IDE-CDドライバに関する文書 原本は scott snyder によるものです。(1996年5月19日) 引き継いだのは: Erik Andersen です。 新しいメンテナは (1998年10月19日): Jens Axboe です。 1. はじめに --------------- ide-cd ドライバは、IDE インタフェースに接続された全 ATAPI ver1.2から ATAPI2.6 に準拠する CDROM ドライブに対して機能します。いくつかの CDROM ベンダ(含 Mitsumi, Sony,Creative,Aztech,Goldstar)が、ATAPI 準拠のドライバと独自のドライバの両方 を作っていることに注意してください。あなたのドライブがそういった独自のインタ フェースを使用するのなら、このドライバは動かないでしょう。(ただし、ほかの CDROMドライバのうちのひとつは動くかもしれません) このドライバはパラレル ポートに接続する `ATAPI'ドライブでは動かないでしょう。 更に IDE ポートに接続 するのにATAPIではないドライブが少なくとも1つあります。(CyCDROM CR520ie) −このドライバはそのようなドライブに対しても動かないでしょう。(でも the aztcd driver を見てください) このドライバは次のような機能を提供します: - データトラックからの読み込みと ISO9660ファイルシステムのマウント - オーディオトラックの演奏、広く使われている CDROM プレイヤープログラムが動くで しょう −私はいつも Workman を使っています - マルチセッションサポート - サポートしているドライブ上でのデジタルオーディオデータ直接読み込み。 プログラム cdda2wav はこのために使われます。ですが、実際にはいくつかのドライ ブだけがサポートしているということに注意してください。 - ATAPI2.6に準拠している CDROM チェンジャに対して現在サポートがあります。 この追加機能は、どのスロットが現在選択されているスロットなのかを問うファンク ションコールやどのスロットに CD が入っているのかを問うファンクションコールを 含んでいます。 この機能を実証するためのサンプルプログラムはこのファイルの 最後についています。 Sanyo の3-disk チェンジャ(標準に準拠していません)も今は サポートされています。 ドライバが最初の CD をスロット#0だと考えることに注意しておいてください。 2 .インストール --------------- 0. ide-cd は、ide ディスクドライバに依存しています。 ide ドライバに関する最新の 情報である Documentation/ide.txt を読んでください。 1. ide と ide-cd ドライバがあなたの使用しているカーネルに編集されているかどう かを確認してください。 カーネルの設定をしていくときに "Floppy, IDE, and other block devices" というタイトルのついた節で、下記のオプションに `Y'(サポートを 直接カーネルに組込みます) か `M'(ロードしたりアンロードしたりすることのでき るモジュールとしてサポートを組込みます)のどちらかを選択します: Enhanced IDE/MFM/RLL disk/cdrom/tape/floppy support Include IDE/ATAPI CDROM support そして Use old disk-only driver on primary interface を `no' にしておいてください。 あなたがどんなタイプの IDE インタフェースを持っているかによって、追加の構成 オプションを指定する必要があるかも知れません。Documentation/ide.txt を読んで ください。 2. iso9660 ファイルシステムがカーネルに組込まれている、もしくはロード可能な モジュールとして使用できるようになっているかも確認しましょう。 cat /proc/filesystems で、ファイルシステムがカーネルに認識されているかを調 べることができます。 3. CDROM ドライブは IDE インタフェース上のホストと接続されるでしょう。システム 上の各インタフェースは、I/O ポートアドレスと IRQ 番号によって定義されており プライマリインタフェースに 0x170と14、セカンダリインタフェースに 0x1f0と15が 標準で割り当てられています。 各インタフェースは、最高2つのデバイスを制御で きます。その2つは、ハードディスクドライブ、CDROM ドライブ、フロッピードライ ブ、テープドライブのどれかでしょう。 インタフェース上の2つのデバイスは、 `マスタ'と`スレイブ'と呼ばれ、通常ドライブ上のジャンパを通して選択すること ができます。 