Linux Kernel 2.4 Documentation:
/usr/src/linux/Documentation/kernel-parameters.txt
kernel-parameters.txt
カーネルのためのコマンドライン/ブートプロンプト引数の概要一覧
[プレインテキスト版]
- 原著作者: unknown
- 翻訳者: 野本浩一 <hng@ps.ksky.ne.jp>
- バージョン: 2.4.6
- 翻訳日時: 2001/12/20
2000 年 6 月 カーネルパラメータ v2.4.0
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下記は __setup() マクロにより実装されたカーネルパラメータを集めた一覧
で、英語辞書の順 (句読点は無視し、文字の前に数字を並べ、大文字小文字を
区別せず記載しました) で並べ、既知の説明を添えました。
説明の始めの [] 内のテキストは、述べているカーネルパラメータが有効とな
るための、カーネルの規定を示します。規定は適切なオプションが有効かどう
かを示します -
ACPI ACPI のサポートが有効。
APIC APIC のサポートが有効。
APM Advanced Power Management のサポートが有効。
AX25 適切な AX.25 のサポートが有効。
CD 適切な CD のサポートが有効。
DEVFS devfs のサポートが有効。
DRM Direct Rendering Management のサポートが有効。
EIDE EIDE/ATAPI のサポートが有効。
FB フレームバッファデバイスが有効。
HW 適切なハードウェアが有効。
IA-32 IA-32 別名 i386 アーキテクチャが有効。
IA-64 IA-64 アーキテクチャが有効。
ISAPNP ISA PnP コードが有効。
ISDN 適切な ISDN のサポートが有効。
JOY 適切なジョイスティックのサポートが有効。
LP プリンタのサポートが有効。
LOOP ループバックデバイスのサポートが有効。
M68k M68k アーキテクチャが有効。
MCA MCA バスのサポートが有効。
MDA MDA コンソールのサポートが有効。
MOUSE 適切なマウスのサポートが有効。
NET 適切なネットワークのサポートが有効。
NFS 適切な NFS のサポートが有効。
PARIDE ParIDE サブシステムが有効。
PCI PCI バスのサポートが有効。
PCMCIA PCMCIA サブシステムが有効。
PNP Plug & Play のサポートが有効。
PPT パラレルポートのサポートが有効。
PS2 適切な PS/2 のサポートが有効。
RAM ラムディスクのサポートが有効。
SCSI 適切な SCSI のサポートが有効。
SERIAL シリアルのサポートが有効。
SMP カーネルが SMP カーネル。
SOUND 適切なサウンドシステムのサポートが有効。
V4L Video For Linux のサポートが有効。
VGA VGA コンソールが有効。
VT 仮想端末のサポートが有効。
XT IBM PC/XT MFM ハードディスクのサポートが有効。
さらに、次のテキストはそのオプションを示します -
BUGS= 示されたプロセッサでプロセッサバグがあり得ることを示す。
KNL カーネル起動時のパラメータ。
BOOT ブートローダのパラメータ。
BOOT と示されたパラメータは、実際にはブートローダにより解釈され、カー
ネルに対しての意味はありません。
注記 - 下記のカーネルパラメータすべては、大文字小文字の区別があり、名
前の後の = に続く引き数は環境変数として指定されそのパラメータに伝えら
れます。それらの記載はしていませんが、システムが起動しプログラムが動作
することにより、/proc/cmdline を介してカーネルの引き数は判読可能になり
ます。
53c7xx= [HW,SCSI] Amiga SCSI コントローラ
acpi= [HW,ACPI] Advanced Configuration and Power Interface
ad1816= [HW,SOUND]
ad1848= [HW,SOUND]
adb_buttons= [HW,MOUSE]
adlib= [HW,SOUND]
advansys= [HW,SCSI]
aedsp16= [HW,SOUND]
aha152x= [HW,SCSI]
aha1542= [HW,SCSI]
aic7xxx= [HW,SCSI]
AM53C974= [HW,SCSI]
amijoy= [HW,JOY] Amiga ジョイスティックのサポート
apm= [APM] Advanced Power Management
applicom= [HW]
arcrimi= [HW,NET]
ataflop= [HW,M68k]
atarimouse= [HW,MOUSE] Atari マウス
atascsi= [HW,SCSI] Atari SCSI
awe= [HW,SOUND]
aztcd= [HW,CD] Aztec CD ドライバ
baycom_epp= [HW,AX25]
baycom_par= [HW,AX25] BayCom パラレルポート AX.25 モデム
baycom_ser_fdx= [HW,AX25] BayCom シリアルポート AX.25 モデムの
全二重モード
baycom_ser_hdx= [HW,AX25] BayCom シリアルポート AX.25 モデムの
半二重モード
bmouse= [HW,MOUSE,PS2] バスマウス
