Linux/TOWNS 情報メモ 第2版 丸市 展之 進藤 秀郎 2001 年 4 月 12 日版 ____________________________________________________________ 目次 1. はじめに 2. Linux/TOWNS とは 3. ハードウェア 3.1 対応機種 3.2 使うための環境 3.3 サポートされているハードウェア 4. ソフトウェア 4.1 カーネル 4.2 X Window System 4.3 svgalib 4.4 Linux/TOWNS 用ソフトウェア 4.5 日本語環境 4.6 TOWNS で使用できるディストリビューション 4.6.1 Slackware をベースとした Linux/TOWNS パッケージ 4.6.2 Debian/TOWNS パッケージ 4.6.3 Plamo/TOWNS パッケージ 4.6.4 Vine Linux を TOWNS で動かす 4.7 日本語ドキュメント 4.8 その他のソフトウェア 5. Linux/TOWNS の入手法 5.1 Slackware をベースとした Linux/TOWNS パッケージ 5.2 Debian/TOWNS 5.3 Plamo/TOWNS 5.4 Vine Linux/TOWNS 5.5 その他 6. Linux/TOWNS の情報 7. Linux/TOWNS の歴史 8. 関連情報 9. おわりに ______________________________________________________________________ 1. はじめに この文書は富士通のパーソナル・コンピュータ FM TOWNS で動作する Linux(以下では Linux/TOWNS と呼ぶ)について説明したものです。 第1版である『TOWNS Linux 情報メモ』(1996年8月24日版)は、 進藤秀郎(SHU) が作成しました。 第2版の『Linux/TOWNS 情報メモ 第2版』(2001年4月12日版)は、修正の大 半と取りまとめは丸市さん が担当され、最後の手直 しを進藤が担当しました。 この文書の最新版は『TOWNS + Linux = ...』 より入手できます。 2. Linux/TOWNS とは Linux は、Linus B. Torvalds(torvalds@kruuna.helsinki.fi) さんらが作成 された UNIX 系の OS です。いわゆる「フリー」なソフトウェアで、Gnu General Public License (GPL) によって、ソースプログラムを含めて自由な 配付が認められています。もともとの動作対象ハードウェアは、386 以上の CPU を持つ IBM PC/AT とその互換機です。この Linux を FM TOWNS 上で動作 するように移植したものが Linux/TOWNS です。 3. ハードウェア 3.1. 対応機種 FM TOWNS のすべての機種で動作します。 機種名 発売時期 FM TOWNS モデル 1, 2 1989年春 FM TOWNS モデル 1F, 2F, 1H, 2H 1989年秋 FM TOWNS モデル 10F, 20F, 40H, 80H 1990年秋 FM TOWNS II モデル CX, UX 1991年秋 FM TOWNS II モデル HR, HG, UG 1992年秋 FM TOWNS II モデル UR 1993年春 FM TOWNS II モデル MX, MA, ME 1993年秋 FM TOWNS II モデル MF, Fresh 1994年春 FM TOWNS II Fresh-TV 1994年夏 FM TOWNS II モデル EA, Fresh-E, Fresh-T 1994年秋 FM TOWNS II モデル HA, HB 同上 FM TOWNS II モデル HC, Fresh-ES, Fresh-ET 1995年春 FM TOWNS II Fresh-FS, Fresh-FT 1995年夏 FMV-TOWNS モデル H, Fresh-GS, Fresh-GT 1995年冬 FMV-TOWNS モデル H2, Fresh-GE, Fresh-GM 1996年夏 FMV-TOWNS モデル H20 1997年夏 FM TOWNS には上記の他、小学校や中学校などに導入されている文教向け機種 があります。未確認ですが、それらの機種でも動作すると思います。 教育用モデルの情報などは、FTOWNS のホームページ『FTOWNS World』 を、ご覧ください。 