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7. Debian 1.2インストール


    NOTE: この章の作者の方から1997年6月11日にメールで送られたものです。

7.1 必要なもの

7.2 あらまし

dpkgと2,3時間格闘してみて、ppa Zipドライブの認識ができるように Debian "Rescue" ディスクを修正してしますのが最も簡単である結論に達しました。 これはとても簡単に行えます。修正したディスクを通常のDebian基本システム インストールで使うことができます。いったん基本システムをインストールして しまえば、ブートディスクを使って新しい基本システムをスタートし、dselectを使って インストールを完全なものにできます。この方法を行うために2つのカーネルを 構築する必要があります。ひとつはppaと初期RAMディスクをサポートしたもの。 もうひとつはRAMディスクサポートをしないカーネルです。

やろうと思えば 3章のステップを全て飛ばして、 DebianインストールでZipディスクのフォーマットもすることができます。

7.3 レスキューディスクの作成と修正

DebianレスキューディスクはSYSLINUXスタイルのブートディスクです。 DOSフォーマットのフロッピーディスクでMS-DOSをロードしないように 特別なブートローダを使っています。これらのディスクではカスタム化したブート 設定に容易に修正することができます。Debian 'boot-floppies' パッケージにはブートディスクの作成プロセスを自動化するスクリプトセットが 含まれています。しかしこのスクリプトはシンプルなもので、手で処理を行う方が よいということに気づきました。 これはDebianの哲学から少し逸れるものですが、 私は手で行いました :)。以下は主にレスキューフロッピーのreadme.txtファイルに 書かれていることです。

新しいレスキューディスクを作るためにdd(あるいはDOSでRAWRITE)を使う

レスキューディスクの作り方を忘れたらDebian installドキュメントを 参照して下さい。

訳注:UNIXでイメージファイルをフロッピーディスクに書き込むには:

dd if=rsc1440.bin of=/dev/fd0 bs=512 conv=sync;sync

とします。

Zip ppa サポートの新しいカーネルを構築する

Zip ppaサポート カーネルの設定と作成した新しいカーネル を構築しますが、RAMディスクの設定もして初期RAMディスクサポートをするように します。またmsdos, fat, minix, ext2fs, procfsファイルシステムの設定 をする必要もあります。

またZipディスク上に、最後にインストールしたいモジュールも設定しておきます。

カーネルの設定ができたら構築します:

==> make dep; make clean

==> make bzImage

モジュールを作ります:

==> make modules

あとでこれらをインストールします(今はモジュールインストールをしません)。


          NOTE: 'make zImage'ではなく'make bzImage'を使っている
                ことに注意して下さい。

新しいレスキューディスクのマウント

==> fdmount fd0

あるいは

==> mount /dev/fd0 /mnt

==>などなど :)

カーネルイメージのコピー

(i386プラットフォーム用のarch/i386/boot/bzImageにある)カーネル イメージをフロッピーディスク上のlinuxにコピーします。

==> cp arch/i386/boot/bzImage /mnt

rdev.shスクリプトの編集

適当なエディタでレスキューフロッピー上にあるrdev.shスクリプトを開きます。 最後の行

       'rdev /mnt/linux /dev/ram0'

       'rdev /mnt/linux /dev/sda1'

に変更します: /mnt/linuxの最後の箇所は適当なパスに変更して下さい。 フロッピーは/fd0にマウントしているので、/mnt/linux/fd0/linuxに変更します。

修正したrdev.shスクリプトを実行

==> ./rdev.sh

と実行して下さい。

7.4 Zipドライブに基本システムをインストールする

修正したレスキューディスクをブートさせます。全てうまくいったら 見慣れたDebianメニューベースのインストールプロセスが表示されます。 いつもと違うのはppa Zipドライブが対象となっていることです。ハードディスク上 にシステムをインストールしているように処理を進めていきますが 、/dev/sda1をルートとしてマウントして/dev/sda2をスワップ として初期化しておいて下さい。

標準的なインストールプロセスからすこし外れたものがあります -- ロードモジュールをインストールしない/設定しないということです。ここで レスキューディスクの作成と修正の後半で作った モジュールをインストールします。

7.5 ブートディスクの作成

カーネルの設定と作成フロッピーにカーネルを納めるで書いたようにして ブートディスクを作ることができます。またもし必要ならDebianインストール中 に"Create Boot Disk"オプションを使うこともできます。 他のSYSLINUXブートディスクがあるので、2つ目のオプションが気に入っています。 私がカスタムしたブートフロッピーの振る舞いを記述する初期メッセージ(greeting message)を編集することができ、カーネル引数を追加できるからです。 ファンクションキーを使ったヘルプファイルを入れることさえできます。 カーネルを再構築したりブートディスクを後からRAMディスクサポートにしたい 方がいるかもしれません。その時は連絡して下さい。

7.6 システムの再起動

ブートディスクを挿入してインストールメニューの「Reboot」オプションを 選びます。

7.7 基本システムの設定、インストールプロセスの完成

システムが再起動されると、遅いけれど完全に動作する(ppa Zipドライブを外した) Debian基本インストールができています。ここで通常のインストールを行いUNIX ユーティリティ(ドキュメントセット、make、gcc、ライブラリ、その他さまざまな ファイル操作ユーティリティ)を全てインストールしました。後は緊急時にシステム を復旧するための緊急ブートディスクです。


        NOTE: 次のステップを行うために少なくともmakeはインストール
              しておいて下さい。

7.8 step 7.3.2で作ったモジュールのインストール

Zip ppa サポートの新しいカーネルを構築する で作ったモジュールのインストールをします。makeはインストールされているはず なので、ここでハードディスクパーティションをマウントできるようにカーネルを 構築しておきます。適当なディレクトリに移動してmake modules_installと 実行します。以下はこの作業例です:

==> mount /dev/hda2 /mnt

==> cd /mnt/usr/src/linux

==> make modules_install


        NOTE: ステップ6で説明したように/etc/fstabファイルを修正
              する必要はありません。Debianインストールプロセスは
              すでにそれらが考慮されています。

ステップ6」 :"/etc/fstabを作る"。


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