Linux は、次のとおりにこれらのデバイスを名づけます。プライマリ IDE インタ フェースのマスタとスレイブデバイスは、それぞれ `hda'と `hdb'と呼ばれます。 セカンダリインターフェイスのドライブは、`hdc'と`hdd'と呼ばれます。(他の場所 のインタフェースは、3番目の立場で他の文字になります −Dodumentation/ide.txt を読んでください) CDROM ドライブをドライバによって自動的に認識させたいのなら、IDE インタ フェースがプライマリとセカンダリのどちらのアドレスを使っているのかを確認し ましょう。 更に、IDEインタフェース上のデバイスが CDROM ドライブだけなら、 ジャンパを`マスタ'にしておきましょう。 (どういうわけか、この方法でシステム の設定ができないとしても、おそらくまだドライバを使うことができるでしょう。 でも起動時に余分な構成情報をカーネルに渡さなければならないかもしれません。 もっと多くの情報を得るために Documentation/ide.txt を読んでください) 4. システムの起動しましょう。 ドライブが認識されたら、あなたはこのようなメッセ ージを見るでしょう。 hdb: NEC CD-ROM DRIVE:260, ATAPI CDROM drive: これを確認できないようなら、次のセクション5を見てください。 5. あなたは、現実のデバイスを示すシンボリックリンク /dev/cdrom を作りたいかも しれません。 これはコマンドでできます。 ln -s /dev/hdX /dev/cdrom Xは、あなたのドライブがどこにインストールされたかを示す文字と置き換えて ください。 6. `dmesg'コマンドでドライバからのあらゆるエラーメッセージを見ることができるで しょう。 3. 基本的な使用法 ----------------- ISO9660 CDROM は、ディスクをドライブにいれて (rootで)以下のようにタイプする ことでマウントされます。 mount -t iso9660 /dev/cdrom /mnt/cdrom /dev/cdrom が実際のデバイスにリンクされていて(これの前の節のステップ5で述べまし た)、なおかつ空であると仮定します。 あなたは、現在、/mnt/cdrom ディレクトリ下 で CDROM の内容を見ることができるでしょう。 CDROM を取り出したいなら、最初に次 のようなコマンドでディスマウントしなければいけません。 umount /mnt/cdrom オーディオ CD はマウントできないことに注意してください。 いくつかのディストリビューションは、CDROM ファイルシステムをシステム起動時に常 にマウントするよう /etc/fstab を組込んであります。 この方法なら CDROM のマウン トを要求されることはありませんが、CDROM をたびたび取り替えるのなら、迷惑な設定 かもしれません。/etc/fstab から cdrom の行を消し、手動で CDROM をマウントする ようにすれば自由になれます。もしこっちの設定があなたに合っていればですが。 マルチセッションとフォト CD のディスクは特に何もしなくても動作するでしょう。 hpcdtoppm パッケージ (ftp.gwdg.de:/pub/linux/hpcdtoppm/) は、フォト CD を読むの に役に立つかも知れません。 オーディオ CD を演奏するためには、最初にデータ CDROM をアンマウントして取り出 さなければなりません。 CDROM プレイヤプログラムはどれでも動くでしょう。 (workman, workbone, cdplayer など) 何もなかったら、Documentation/cdrom/sbpcd のなかの cdtester プログラムが使えるでしょう。 いくつかのドライブでは、cdda2wav のようなプログラムを使ってデジタルオーディオを 読むことができます。 私が聞いたことのある、これをサポートするドライブはソニー と東芝のドライブだけです。 サポートしていないドライブでこの機能を使おうとすれ ばエラーになるでしょう。 サポートされたチェンジャでは、チェンジャスロット間の切り替えに、`cdchange' プログラム(このファイルの最後についています)を使うことができます。 これを試す 前にドライブをアンマウントしなければならないことに注意してください。 そのプロ グラムは、2つの引数をとります: CDROM デバイスと変更したいスロット番号です。 スロット番号が -1なら、そのドライブはアンロードされます。 4. コンパイルオプション ---------------------- ドライバをコンパイルするときに設定できる2〜3の追加オプションがあります。 ほとんどの人はこれらのどれにもわざわざ関わる必要はありません −完璧を期す るためにここで簡単にリストしておきます。 コンパイルオプションは `define