メモリは 2MB 以上必要ですが、標準搭載メモリが 1MB である機種は 1989 年 に出荷された一部のモデル(モデル 1, 1F, 1H)だけですので、大抵の FM TOWNS ではこの条件はクリアされています。 したがって事実上、「すべての FM TOWNS は Linux/TOWNS マシン」であると 言えます。 但し、最新のカーネルは、必要なメモリ容量は、増えていますので、2MB での 使用は、無理であることが多いです。実際に、2MB で動かすためには、以前の カーネルを用いるなど対処が必要でしょう。 FM TOWNS には CD-ROM が標準搭載されており、TownsOS のソフトウェアのほ とんどは CD-ROM をセットして、電源を入れるだけで動作します。 Linux も同様に、後述の『Linux + JE4』 CD-ROM では CD-ROM をセットして 電源スイッチをいれるだけで Linux/TOWNS が起動します。 3.2. 使うための環境 とりあえず Linux/TOWNS を動作させてみて雰囲気を味わうには上記の通り、 メモリ 2MB + CD-ROM(FD でも可)の構成で動作します。しかし TeX で資料 を作成したり、InternetNews や電子メールを読み書きできる環境を構築する ためには、多少のハードウェアの追加が必要です。 文字画面のコンソールでの利用なら 386CPU の機種(HR を除く 1992 年秋以 前の機種)で、メモリは 4MB 〜 6MB あれば使えます。グラフィック環境であ る X Window System を使う場合なら 486 以上の CPU を持つ機種(HR+1993 年春以降の機種)で、メモリも 8MB 〜 16MB 程度を増設したほうが快適に使 えます。 なお、必要なメモリ容量は、環境(ディストリビューションなど)に依存しま す。Linux では、搭載されているメモリは、キャッシュとして利用し無駄に は、しません。追加が可能なら、もっと多いほうがいいです。 ハードディスクの必要容量もディストリビューションや用途により変わりま す。最小は 20MB で動作するそうですが、実用的ではないでしょう。コンソー ルでの利用なら 100MB 程度、X Window System を使う場合はフォント等を格 納する領域が必要ですので 200MB 程度は、必要で、300MB〜500MB 程度あった ほうが望ましいです。 普通は必要がないですが、X Window System のソースを修正してコンパイルし てみたいという場合には 500MB〜1GB 以上必要です。 メモリやハードディスクの必要容量といった、要求されるハード資源について の詳細は、各ディストリビューションのドキュメントを確認してください。 3.3. サポートされているハードウェア FM TOWNS に標準装備されているマウスとパッド、CD-ROM、内蔵音源、ICメモ リカードがサポートされています。 1993年秋発売のモデル M* 以降の機種 (いわゆる白TOWNS)に内蔵されている 16bit PCM 音源もサポートされていま す。コンソールは日本語化されており、シフト JIS コードあるいは EUC コー ドの漢字を表示できます。キーボードには JIS 配列のものと親指シフト配列 のものがあり、いずれもサポートされています。親指シフトキーボードでは、 多少の制限付ですが、親指シフト入力ができます。ハードディスクは TownsOS で使っている SCSI の物が、再フォーマットするだけでそのまま使えます。ま た MS-DOS 区画内のファイルを直接アクセスすることもできます。 周辺機器では、プリンターや RS-232C ポートがサポートされています。ビデ オカード、ワイヤレスコマンダー (FMT-RCT1) もサポートされています。 また富士通の Windows アクセラレータカード (FMT-3631) と八戸ファーム社 の Windows アクセラレータカード HV1-T(HyperView) が、X Window System でサポートされています。 LAN カードは、以下のものがサポートされています。 富士通純正の LAN カード (FM50L186, FM50L187) 富士通純正の LAN カード (FM50L188, FM50L189) RATOC 製 LAN カード REX-3586 4. ソフトウェア 4.1. カーネル オリジナルのカーネルは IBM PC/AT 及びその互換機用ですので、そのままで は FM TOWNS では動作しません。しかし FM TOWNS への移植作業は非常に精力 的に行われており、オリジナル版とそれほど変わらない版が動作しています。 