14. NIS でよくおこる問題とその解決方法

以下のような問題が多くのユーザから報告されています。

  1. バージョン 4.5.19 のライブラリは壊れており NIS は動作しません。

  2. ライブラリを 4.5.19 から 4.5.24 にアップグレードすると su コマンドが使えなくなります。 この場合は su コマンドを Slackware 1.2.0 から入手します。ついでに最新のライブラリも導入してしまうと良いでしょう。

  3. NIS サーバを再起動させた際、ypbind
    yp_match: clnt_call:
    RPC: Unable to receive; errno = Connection refused
    のようなメッセージを表示し、 NIS のデータベースに登録されている人がログインできなくなることがあります。 root でログインして ypbind を kill し、ypbind を起動しなおしてみて下さい。 ypbind 3.3 以降にアップデートしても解決できると思います。

  4. libc を 5.4.20 以上の版にアップグレードすると、 YP tools が動作しなくなります。 libc >= 5.4.21 および glibc 2.x には yp-tools 1.2 が必要です。 それ以前の版の libc には yp-clients 2.2 が必要です。 yp-tools 2.x ならすべてのライブラリで動作します。

  5. libc 5.4.21-5.4.35 の yp_maplist は壊れています。 yp-tools 1.x を用いるには 5.4.36 以降が必要です。 さもないと ypwhich などの YP プログラムは segfault してしまうはずです。

  6. libc5 と trad-NIS は shadow パスワードの NIS での配布をサポートしていません。 libc5 + NYS または glibc 2.x を用いる必要があります。

  7. ypcat は "shadow" マップを表示しません。これは正しい動作です。 shadow マップの名前は shadow ではなく、"shadow.byname" ですから。

  8. Solaris は必ずしも特権ポートを用いません。従って Solaris のクライアントがある場合はパスワード mangling を用いては いけません。