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11. 付録 B - Siemens 社 DECT Radio Modem

ウェブサイト : http://www.siemens.com

まずは、この製品がどんな物か? という疑問に対する解答からですが、これら二 つの構成部品は、本物のワイヤレス PC カードとはちょっと異なり、外部デバイスとして使うモデムに近いものです。

ホスト 1 - シリアル - RadioModem1 - - - - - RadioModem2 - シリアル - ホスト 2 

・どのように接続したらよいのでしょう?

この製品の大まかな構造を理解したのなら、下記のような構成にできます

ホスト 1 - シリアル - - NULL モデムケーブル - - シリアル - ホスト 2 

つまり二つのホスト間を、長いシリアルケーブルで接続するような感じです。 2 つの実際にありそうな接続における設定例は、以下のようになります -

  1. Linux 対 Windows 接続 - Linux には ppp コールに対して反応するデーモンがあります。 一方 Windows には、Remote Access をベースにしたダイヤルアップ接続機能があります。
  2. Linux 対 Linux 接続 - ここでは、(両方のホスト上で) IP アドレスをあべこべにした状態で ppp 接続を実行する事ができます。

1 の場合 Linux 上で下記のような簡単なスクリプトを使う事ができます。

"/usr/sbin/pppd -detach lock idle 300 crtscts connect "/usr/sbin/chat -v TIMEOUT 5 AT OK AT OK AT OK AT OK" IPLINUX:IPWINDOWS /dev/ttySx 115200 disconnect "/usr/sbin/chat -v AT OK" ms-dns IPDNS"

解説

上記のスクリプトは、Windows に対して、シリアルの末端にモデムが存在しているように 信じ込ませるのに必要なのです!

Windows では、ダイアルアップの接続を作る必要があります。 この場合、CRT/CTS は有効、速度は 115200 にします。 あと、電話を掛けるためのダミーの電話番号を決めます。 (Remote Access が要求してきますが、全く使われません)

2 つ目の例の様に、両端とも Linux Box の場合、両サイドで下記のとっても簡単なスクリプトを 実行するだけです。

"/usr/sbin/pppd passive local crtscts IPLINUX1:IPLINUX2 /dev/ttySx 115200 noauth persist"

このスクリプトを実行する際には、 IPLINUX1 と IPLINUX2 を両端の LinuxBox で逆にして指定する必要があります。

注目すべき点は、あなたが望めば Linux 対 Linux の接続と Linux 対 Windows の接続は 同程度であると証明できる事です。


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