2001 年 3 月 29 日現在、2.0 系の Linux/TOWNS カーネルは Linux/TOWNS 2.0.39-01、2.2 系は Linux/TOWNS 2.2.19-01 が、そして、最新バージョンの 2.4 系のカーネルでは、Linux/TOWNS 2.4.2-01 が、公開されています。 4.2. X Window System FM TOWNS 向けの X Window System のパッケージは、X TOWNS と呼ばれていま す。X TOWNS は、もともと、X11R5 のソースコードを元に、作成されました。 その後、Linux など、PC-UNIX 用の X サーバーとして、XFree86 が、一般的 になってきたことにより、XFree86 をもとにするようになり、X11R5 系 (XFree86 2.1) と X11R6 系 (XFree86 3.1.2) のものが移植されて利用される ようになりました。最新のものは、XFree86 3.3.6 をベースとして作成されて います。高解像度機(モデル MX, MA, HA, HB, HC)を含め、内蔵 VRAM がサ ポートされています。最近の TOWNS版サーバ X TOWNS では、16色 / 256色 / 32768色 / 1677万色のサーバ(1677万色は高解像度機のみ)がひとつに統合さ れており、設定を変えて起動することにより様々な画面モードで動作します。 TOWNS 標準の VRAM を使った X サーバーの他に、Windows アクセラレータカ ードも使用可能になっていて、八戸ファーム社から発売された HV1-T(HyperView) 用のサーバや、FMT-3631 用サーバもあります。 一部の FM TOWNS (Fresh E, ES, ET, FS, FT, モデル HA, HB, HC)に標準で 内蔵されている Windows アクセラレータ(Cirrus 社 GD5430:Fresh 系 / GD5434:H* 系)を使ったサーバも公開されています。 4.3. svgalib IBM PC/AT の DOS で利用されているグラフィック環境を実現するためのライ ブラリです。オリジナルは IBM PC/AT 用なのですが、 FM TOWNS 用には svgalib-1.2.10 が移植されています。著名なゲームソフトウェアである 「DOOM」にはこの svgalib を利用した版があり、Linux/TOWNS 上でも動作し ます。 4.4. Linux/TOWNS 用ソフトウェア 内蔵 PCM 音源用録音再生ツール、Standard MIDI ファイル(SMF)の演奏、 MIDI 出力、ファイルビューワ、高速 / 互換モード切り換え、ソフトウェア電 源 OFF、FM TOWNS 機種判別、svgalib 版 JPEG ビューワ、コンソールの表示 コード (S-JIS/EUC) 切り換えコマンド等々があります。また DOS 環境から Linux/TOWNS を起動するツールもあります。 X Window System のソフトフェ アとしては、CD プレーヤ、PCM サンプリングツール、TV 表示(要ビデオカー ド)などがあります。 4.5. 日本語環境 もともとの Linux は、日本語の表示については考えられていませんでした。 PC/AT互換機では、これを解決するために、通常、kon と言うソフトウェアを 使用します。 これに対し、Linux/TOWNS は、標準コンソールが、日本語表示に対応していま す。このため kon を用いなくても日本語表示する事が可能です(kon は、PC/AT互換機のハードの仕様に依存しているので、TOWNS では、動作しま せん)。 TOWNS の標準コンソールは、EUC/シフトJISコードへ対応していま す。切替えは、キー操作または、kanjimode コマンド、ioctl() によって行い ます。 なお、フレームバッファコンソールという Linux 標準のフレームバッファデ バイス(これとは、別に TOWNS 独自のフレームバッファデバイスが、存在し ます)を使用したコンソールでは、そのままでは、日本語表示できません。 こちらを使用している場合、jfbterm というツールで日本語表示に対応するこ とが、可能です(ただし、8 bpp への対応が必要なため Linux/TOWNS 2.4.0test1 or 2.2.16pre15-01 以降が必要です)。 上記のように、Linux/TOWNS は、標準で日本語表示が可能ですが、それだけで は、日本語を扱う環境として十分では、ありません。 Linux は、もともとは、英語圏の環境向きでした。しかし有志による日本語化 のプロジェクト(JE) によりの追加パッケージの形で日本語が使用できる環境 が実現されました。