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10. モデムを試す (電話をかける)

10.1 電話をかける準備ができていますか?

モデムに電話線を差し込み、どのシリアルポートにつながっているのか分 かれば、試してみる準備ができました。インターネットへの接続を試す前に、 そして誰かがあなたに電話をかけてくる前に、ますモデムが正常に動作してい るか調べましょう。そのためには、いくつかの番号へ電話をかけるなど、単純 なものから試してください。まず、モデムにつながる電話番号を探してくださ い。電話番号が分からないなら、コンピュータショップで掲示板 (BBS) など の電話番号を尋ねるか、地元の図書館にオンライン目録サービスの電話番号あ るかどうか調べてください。

電話をかける準備が整ったことを確認してください。(ttsS2 などの)モ デムのつながっているシリアルポートが分かっていますか? シリアルポート の I/O と IRQ を設定し、その設定を知っていなければなりません。そのポー トで使う速度を決定しましたか? 素早い選択のためには 速度表 を、詳細については モデムで使うべき速度は? をご覧ください。設定すべき速度がわから ないなら、広告上のモデムの速度より 2-3 倍速い速度をシリアルに設定して ください。「ハードウェアフロー制御」あるいは ``RTS/CTS'' といったオプ ションを選択するメニューがどこにあるのかも、覚えておいてください。動作 する電話線をモデムに差し込みましたか? ダイアルトーンが聞こえるか確か めるために、この電話線を本物の電話機につないでみるのも良いでしょう。

それから、電話をかける通信(ダイアル)プログラムを選ぶ必要があります。ダ イアルプログラムには minicom, (X window system の) seyon および kermit もあります。通信プログラムに関しては、 通信プログ ラム をご覧ください。次に 2 つの例、 Minicom で電話をかける、および Kermit で電話をかける を挙げます。

10.2 Minicom で電話をかける

Minicom は多くの Linux ディストリビューションに付属しています。設 定するには root にならなければいけません。設定するためには、``minicom -s'' とタイプしてください。すると設定メニューが出てきます。あるいは、 ``minicom'' を起動し、ステータスラインを表示させるために ^A をタ イプしても良いでしょう。^A Z をタイプすると、minicom はヘルプを表 示します。ヘルプメニューから設定メニューへ移動できます(既に ^A を タイプしていたら z とだけタイプしてください)。

オプションの多くは、単なる発信のためには設定する必要はありません。設定 しなければならない基本的な項目は、/dev/ttyS2 といったモデムが つながっているシリアルポートの名前、および 115200 などのシリアルポート の速度です。これはシリアルポートメニューで設定します。シリアルポートメ ニューへ移動し、設定してください。(可能なら)ハードウェアフロー制御 (RTS/CTS) も設定してください。そして、設定を保存してください。速度の設 定をしている際、``8N1'' といった文字を見るはずですが、そのままに しておきましょう。これは 1 バイトが 8 ビットでパリティなし、各バイトご とに 1 ビットのストップビットを付加すること意味します。設定したい速度 が見つからないなら、低めの速度なら動作するでしょう。設定が終わったら、 メニューを用いてその設定をデフォルト (dfl) として保存し、(リター ンキーをたたいて)終了してください。シリアルポートを探しモデムを初期化 する、あるいはヘルプを見たり、minicom にモデムを初期化させるために、 minicom を終了し再び動かしても良いでしょう。

さあ、電話をかける準備が整いました。しかしまず、``minicom'' とタ イプして出てくるメインスクリーンで、AT そして <enter> キー をたたき、モデムがつながっているのか確かめてください。OK と表示す るはずです。そうならなかったら、どこかがうまくいっておらず、試しに電話 をかけても意味はありません。

``OK'' が返ってきたら、ヘルプへ戻りダイヤリングを選んでください。 それを編集して電話番号などを入力し、電話をかけるため ``dial'' を 選択してください。あるいは、手動で電話をかけるかもしれません (``manual'' を選択し、キーボードで電話番号を入力してください)。正 常に動作しなかったら、慎重にすべてのエラーメッセージを書き取り、何が悪 いのか理解するようにしてください。

10.3 Kermit で電話をかける

kermit の最新バージョンは http://www.columbia.edu/kermit/ にあります。例えば、モデム が ttyS3 につながっており速度が 115200 bps のときには、以下の ようにしましょう :

linux# kermit
C-Kermit 6.0.192, 6 Sep 96, for Linux
 Copyright (C) 1985, 1996, 
  Trustees of Columbia University in the City of New York.
Default file-transfer mode is BINARY
Type ? or HELP for help.
C-Kermit>set line /dev/ttyS3
C-Kermit>set carrier-watch off
C-Kermit>set speed 115200
/dev/ttyS3, 115200 bps
C-Kermit>c
Connecting to /dev/ttyS3, speed 115200.
The escape character is Ctrl-\ (ASCII 28, FS)
Type the escape character followed by C to get back,
or followed by ? to see other options.
ATE1Q0V1                           ; you type this and then the Enter key
OK                                 ; modem should respond with this

AT にモデムが反応したなら、Linux でモデムが正常に動作していると判 断できます。次に、試しに他のモデムへ電話をかけてみましょう :

ATDT7654321

ここで、7654321 は電話番号です。もしダイヤル回線を使っているなら、 ATDT ではなく ATDP を使用してください。通話できたなら、モデ ムは正常に動作しています。

kermit プロンプトへ戻り、コントロールキーを押したままバックスラッ シュを押してコントロールキーを放し、そして C キーを押してください :

Ctrl-\-C
(Back at linux)
C-Kermit>quit
linux#

これは原始的な「手動」ダイヤリング手法を用いたテストです。通常の方法で は、内蔵モデムデータベースおよび自動的に電話をかける機能を用いて、 kermit に電話をかけさせます。

linux# kermit
C-Kermit 6.0.192, 6 Sep 1997, for Linux
 Copyright (C) 1985, 1996,
  Trustees of Columbia University in the City of New York.
Default file-transfer mode is BINARY
Type ? or HELP for help
C-Kermit>set modem type usr        ; Select modem type
C-Kermit>set line /dev/ttyS3       ; Select communication device
C-Kermit>set speed 115200          ; Set the dialing speed
C-Kermit>dial 7654321              ; Dial
 Number: 7654321
 Device=/dev/ttyS3, modem=usr, speed=115200
 Call completed.<BEEP>
Connecting to /dev/ttyS3, speed 115200
The escape character is Ctrl-\ (ASCII 28, FS).
Type the escape character followed by C to get back,
or followed by ? to see other options.

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