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2. 設定と使い方

2.1 概要

以下の2つの方法で印刷可能:

2.2 /etc/printcap

どちらも以下のように作成された /etc/printcap ファイルを使用します。

/etc/printcap:

#
# lpr コマンドを使用したい場合は、PRINTER 環境変数を PRINTER=eng 
# または PRINTER=colour、PRINTER=optrac、PRINTER=optrar の何れか
# に設定する。あるいは lpr -P でファイルへの印刷も可能。
#                               Harish Pillay (h.pillay@ieee.org)
# //gaia/lexENG1 に smbprint 経由で印刷
#
eng|lp:\
        :cm=LexMark Optra R+ PostScript Printer:\
        :lp=/dev/eng:\
        :sd=/var/spool/lpd/eng:\
        :af=/var/spool/lpd/eng/acct:\
        :mx#0:\
        :if=/usr/local/samba/bin/smbprint:
#
# //gaia/lexTRG1 に smbprint 経由で印刷
#
colour|lpcolour:\
        :cm=LexMark Optra C PostScript Printer:\
        :lp=/dev/colour:\
        :sd=/var/spool/lpd/colour:\
        :af=/var/spool/lpd/colour/acct:\
        :mx#0:\
        :if=/usr/local/samba/bin/smbprint:
#
# lpr を使用して Optra R+ Postscript (白黒) に直接印刷
#
optrar:\
        :cm=LexMark Optra R+ PostScript Printer:\
        :sd=/usr/spool/lpd:\
        :lf=/usr/spool/lpd/errors:\
        :rp=optrar.dom.ain:\
        :rm=optrar.dom.ain:\
        :sh:\
        :sf:
#
# lpr を使用して Optra R+ Postscript (カラー) に直接印刷
#
optrac:\
        :cm=LexMark Optra C PostScript Printer:\
        :sd=/usr/spool/lpd:\
        :lf=/usr/spool/lpd/errors:\
        :rp=optrac.dom.ain:\
        :rm=optrac.dom.ain:\
        :sh:\
        :sf:

# /etc/printcap ファイルの終わり

2.3 使い方

手順:

2.4 smbprint スクリプト

以下は若干の変更を施した著者の smbprint スクリプトです:

/usr/local/samba/bin/smbprint:

#!/bin/sh -x

# このスクリプトは UNIX マシンで printcap を使用して印刷するための
# 入力フィルタで、smbclient プログラムを使用して指定した smb サーバー
# またはサービスにファイルを印刷します。
# 例えば以下のような printcap エントリを設定すれば、このスクリプトを
# 使用して印刷できる smb という名のプリンターを生成できます。
#
# smb:lp=/dev/null:sd=/usr/spool/smb:sh:if=/usr/local/samba/smbprint
#
# この時、スプール用にシステムに対し適切なアクセス権限とオーナーに設定
# された /usr/spool/smb ディレクトリの作成が必要です。
#
# hamiltom@ecnz.co.nz (Michael Hamilton)が改良し、サーバーやサービス、
# パスワードを /usr/var/spool/lpd/PRINTNAME/.config から見れるようした
# スクリプトです。
#
# さらに h.pillay@ieee.org (Harish Pillay)が変更し、ユーザー変数を追加
# したスクリプトです。
#
# これを動作させるには /etc/printcap エントリにアカウンティング
# ファイル(af=...)が含まれていなければなりません。
#
#   cdcolour:\
#       :cm=CD IBM Colorjet on 6th:\
#       :sd=/var/spool/lpd/cdcolour:\
#       :af=/var/spool/lpd/cdcolour/acct:\
#       :if=/usr/local/etc/smbprint:\
#       :mx=0:\
#       :lp=/dev/null:
#
# /usr/var/spool/lpd/PRINTNAME/.config ファイルは以下を含んで
# いなければなりません:
#   server=PC_SERVER
#   service=PR_SHARENAME
#   password="password"
#   user=USERNAME          (h.pillay@ieee.org により追加)
#
# 例:
#   server=PAULS_PC
#   service=CJET_371
#   password=""
#   user=HARISH          (h.pillay@ieee.org により追加)

#
# デバッグ用のログファイル。必要なければ /dev/null に変更。
#
logfile=/tmp/smb-print.log
# logfile=/dev/null


#
# フィルタへの最後のパラメータはアカウンティング・ファイル名です。
#   ファイル名からディレクトリ名を取り出します。
#   これに /.config をつけて config ファイルとします。
#
eval acct_file=\$$#
spool_dir=`dirname $acct_file`
config_file=$spool_dir/.config

# 設定ファイルに以下の変数が設定されていなければなりません:
#   server
#   service
#   password
#   user               (h.pillay@ieee.org により追加)
eval `cat $config_file`

#
# デバッグ用のヘルプ。 大きさを変えたくなければ >> を > に変更。
#
echo "server $server, service $service" >> $logfile

(
# 注 印刷時に自動 CR/LF 変換が必要であれば `echo translate' の行を追加。
        echo translate
        echo "print -"
        cat
) | /usr/local/samba/bin/smbclient "\\\\$server\\$service" $password 
-U $user -N -P >> $logfile

# /usr/local/samba/bin/smbprint の終わり

2.5 tip

Rick Bressler からのヒントです:

とても良い tip ですね。私もほとんど同様に使っています。さて 私からも tip を一つ。以下のような設定はあまり良くありません:

:lp=/dev/null:\

lprlp= として指定したファイルを '排他的' にオープン します。これはマルチプロセスがプリンターへ同時に印刷しようとするのを 避けるためです。

この副作用としてあなたの環境では、engcolour は同時に 印刷できません((lpr 経由のは)あっという間に印刷されますし、 (smbclient 経由のは)気づかないうちにキューされちゃいますから、 通るように見えるでしょうけど。)しかし、/dev/null に書き込もうとする 他のプロセスはすべて中断してしまいます。

シングルユーザーシステムでは大きな問題にはならないでしょう。わたしの所 には 50 を超えるプリンターを接続したシステムがあります。この環境では問 題となります。

解決策はそれぞれにダミープリンターを作成することです。 例:touch /dev/eng

著者は Rick の教えに従い、上記の printcap ファイルの lp エントリを変更し、以下のようにしました:

 
#touch /dev/eng
#touch /dev/colour

最前線からの tip をありがとう、Rick!


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