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9. xsane

9.1 特徴

(xsane のホームページより)

xsane は、X でSANE を使うための新しい Frontend (GUI) です。 Xsane には、以下の動作モードがあります。

(1) Scan モード (スタンドアロン)

scan モードは、画像をスキャンしファイルにセーブします。
(2) Gimp プラグイン
Gimp プラグインモードの場合、スキャンした画像は自動的に Gimp に転送されます。
(3) Copy モード
Copy モードの場合、スキャンした画像はポストスクリプト形式に 変換されます。ポストスクリプトファイルは、プリンタシンボルの 後にリストされたコマンドに標準入力としてパイプされます。
(4) Fax モード
Fax モードは、SANE 用の Frontend であり、hylafax または mgetty+sendfax のようなファクスプログラム用です。

9.2 入手

下記から xsane-0.28.tar.gz を入手します。
http://www.wolfsburg.de/~rauch/sane/sane-xsane.html

xsane を使用するには gtk-1.0.x または 1.2.x と glib がインストールされ ている必要があります。また xsane を Gimp のプラグインとして使う場合は、 gtk-1.2.x と gimp-1.0.4 を使用することを推奨します。

9.3 必要なもの

(xsane のホームページより)

■ sane-1.0 または、それ以上。sane-1.0.1 を推奨。

sane を rpm でインストールしている場合、xsane をコンパイルするには sane-devel-rpm も必要です。
■ gtk-1.0.x または 1.2.x と glib がインストールされていること
xsane と Gimp を使用したい場合は、gtk-1.2.x 以上と gimp-1.0.4 を推奨 します。gimp-1.1.3 でも動作します(SuSE-6.1 でテスト済)
■ jpeg サポート: jpeglib
■ png サポート: lipng と libzlipng
■ tiff サポート: libtiff
■ gcc コンパイラ(gcc-v2.7.2.3 と gcc-egcs-1.1.2 でテスト済) g++/c++ コンパイラは使わないこと。

9.4 コンパイルとインストール

(1) アーカイブを展開します。
$ tar zxvf xsane-x.xx.tar.gz
(2) 展開したディレクトリに移動します。
$ cd xsane-x.xx
(3) コンパイルし、make します。
$ ./configure
$ make
(4) root になって、インストールします。
$ su
# make install

9.5 起動と日本語化

$ xsane &

と入力します。

Gimp の plug-in として使うには、下記のように xsane のバイナリの シンボリックリンクをユーザの plug-ins ディレクトリに追加します。

$ ln -s /usr/local/bin/xsane ~/.gimp/plug-ins/

Gimp のメニューで "Xtns -> Acquire Image -> Device dialog..." を 選択すると xsane が起動されます。

メニューの日本語化は、xscanimage と同様です。xscanimage の日本語化に 関する説明を参考にして ~/.gtk/menu.xsane を作成して下さい。

9.6 うまくいかない場合

(xsane のホームページより)

■ libsane-dll.so.1 が見つからないというエラーメッセージが出る場合
SANE ライブラリがどこにインストールされたのかを、システムに教える必要 があります。linux の場合 /etc/ld.so.conf を編集し、ライブラリのパス (通常 /usr/local/lib/sane)を書いた行を追加してから、root 権限で # ldconfig を実行します。

SuSE-linux ディストリビューションの場合、/etc/ld.so.conf.in を編集し ライブラリにパス(通常 /usr/local/lib/sane)を教える行を追加します。 次に、ルート権限で SuSEconfig をコールします。

■ オンライン・ヘルプビューアを選択できます。
KDE を使用している場合は setup/display の kdehelp が使えます。あらかじめ選択されているのは、 リモートコマンドの使い方が付いた netscape です。SuSE システムでは、 パスの中にあるのは "netscape" ではなく "Netscape" となっているものが あります。このような場合、下記のようにシンボリックリンクを張る必要が あります。

# ln -s /usr/bin/Netscape /usr/bin/netscape

【訳注】日本語化した Netscape で起動コマンドが /usr/local/bin/jcommunicator となっている場合、上記と同様に

# ln -s /usr/bin/jcommunicator /usr/bin/netscape

とします。 また、事前に Netscape Communicator を起動しておく必要があります。 【訳注終り】

■ xsane のコンパイルで下記のようなエラーが出た場合:
/usr/lib/libgimp.so: undefined reference to `g_debug'
/usr/lib/libgimp.so: undefined reference to `g_message'
/usr/lib/libgimp.so: undefined reference to `g_warning'
/usr/lib/libgimp.so: undefined reference to `g_error'

これは gtk をアップデートしたけれど、Gimp を正しいバージョンに しなかったのです。Gimp を 1.0.4 以上にアップデートしましょう。


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