bttv.card= [HW,V4L] bttv (bt848 + bt878 を用いたグラバーカー
bttv.radio= ド) でとても重要な insmod オプションもカーネル引き
bttv.pll= 数と同様に利用できます。
bttv.tuner= Documentation/video4linux/bttv/Insmod-options およ
び Documentation/video4linux/bttv/CARDLIST を参照
してください。
BusLogic= [HW,SCSI]
cdu31a= [HW,CD]
chandev= [HW,NET]
cm206= [HW,CD]
com20020= [HW,NET]
com90io= [HW,NET]
com90xx= [HW,NET]
condev= [HW]
console= [KNL] コンソール出力 + 通信仕様 (速度、制御、パリ
ティ)
cpia_pp= [HW,PPT]
cs4232= [HW,SOUND]
cs89x0_dma= [HW,NET]
ctc= [HW,NET]
cyclades= [HW,SERIAL] Cyclades マルチシリアルポートアダプタ
dasd= [HW,NET]
db9= [HW,JOY]
db9_2= [HW,JOY]
db9_3= [HW,JOY]
debug [KNL] カーネルデバッグが有効 (イベント記録レベル)
decnet= [HW,NET]
devfs= [DEVFS]
digi= [HW,SERIAL] io パラメータ + コマンドの有効/無効
digiepca= [HW,SERIAL]
dmascc= [HW,AX25,SERIAL] AX.25 Z80SCC の DMA が利用可能な
ドライバ
dmasound= [HW,SOUND] (サウンドサブシステムのバッファ)
dtc3181e= [HW,SCSI]
eata= [HW,SCSI]
eda= [HW,PS2]
edb= [HW,PS2]
eicon= [HW,ISDN]
es1370= [HW,SOUND]
es1371= [HW,SOUND]
ether= [HW,NET] Ethernet カードパラメータ (irq,
base_io_addr, mem_start, mem_end, name)
(mem_start はドライバ固有な異なるパラメータに置き
かわることがあります)
fd_mcs= [HW,SCSI]
fdomain= [HW,SCSI]
floppy= [HW]
ftape= [HW] フロッピーテープサブシステムのデバッグ用オプ
ション
gamma= [HW,DRM]
gc= [HW,JOY]
gc_2= [HW,JOY]
gc_3= [HW,JOY]
gdth= [HW,SCSI]
gscd= [HW,CD]
gus= [HW,SOUND]
gvp11= [HW,SCSI]
hd= [EIDE] (E)IDE ハードドライブサブシステムの構成情報
(Cyl/heads/sectors) もしくはチューニングパラメータ
hfmodem= [HW,AX25]
hisax= [HW,ISDN]
i810= [HW,DRM]
ibmmcascsi= [HW,MCA,SCSI] IBM MicroChannel SCSI アダプタ
icn= [HW,ISDN]
ide?= [HW] (E)IDE サブシステム - 設定 (iomem/irq), チュー
ニング、デバッグ
(serialize,reset,no{dma,tune,probe})、
チップセット固有なパラメータ
idebus= [HW] (E)IDE サブシステム - VLB/PCI バス速度
idle= [HW]
in2000= [HW,SCSI]
init= [KNL]
initrd= [BOOT] 初期ラムディスクの位置を指定
ip= [PNP]
isapnp= [ISAPNP] RDP, reset, pci_scan, verbosity を指定
isapnp_reserve_irq= [ISAPNP] autoconfiguration のために除く IRQ
isapnp_reserve_dma= [ISAPNP] autoconfiguration のために除く DMA
isapnp_reserve_io= [ISAPNP] autoconfiguration のために除く I/O ポー
ト (範囲を I/O ポートベースとサイズで指定)
isapnp_reserve_mem= [ISAPNP] autoconfiguration のために除くメモリ
領域 (範囲をメモリベースとサイズで指定)
isp16= [HW,CD]
iucv= [HW,NET]
js= [HW,JOY] アナログジョイスティック
kbd-reset [VT]
keep_initrd [HW, ARM]
load_ramdisk= [RAM] フロッピーからロードすべきラムディスクの一覧
logi_busmouse= [HW, MOUSE]
lp=0 [LP] 使用するパラレルポートを指定、例えば、
lp=port[,port...] lp=none,parport0 (lp0 は設定せず、lp1 は最初の
lp=reset パラレルポートに使います)。'lp=0' はプリンタド
lp=auto ライバを無効にします。'lp=reset' (加えてポート
を指定できます) は接続されたプリンタをリセット
します。lp=port1,port2,... の使用はパラレルポー
トを lp0 から始まる lp デバイスに関連付けます。
ポートには、lp デバイスをスキップする 'none'、
