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1. はじめに

この文書は、シリアルポートとマルチポートシリアルカードについての 基本的な情報を扱っています。モデムやテキスト端末に固有の情報は、 Modem-HOWTO と Text-Terminal-HOWTO に移動させました。getty (ログイン 処理等を実行するプログラム)に関する 情報もこれらの HOWTO に移動させました。というのも、mgetty と uugetty はモデムと組み合わせて使うことが多く、agetty はテキスト端末と組み合わ せて使われることが多いからです。 モデムやテキスト端末、プリンタを扱う場合には、この HOWTO を調べる 必要はないでしょう。 しかし、シリアルポートを別のデバイスと組み合わせて使う場合、 マルチポートシリアルカードを使う場合、シリアルポートそのものに関する 問題を解決する場合、シリアルポート に関する技術的な情報を詳しく知りたい場合には、他の HOWTO と共にこの HOWTO を参照する必要があるかもしれません ( 関連する HOWTO 文書 をご覧ください)。 この HOWTO には各種マルチポートシリアルカードに関する情報を載せています。 というのも、これはモデムでもテキスト端末でも使われることがあるからです。 この HOWTO は Intel x86 アーキテクチャで動作する Linux を対象にし ていますが、他のアーキテクチャでも使えるかもしれません。

1.1 著作権、免責事項、クレジット

著作権

Copyright (c) 1993-1997 by Greg Hankins, 1998-2000 by David S. Lawyer mailto:dave@lafn.org

Please freely copy and distribute (sell or give away) this document in any format. Forward any corrections and comments to the document maintainer. You may create a derivative work and distribute it provided that you:

  1. Send your derivative work (in the most suitable format such as sgml) to the LDP (Linux Documentation Project) or the like for posting on the Internet. If not the LDP, then let the LDP know where it is available. Except for a translation, send a copy to the previous maintainer's url as shown in the latest version.
  2. License the derivative work in the spirit of this license or use GPL. Include a copyright notice and at least a pointer to the license used.
  3. Give due credit to previous authors and major contributors.

If you're considering making a derived work other than a translation, it's requested that you discuss your plans with the current maintainer.

免責事項

While I haven't intentionally tried to mislead you, there are likely a number of errors in this document. Please let me know about them. Since this is free documentation, it should be obvious that I cannot be held legally responsible for any errors.

商標

Any brand names (starts with a capital letter) should be assumed to be a trademark). Such trademarks belong to their respective owners.

クレジット

オリジナルの Serial-HOWTO の大部分は Greg Hankins さん gregh@cc.gatech.edu が書きました。 Greg さんはまた、他の方が提供した文章の書き直しを文体や文章の流れの繋 がりを保つために行っています。彼曰く「貢献してくれた方々、意見をくださっ た方々の全てに感謝します。それぞれの名前を挙げると長くなりすぎるので省 略します(100 人を超えています)。シリアルドライバについての質問に答えて くださった Ted Ts'o には特に感謝します」ということです。 バージョン 2.00 のうち約半分は Greg Hankins さんの HOWTO の内容を引き 継ぎ、残りの部分は David Lawyer が新たに書きました。Ted Ts'o も協力を続けて くれています。

1.2 リリースノート

2.00 は大幅な改訂であり、古い Serial-HOWTO にあった端末とモデム に関する情報はなくなりました。これらの情報は以下の文書に移動しています:

2.01: Modem-HOWTO などからプラグ&プレイに関する情報を追加しました。 setserial と stty の情報を更新しました。筆者はマルチポートカードに関す る全ての情報が最新かどうかをまだチェックしていません。この HOWTO 文書 は色々な情報源からの情報を集めて作ったという性質上、統一性に欠けている 部分があります。この点は将来出すバージョンで改善するかもしれません。

1.3 この HOWTO の最新版について

Serial-HOWTO の最新版は LDP とそのミラーサイトで閲覧・入手できます。 ミラーサイトのリストは http://metalab.unc.edu/LDP/mirrors.html にあります。文書は色々 な形式で入手できます。最新版の日付を確認したいだけなら http://metalab.unc.edu/LDP/HOWTO/Serial-HOWTO.html を見て、 現在のバージョン(v2.07, May 2000)と比べてください。このバージョンの 新しい点は、ロッキングの方法、UART プロトコルに関する情報の整理、 スティッキーパリティについてです。

1.4 シリアルポート関連の他の HOWTO 文書

モデム、テキスト端末、一部のプリンタや他の周辺機器はしばしば シリアルポートを使います。先に説明したミラーサイトのうち、最も近い サイトから以下の HOWTO を入手してください。

1.5 フィードバック

質問、意見、提案、追加の情報は筆者に送ってください。筆者は、読者の皆さ んがこの HOWTO についてどう思っているかを大変知りたいと思っています。 筆者は改善点を常に探しています! 理解できなかったところや、はっきりしな い部分はちゃんと筆者に教えてください。筆者に連絡するには mailto:dave@lafn.org (David Lawyer) までメールを送ってください。

1.6 シリアルポートとは何か?

(新しい USB ポートや HSSI ポートでない)従来のシリアルポートは、非常 に古い I/O ポートです。 シリアルポートはほとんど全ての PC に付いています。ですが 1998 年半ば以降の Macintosh (色付きのケースのもの)には USB ポートしか ついていません。最も一般的な規格は RS-232 (EIA-232 とも呼ばれます)で す。シリアルポートのコネクタは、PC の裏に9 ピンのコネクタ(25 ピンの場 合もあります)が 1 つまたは 2 つ付いている形でよく見られます。 しかし、シリアルポートはそれ だけのものではありません。シリアルポートには、EIA-232 規格に準拠する信 号を生成しなければならない関連電子技術も含まれます。 電圧の波形 の章を見てください。あるピンは データのバイト列を送るために使い、別のピンはバイト列を受け取るために使 います。信号が共通に使う接地電圧のピンもあります。他の「便利な」ピンは 主に、「オフ」を表す負の定常電圧と「オン」を表す正の定常電圧を使って信 号を表すために使います。

UART (Universal Asynchronous Receiver-Transmitter) チップがほとんどの 処理を行います。最近は普通、このチップの機能は別のチップに組み込まれて います。「 UART とは何ですか?」を参照してくださ い。UART は時間が経つにつれ改良されており、現在は古いモデル(数年前のモ デル)は時代遅れになっています。

シリアルポートは元々はモデムを接続するために設計されたのですが、マウス やテキスト端末、ある種のプリンタ等の色々なデバイスをコンピュータに接続 するためにも使われています。これらのデバイスは、適切なケーブルを使って シリアルポートに繋ぐだけです。内蔵モデムの多くは組み込みのシリアルポー トを持っているので、内蔵モデムを PC に追加すると、別のシリアルポートが PC に加わったように見えます。


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