このプロジェクトは、その後、 PJE (Project Japanese Extensions) として引き継がれましたが、現 在は、日本語化の役割は、各ディストリビューションへと移っています。 JE/PJE などの活動成果として、必要なソフトウェアはたいてい、日本語化さ れており、また日本語で記された文書が豊富に作成されています。 Slackware をベースとした Linux/TOWNS の環境では、この JE や PJE で、日本語化され たソフトが、ほぼ、そのまま動作します。 PJE をインストールする際は、kon など、TOWNS で必要ない物も含まれていま すので、この部分は、インストールしないようにしましょう。 4.6. TOWNS で使用できるディストリビューション FM TOWNS は、初期段階(JE1 の頃)は、SLS(SoftLanding Linux System) で、 動いていました。その頃は、他に一種類しかディストリビューションは、存在 していませんでした。 最近の Linux ブームで、(特に商用の)ディストリビューションが増えまし たが、TOWNS では、非商用のディストリビューションへの対応が中心となって います。 4.6.1. Slackware をベースとした Linux/TOWNS パッケージ 最近の Slackware とは言えませんが、Slackware-3.1 をベースとした Linux/TOWNS としては、Linux Japan Vol.2 に付属していたものが、最新で す。これとほぼ同等な物として、『RUN RUN Linux 第2版』、『Linux入門』 が、存在します。なお、Slackware-3.5 を収録している『RUN RUN Linux 第3版』では、Linux/TOWNS パッケージは、収録されていません。ご注意くだ さい。もともとの The Slackware Linux Project では、日本語化されていませんでした が、TOWNS 用のインストーラは、大部分が、日本語化されて、一部パッケージ も日本語に対応しています。 厳密な、パッケージ管理と言う思想ではないので、ソースをコンパイルして利 用する方に向いています。 これだけでは、日本語化は不十分なので、日本語追加パッケージ(JE、また は、PJE)などと組み合わせて使用します。 なお、Slackware-7.x では、glibc2 化されているので、これらの Slackware 用の TOWNS パッケージを用いての TOWNS 対応は、難しいでしょう。 4.6.2. Debian/TOWNS パッケージ Debian GNU/Linux は Linux カーネルと GNU プロジェクトに由来する多くの 基本ツールをベースに構成されるフリーなディストリビューションです。再イ ンストール不要と言われる強力なパッケージ管理、パッケージ数の多さ、オー プンな開発環境などが、大きな特徴と言われています。 Debian GNU/Linux は、 Debian Project という国 際的なボランティア団体がメンテナンスしていますが、日本人のメンバーも多 数参加して、日本語への対応を行っています。現在では、この Debian GNU/Linux だけで、日本語環境の構築が可能になっています。 この他、日本での活動として、 Debian JP Project があり、Debian に関する文書の日本語訳やメー リングリストの運営などが行われています。 Debian GNU/Linux 1.x は、libc5 系で、Debian GNU/Linux 2.0 以降は、 glibc2 系です。 TOWNS への対応は Debian GNU/Linux 1.3.1 版の頃からなされており、現在 は、Debian GNU/Linux 2.2(potato) 版に対応した Debian/TOWNS がインスト ーラを含めて公開されています。 4.6.3. Plamo/TOWNS パッケージ Plamo Linux は Slackware と PJE の流れをくむ日本語化されたディストリ ビューションです。こじまさんを中心としてとりまとめられ、 Plamo Linux のホームページ にて公開されて います。 Slackware をベースとした Linux/TOWNS では、1次と2次のインストールに 別れていましたが、Plamo/TOWNS では、一回でインストールできます。 Slackware 同様、厳密な、パッケージ管理と言う思想ではないので、ソースを コンパイルして利用する方に向いていています。 