もしくは 'parport0' のような parport 名が指定
できます。ポートを一覧で指定する代わりに
'lp=auto' を指定すると、各ポートのデバイス ID
が検査され、IEEE 1284 準拠なプリンタが接続され
ている場合、ドライバはそのプリンタを管理します。
ltpc= [HW]
mac5380= [HW,SCSI]
mac53c9x= [HW,SCSI]
mad16= [HW,SOUND]
maui= [HW,SOUND]
max_loop=[0-255][LOOP] マウントを許すループバックデバイスの最大数
を指定
maxcpus= [SMP] SMP カーネルが使用すべきプロセッサの最大数を
指定
max_scsi_luns= [SCSI]
mca-pentium [BUGS=ix86]
mcd= [HW,CD]
mcdx= [HW,CD]
md= [HW] RAID サブシステムのデバイスとレベル
mdisk= [HW]
mdacon= [MDA]
megaraid= [HW,SCSI]
mem=nn[KMG] [KNL,BOOT] 使用するメモリ量を指定 - カーネルがメモ
リ全体を参照できない場合やテストできない場合に利用
されます。
memfrac= [KNL]
mga= [HW,DRM]
mpu401= [HW,SOUND]
msmouse= [HW,MOUSE] Microsoft マウス
ncr5380= [HW,SCSI]
ncr53c400= [HW,SCSI]
ncr53c400a= [HW,SCSI]
ncr53c406a= [HW,SCSI]
ncr53c8xx= [HW,SCSI]
netdev= [NET] Ethernet カードパラメータ (irq,
base_io_addr, mem_start, mem_end, name)
(mem_start はドライバ固有な異なるパラメータに置き
かわることがあります)
(ether= を参照してください)
nfsaddrs= [NFS]
nfsroot= [NFS] ディスクレスボックス用 nfs ルートファイルシ
ステム
nmi_watchdog= [KNL,BUGS=ix86] SMP カーネル向けデバッグ機能
no387 [BUGS=ix86] 387 maths コプロセッサが存在しても 387
maths エミュレーションを使用させる
noalign [KNL,ARM]
noapic [SMP,APIC] システム上の APIC をカーネルに使わせな
い
noasync [HW, M68K] async を無効にし、全デバイスを sync
negotiation にする
nocache [ARM]
nodisconnect [HW,SCSI, M68K] SCSI disconnect の無効
nohlt [BUGS=ARM]
no-hlt [BUGS=ix86]
noisapnp [ISAPNP] ISA PnP コードの無効
noinitrd [RAM] 設定された初期ラムディスクのロードをカーネ
ルにさせない
nointroute [IA-64]
no-scroll [VGA]
nosmp [SMP] UP カーネルとして動作するよう SMP カーネルに
指示
nosync [HW, M68K] 全デバイスの sync negotiation を無効に
する
notsc [BUGS=ix86] Time Stamp Counter の無効
nowb [ARM]
opl3= [HW,SOUND]
opl3sa= [HW,SOUND]
opl3sa2= [HW,SOUND]
optcd= [HW,CD]
panic= [KNL] パニック時のカーネルの振舞い
parport=0 [HW,PPT] パラレルポートを指定。0 で無効。'auto'
parport=auto の指定は検出した IRQ/DMA 設定をドライ
parport=0xBBB[,IRQ[,DMA]] バに使わせます (デフォルトは競合が考え
られるので検出した IRQ/DMA 設定を無視
します)。ベースアドレス、IRQ, DMA 設定
が指定できます - IRQ および DMA は数字
もしくは (特定のポートに検出された設定
を使うための) 'auto' か (FIFO が検出さ
れてもそれを用いない) 'nofifo' を指定
します。パラレルポートはコマンドライン
で指定された順に parport0 から割当てら
れます。
pas2= [HW,SOUND]
pas16= [HW,SCSI]
pcbit= [HW,ISDN]
pcd. [PARIDE]
pci=option[,option...] [PCI] PCI サブシステムの様々なオプション -
off [IA-32] PCI バスをプローブしません
bios [IA-32] PCI BIOS を使用させ、ハードウェア
に直接アクセスさせません。マシンが標準でな
い PCI ホストブリッジを持っている場合これ
を指定します。
nobios [IA-32] PCI BIOS の使用を無効とし、直接ハー
ドウェアにアクセスする方法だけが許されます。
ブート時にクラッシュを経験し、BIOS が原因
と考えられる場合、これを指定してください。
conf1 [IA-32] PCI Configuration Mechanism 1 を使
用させます。
conf2 [IA-32] PCI Configuration Mechanism 2 を使
用させます。
nosort [IA-32] PCI BIOS から得られた順に従って
PCI デバイスを並べ替えません。この並べ替え
は古いカーネルと互換性を持つデバイス順にな
