge.net/ で ttf2pt1 を入手してください。コマンドの書式はこんな感じになります。
	ttf2pt1 -b xxxx.ttf ファイル名
「ファイル名」は新たに作成する Type1 フォントのファイル名です(つまり自由に命名できます。ttf2pt1 -b foo.ttf foo という具合に、ttf ファイルと同じ名前をつけるのがいいでしょう)。

ま、フォントがひとつならこれでよし。たくさんあるなら、もっと気のきいたやりかたが必要です。単純にループで処理することもできます。
	for X in *.ttf; do ttf2pt1 -b $X ${X%%.ttf}; done
あるいは ttfutils パッケージをダウンロードして、ttf2type1 で変換するという手もあります。
	ttf2type1 *.ttf