Plamo-1.4.x は、libc5 系で、Plamo-2.0 以降は、glibc2 系です。 4.6.4. Vine Linux を TOWNS で動かす RPM によるパッケージ管理を行うディストリビューションです。 PJE のメン バー有志を中心とした Project Vine にて作成されています。もちろん、日本 語化されています。詳しくは、 Vine Linux のペー ジを参照してください。 この Vine Linux を TOWNS で動かすための試みが、実現しつつあります。 Vine Linux 1.1 の TOWNS 版が動作しており、2.1 は対応中となっています。 4.7. 日本語ドキュメント 日本語文書を整備する JF プロジェクト( Linux JF (Japanese FAQ) Project )により、多くの文書が、翻訳されたり、独 自に作成されています。もともと FAQ, HOWTO などの文書を翻訳する事を目的 とした JF とは、別に、日本語オンラインマニュアルパッケージの作成、配布 を行なっているプロジェクトも存在します。 o JM Project Linux の日本語マニュアルを作成するためのプロジェクト。 o X Japanese Documentation Project X Window System 関連のマニュアルは、PC UNIX で、共通に使えるため共 同で日本語マニュアルを作成するためのプロジェクトです。 4.8. その他のソフトウェア 文書処理系では TeX, エディタでは vi, emacs, mule 等、かな漢字変換サー バでは、wnn, canna, sj3 が動作します。最近流行のインターネットに関する ソフトも動作します。ppp, slip, plip, PPxP といったドライバや、WWW クラ イアントである NCSA Mosaic や Netscape、メール・ニュースシステムとして の uucp, sendmail, mnews, inn など、色々なソフトが動きます。また IBM PC の DOS 環境をエミュレートする dosemu や、Macintosh ソフトの動作環境 をエミュレートする Executor も動きます。IBM PC/AT互換機自体をエミュレ ートする VMware も一部に制限を受けるものの動作するようです。これによ り、通常は、FM TOWNS で、動作しない OS も、動作する事が可能です。 5. Linux/TOWNS の入手法 5.1. Slackware をベースとした Linux/TOWNS パッケージ これまでの Linux/TOWNS パッケージは主に Slackware 版で、CD-ROM の形態 で存在しています。Linux/TOWNS パッケージには、Linux/TOWNS のカーネルを 始め、JE 日本語環境、Linux/TOWNS 用ソフトウェア、各種のツールやユー ティリティー、関連文書がまとめて格納されています。入手するには、『日本 語 Linux CD-ROM』を購入するか、もしくは CD-ROM が添付されている書籍 『Linux 入門』や『Run Run Linux』を購入するのが最も容易でした。『日本 語 Linux CD-ROM』は現在第4版が出ており、『Linux + JE4』という商品名で す。 ◆『Linux + JE4』 著者:生越昌己・真鍋敬士・小野徹 他 発行所:LASER5 出版局 出版元:(株)五橋研究所 定価:6,800円(消費税含まず) ◆『RunRun Linux(第2版)』 著者:はね ひでや・やまだ あきら・あべ ひろのぶ 発行:アスキー出版 定価:2,800円 ISBN4-7561-1693-0 付録CD-ROM:Slackware-3.1 / JE-0.9.8a / JGβ3 / JF TOWNS 用のパッケージ、インストーラ 注意:最新の『第3版』の CD-ROM は、TOWNS 用になっていません ◆『Linux 入門』 著者:小山 裕司 斎藤 靖 佐々木 浩 中込 知之 発行:トッパン 定価:4,500円 ISBN4-8101-8955-4 C3055 P4500E 付録CD-ROM:Slackware-3.1 / JE-0.9.8a / JGβ3 / JF TOWNS 用のパッケージ、インストーラ ◆『LINUX JAPAN 創刊2号』 発行:レーザー5出版局 定価:1,980円 ISBN4-900813-31-1 付録CD-ROM:Slackware-3.1 / JE-0.9.8a / JGβ3 / JF TOWNS 用のパッケージ、インストーラ ◇『エーアイムック226 挑戦! Linux [ネットワーク基礎編]』 著者:あだちあきひと/アンタレス伊藤 他7名 発行:エーアイ出版株式会社 定価:2300円 + 税 ISBN4-87193-682-1 添付CD-ROM:なし (有償にてオフィシャル CD を配布) 1999 年 5 月 1 日初版第1刷発行 『Linux + JE4』は CD-ROM 3枚組で、以下の構成になっています。 