JF Linux Kernel 2.2 Documentation: /usr/src/linux/Documentation/java.txt

java.txt

Java(tm) のカーネル内バイナリサポートについての情報 [プレインテキスト版]


            Linux 向け Java(tm) バイナリのカーネルサポート v1.02
            ----------------------------------------------------

Linux はすべてにおいて先んじています!他のすべての OS が、OS 内で Java
バイナリの直接サポートについて議論をしている中、Linux はサポートをして
います!

下記のことを行った後、他のプログラムと同じように Java アプリケーション
とJava アプレットを実行できます -

1) まず、Linux 向け Java Developers Kit (JDK) をインストールしなければ
   なりません。Java-HOWTO は JDK の入手とインストールを説明しています。
   この HOWTO は次のところから入手できます -
   [訳注:2001 年 12 月現在ではリンク切れになっていました。]

        ftp://sunsite.unc.edu/pub/Linux/docs/HOWTO/Java-HOWTO

   また、標準ではないクラス (アプリケーション自体と同じディレクトリに
   含まれていないクラスのために) を利用している Java アプリケーションを使
   用するために、合理的な CLASSPATH 環境変数を設定しなければなりません。

2) モジュールとして、あるいはカーネルに組込む (CONFIG_BINFMT_MISC) た
   めに、BINFMT_MISC をコンパイルし、適切に設定しなければなりません。
   モジュールとしてコンパイルすることを選んだなら、kerneld で
   binfmt_misc をサポートすることが簡単にできないので、modprobe/insmod
   により手動でロードしなければなりません。
   設定についてもっと知りたいのなら、Documentation ディレクトリにある
   ファイル 'binfmt_misc.txt' を読んでください。
   [訳注:日本語訳が
   http://www.linux.or.jp/JF/JFdocs/kernel-docs-2.2/binfmt_misc.txt.html
   にあります。]

3) binfmt_misc に次の設定項目を追加してください (いますぐ
   binfmt_misc.txt を読むことをお勧めします) -
   Java アプリケーションのサポート -
     ':Java:M::\xca\xfe\xba\xbe::/usr/local/java/bin/javawrapper:'
   Java アプレットのサポート -
     ':Applet:E::html::/usr/local/java/bin/appletviewer:'
   もしくは、より選択的にしたい場合 -
     ':Applet:M::<!--applet::/usr/local/java/bin/appletviewer:'

   もちろん、/usr/local/java とは別の場所に JDK をインストールしたなら、
   パス名を修正しなければなりません。

   注記、アプレットサポートをより選択的にする場合、動作させるには、既
   存の html ファイルの最初の行に <!--applet--> を含むよう修正しなけれ
   ばなりません ('<' の文字から始まらなければなりません!)。

   コンパイルされた Java プログラムは、下記のようなラッパースクリプト
   が必要です (これは Java にファイル名の取り扱いの不具合があるためで
   す)。ここでも、スクリプトと上記で与えた設定文字列の両方のパス名を見
   直してください。

====================== Cut here ===================
#!/bin/bash
# /usr/local/java/bin/javawrapper - binfmt_misc/java 用ラッパー
CLASS=$1

# クラス名がリンクなら、それに従います (これをもっと簡単に行うことがで
# きるかも - 方法は?)
if [ -L "$1" ] ; then
        CLASS=`ls --color=no -l $1 | tr -s '\t ' '  ' | cut -d ' ' -f 11`
fi
CLASSN=`basename $CLASS .class`
CLASSP=`dirname $CLASS`

FOO=$PATH
PATH=$CLASSPATH
if [ -z "`type -p -a $CLASSN.class`" ] ; then
        # クラスは CLASSPATH 内にありません
        if [ -e "$CLASSP/$CLASSN.class" ] ; then
                # クラスディレクトリを CLASSPATH に付足します
                if [ -z "${CLASSPATH}" ] ; then
                        export CLASSPATH=$CLASSP
                else
                        export CLASSPATH=$CLASSP:$CLASSPATH
                fi
        else
                # あ〜!すぐにシンボリックリンクを作成しなければなりま
                # せん - まったくもって見苦しい、たとえば、「設定変更
                # をしなければなりません」というようなメッセージを出力
                # します。
                echo "Hey! This is not a good setup to run $1 !"
                exit 1
        fi
fi
PATH=$FOO

shift
/usr/local/java/bin/java $CLASSN "$@"
====================== Cut here ===================


さて、実行するために .class や .html ファイルを chmod -x してください。
パスに Java プログラムを追加するには、.class 拡張子を省略するために
/usr/bin (もしくは好みの別の場所) 内に、メインの .class ファイルのシン
ボリックファイルを置くのが最良です。オリジナルの .class ファイルを含む
ディレクトリは 実行の間、あなたの CLASSPATH に追加されることになります。


新しい設定をテストするために、次の単純な Java アプリケーションを入力
し、その名前を "HelloWorld.java" としてください -

        class HelloWorld {
                public static void main(String args[]) {
                       System.out.println("Hello World!");
                }
        }

さて、次のようにアプリケーションをコンパイルしてください -
        javac HelloWorld.java

次のコマンドでバイナリファイルに実行許可を設定してください -
        chmod 755 HelloWorld.class

そして実行してください -
	./HelloWorld.class


Java アプレットを実行するには、chmod で *.html ファイルに実行ビットを
立て、次のコマンドを実行してください -
	./Applet.html


                    著者:Brian A. Lantz, brian@lantz.com
binfmt_misc に関する更新:Richard Gther
                日本語訳:野本浩一 <hng@ps.ksky.ne.jp>
                    校正:中谷千絵さん <jeanne@mbox.kyoto-inet.or.jp>

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