o DISK1 : Plug&Play PC/AT互換機、Plug&Play FM TOWNS o DISK2 : 日本語インストーラー,JF,JG,TOWNS,ドキュメント o DISK3 : OTHERS 5.2. Debian/TOWNS Debian GNU/Linux システムも TOWNS への移植が行なわれています。以下の書 籍の添付 CD-ROM に Debian/TOWNS が収録されています。ただしこれらは最新 の Debian/TOWNS ではありません。 ◇『Debian GNU/Linux』 著者:鵜飼 文敏 / 鴨下 聡 / 八田 修三 / 前原 恵太 / 柳原 良亮 / 吉山 あきら 発行:ソフトバンク 定価:3500円 + 税 ISBN4-7973-0754-4 添付CD-ROM:Debian GNU/Linux 2.0 + Debian-JP パッケージ Debian/TOWNS 2.0 ◇『今日から Debian GNU/Linux』 著者:芳尾 桂 発行:オーム社 定価:2800円 + 税 ISBN4-274-06300-3 添付CD-ROM:Debian GNU/Linux 2.0 + Debian-JP パッケージ Debian/TOWNS 2.0 1999 年 2 月 初版発行 注意:『今日から Debian GNU/Linux2.2』の添付CD-ROMには、 Debian/TOWNS が含まれていません ◇『Debian GNU/Linux 徹底入門』 著者:武藤健志 発行:翔泳社 定価:4800円 + 税 ISBN4-88135-711-5 添付CD-ROM:Debian GNU/Linux 2.0 + Debian-JP パッケージ + 著者セレクトによるnon-free集 Debian/TOWNS 2.0 1999 年 1 月 初版発行 注意:『改訂版 Debian GNU/Linux 徹底入門 potato 対応』 の添付CD-ROMには、Debian/TOWNS が含まれていません ◇『DEBIAN GNU/LiNUX 2.1 日本語対応版』 発売元:ネットビレッジ ◇『Linux Japan 1999年 5月号』 発売元:株式会社五橋研究所 Linux Japan編集部 添付CD-ROM:Debian GNU/Linux 2.1 + Debian-JP パッケージ Debian/TOWNS 2.1 最新の Debian/TOWNS (potato版) はオンラインにて公開されています。詳細 は以下の URL にある『Debian/TOWNS インストールガイド』 (ファイル 名:install.txt) をご覧ください。 o また Debian/TOWNS チームによる、『Debian/TOWNS FAQ』も取りまとめられて います。 o 5.3. Plamo/TOWNS Plamo/TOWNS は丸市さんがとりまとめておられ、以下のホームページにて公開 されています。 o Linux/TOWNS and X Window System 5.4. Vine Linux/TOWNS Vine Linux/TOWNS は、以下のホームページにて公開されています。 o Doll House(仮称) 5.5. その他 Linux/TOWNS カーネルの移植作業及びその他のドライバやツール等の開発につ いては、主に、『FM-TOWNS Club メーリングリスト』と@nifty の『<FM TOWNS フォーラム> FTOWNS』でアナウンスされたり、作業が進められたりし ています。 Linux/TOWNS カーネルやその他のソフトウェアが置かれる Anonymous FTP サ イトには、以下がありますが、現在では内容が古くなっています。 o また以下のサイトにもバージョン 2.0 系の Linux/TOWNS カーネルが置いてあ ります。 o 6. Linux/TOWNS の情報 これまで、NIFTY-SERVE(現@nifty) では、FFMHOB/FTOWNS1 などで Linux/TOWNS に関する情報が、扱われてきました。 現在、@nifty では、<FMTOWNSフォーラム> FTOWNS に Linux/TOWNS の会議室 および、データライブラリが存在します。 @nifty FTOWNS 会議室 7番: Linux一般】Linuxの楽しい世界(質問&談話) 会議室 8番: Linux開発】Linuxプログラマーズ 8番ライブラリ: FMTOWNS用 Linux関連 残念ながら、FFMHOB は、FFM 系フォーラムのリニューアルで廃止されました が、この FFMHOB で交わされた質疑応答の結果をまとめた文書『NIFTY-Serve FFMHOB 版 Linux-FAQ 集 Vol.1』(略称『FHFAQ』) が作成されていま す。『FHFAQ』は第5版まで作成された『HOBFAQ』を引き継ぐ文書です。上記 の Anonymous FTP サイトにも置かれています。『FHFAQ』には、『日本語 Linux CD-ROM』や『Linux 入門』添付 CD-ROM からインストールする際の注意 点や、Linux/TOWNS を利用していくうえで有用な情報が記されていますので、 入手されることをお勧めします。 また 1995年12月〜1998年4月に渡って利用されていた NIFTY-Serve の<FM TOWNS マルチメディアフォーラム1> FTOWNS1 Linux 会議室の質疑応答集も 『NIFTY-Serve FTOWNS1 版 Linux-FAQ 集 Vol.1』(略称『FTFAQ』) としてまとめられ現 在の FTOWNS データライブラリに登録してあります。 Linux/TOWNS 専用のメーリングリストはありませんが、FM-TOWNS Club メーリ ングリストでは Linux/TOWNS の情報が交換されています。 o FM−TOWNS Club 入会案内 o FM−TOWNS Club うんずの森 入会案内 また Debian/TOWNS チームはメーリングリストにて活動しています。参加を希 望される方は、メーリングリストの登録メンバーを管理されておられる樽さん に、Debian/TOWNS チームに参加したい旨を書いた メールを送ってください。 Linux/TOWNS に関連した WWW のホームページには以下があります。 o FTOWNS World: @nifty FTOWNS ホームページ o Linux/TOWNS and X Window System o 何かへの近道 o Doll House(仮称) o Pagina de kurati o TOWNS + Linux=... 最近はホームページが次々と作成されていますので、この他にも色々とあ ると思います。 7. Linux/TOWNS の歴史 Linux/TOWNS カーネル 2.2.19-rev01 に添付されているドキュメント (README.towns) から、トピック的な部分を抽出して記します。 1992. 7.21. Linux-0.96c-PL1-TL0 αテスト版(初版) 1992, 7.25. Nifty/FFMPRO に Linux porting Lab. 会議室誕生 1992, 8.28. Linux-0.97-PL2-TL6 (β2版)公開 1992,11.21. Linux-0.98-PL5-TL12(β4版)公開 1993, 9.11. Linux-0.99-PL10-ATL1(α版)公開 1993,12.14. Linux-0.99-PL14-β1 公開 1994, 1. 1. 会議室が Nifty/FFMHOB へ移行 1994, 2.17. Linux-0.99-PL15a-α1 公開 1994, 4. 6. Linux-1.00.5-β1 公開 1994, 5. 3. Linux-1.1.10-β2 公開 1994, 6. 7. Linux-1.1.12-rel1.0 公開 1994, 7. 6. Linux-1.1.22-wrk1.5 公開 1994, 8.10. Linux-1.1.33-wrk1.6 公開 1994,10. 1. Linux-1.1.40 公開 1994,12.29. Linux-1.1.53 公開 1995, 3.20. Linux-1.1.65 公開 1995, 6.17. Linux-1.2.0 公開 1995, 8. 1. Linux-1.2.12-rel1.0 公開 1995, 8. 7. Linux-1.3.15-wrk1.0 公開 1995,10. 4 Linux-1.2.13-rel1.0 公開 1995,10. 4. Linux-1.3.30-wrk1.0 公開 1996, 1. 2. Linux-1.3.51-wrk1.0 公開 1996, 1.28. Linux-1.3.59-wrk1.0 公開 1996, 4. 8. Linux-1.3.84-wrk1.0 公開 1996, 5.18. Linux-pre2.0.4-wrk1.0公開 1996, 6.21. Linux-2.0.0-wrk0.1 公開 1996, 6.30. Linux-2.0.0-wrk0.2 公開 1996, 7. 7. Linux-2.0.0-rel1.0 公開 1996, 7.13. Linux-2.0.0-rel1.0a 公開 1996, 7.18. Linux-2.0.7-wrk1.0 公開 1996, 7.24. Linux-2.0.8-wrk1.0 公開 1996, 7.30. Linux-2.0.10-rel1.0 公開 1996, 8. 8. Linux-2.0.11-rel1.0 公開 1996, 8.16. Linux-2.0.12-rel1.0 公開 1996, 8.18. Linux-2.0.13-rel1.0 公開 1996, 8.22. Linux-2.0.14-rel1.0 公開 1996,10. 2. Linux-2.0.21-wrk1.0 公開 by ななしの 1996,10. 6. Linux-2.0.21-Arel1.0 公開 by 由 1996,10.19. Linux-2.0.22-wrk1.0 公開 by 若谷 純 1996,10.22. Linux-2.0.21-rel1.0 公開 by ななしの 1996,10.25. Linux-2.0.23-rel1.0 公開 by 若谷 純 1996,10.26. Linux-2.1.1-wrk1.0 公開 by 西 章兵 1996,11.03. Linux-2.0.23-rel2.0 公開 by 若谷 純 1996,12.20. Linux-2.1.14-wrk1.0 公開 by 西 章兵 1996,12.13. Linux-2.0.27-wrk1.0 公開 by 若谷 純 1997,02.19. Linux-2.0.28-wrk1.0 公開 by 若谷 純 1997,02.25. Linux-2.0.29-wrk1.0 公開 by 若谷 純 1997,03.11. Linux-2.0.29-wrk1.0 公開 by 若谷 純 1997,03.21. Linux-2.0.29-release 公開 by 若谷 純 1997,06.10. Linux-2.0.30-wrk1.0 公開 by 若谷 純 1997,06.13. Linux-2.0.30-wrk1.1 公開 by 若谷 純 1997,06.23. Linux-2.0.30-wrk2.0 公開 by 若谷 純 1998,01.06. Linux-2.0.33-wrk1.0 公開 by ななしの 1998.06.17. Linux-2.0.34-wrk1.0 公開 by 川口@奈良先端大 1998.08.10. Linux-2.0.35-wrk1.1 公開 by 倉地 修 1998.08.29. Linux-2.0.35-wrk2.0 公開 by 倉地 修 1998.09.06. Linux-2.0.35-wrk3.0 公開 by 倉地 修 1998.09.13. Linux-2.0.35-wrk4.0 公開 by 倉地 修 1998.09.14. Linux-2.0.35-wrk4.1 公開 by 倉地 修 1998.11.20. Linux-2.0.36-wrk01 公開 by 倉地 修 1998.12.02. Linux-2.1.57-w0.001 公開 by 西 章兵 1998.12.06. Linux-2.1.131-rev01 公開 by 倉地 修 1998.12.10. Linux-2.1.131-rev02 公開 by 倉地 修 1998.12.14. Linux-2.1.131-rev02b 公開 by 倉地 修 1998.12.15. Linux-2.1.131-rev03 公開 by 西 章兵 1998.12.25. Linux-2.1.132-rev01 公開 by 倉地 修 1998.12.29. Linux-2.2.0pre1-rev01 公開 by 倉地 修 1999.02.04. Linux-2.2.1-rev01 公開 by 倉地 修 1999.02.23. Linux-2.2.2-rev01 公開 by 倉地 修 1999.03.21. Linux-2.2.3-rev01 公開 by 西 章兵 1999.03.30. Linux-2.2.5-rev01 公開 by Tomo−p 1999.03.31. Linux-2.2.5-rev02 公開 by 倉地 修 1999.04.18. Linux-2.2.6-rev01 公開 by 倉地 修 1999.04.30. 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