ります。
biosirq [IA-32] interrupt routing table を取得する
ために PCI BIOS コールを使用します。これら
のコールは多くのマシンで既知のバグがたくさ
んあり、それらのマシンで使用するとハングし
ますが、他のコンピュータでは interrupt
routing table を取得する唯一の方法です。
あなたがお使いのマザーボードで IRQ を割当
てられないか、二番目の PCI バスを認識しな
い場合、このオプションを試してください。
rom [IA-32] 拡張 ROM にアドレス領域を割当てま
す。あるデバイスは ROM と他のリソース間で
アドレスデコーダを共有することに注意して使
用してください。
irqmask=0xMMMM [IA-32] PCI デバイスに自動的に割当てられる
IRQ のビットをマスクします。この方法で ISA
カードの IRQ をカーネルから除くことができ
ます。
lastbus=N [IA-32] バス #N までのすべてのバスを走査し
ます。カーネルが二番目のバスを見つけられず、
それがどれか明示したい場合、使用できます。
assign-busses [IA-32] 常に PCI バス番号をカーネルで割当
て、ファームウェアが行ったものは無視します。
pd. [PARIDE]
pf. [PARIDE]
pg. [PARIDE]
pirq= [SMP,APIC] mp-table
plip= [PPT,NET] パラレルポートネットワークリンク
profile= [KNL] /proc/profile を介すカーネルプロファイリング
を有効 (引き数 - ログレベル)
prompt_ramdisk= [RAM] ラムディスクの内容をメモリにロードする前に、
それを行うかどうか質問します。
pss= [HW,SOUND]
pt. [PARIDE]
quiet= [KNL] ログメッセージの無効
r128= [HW,DRM]
raid= [HW,RAID]
ramdisk= [RAM] ラムディスクのサイズをキロバイトで指定します
[使用しないでください]。
ramdisk_blocksize=
[RAM]
ramdisk_size= [RAM] ramdisk パラメータの新しい名前
ramdisk_start= [RAM] ラムディスクイメージの開始ブロック (したがっ
てブートフロッピー上のカーネルイメージの後にこれを
置けます)
reboot= [BUGS=ix86]
reserve= [KNL,BUGS] カーネルに無視させる iomem 領域
riscom8= [HW,SERIAL]
ro [KNL] ブート時ルートデバイスを読出し専用でマウント
root= [KNL] ルートファイルシステム
rw [KNL] ブート時ルートデバイスを読み書きできるようマ
ウント
S [KNL] シングルモードで init を実行
sb= [HW,SOUND]
sbpcd= [HW,CD] Soundblaster CD アダプタ
scsi_logging= [SCSI]
scsihosts= [SCSI]
sg_def_reserved_size=
[SCSI]
sgalaxy= [HW,SOUND]
sim710= [SCSI,HW]
sjcd= [HW,CD]
smart2= [HW]
sonicvibes= [HW,SOUND]
sonycd535= [HW,CD]
sound= [SOUND]
soundmodem= [HW,AX25,SOUND] パケット無線モデムとして使われるサ
ウンドカード
specialix= [HW,SERIAL] Specialix マルチシリアルポートアダプタ
sscape= [HW,SOUND]
st= [HW,SCSI] SCSI テープパラメータ (バッファなど)
st0x= [HW,SCSI]
stram_swap= [HW]
swiotlb= [IA-64] I/O TLB スラブの数
switches= [HW, M68K]
sym53c416= [HW,SCSI]
sym53c8xx= [HW,SCSI]
t128= [HW,SCSI]
tdfx= [HW,DRM]
tgfx= [HW,JOY]
tgfx_2= [HW,JOY]
tgfx_3= [HW,JOY]
tmc8xx= [HW,SCSI]
tmscsim= [HW,SCSI]
tp720= [HW,PS2]
trix= [HW,SOUND]
u14-34f= [HW,SCSI]
uart401= [HW,SOUND]
uart6850= [HW,SOUND]
usbfix [BUGS=IA-64]
video= [FB] フレームバッファ設定
vga= [BOOT] ix386 において、(vga=ask を用いメニューで)
特別なビデオモードを選択します。実際にはブートロー
ダパラメータです - 値は特別なプロトコルを用いカー
ネルに渡されます。詳しくは
linux/Documentation/i386/boot.txt を参照してくださ
い。
[訳注:日本語訳が
http://www.linux.or.jp/JF/JFdocs/kernel-docs-2.4/i386/boot.txt.html
にあります。]
vmhalt= [KNL,S390]
vmpoff= [KNL,S390]
waveartist= [HW,SOUND]
wd33c93= [HW,SCSI]
wd7000= [HW,SCSI]
wdt= [HW]
xd= [HW,XT] オリジナル XT pre-IDE (RLL encoded) ディス
ク
xd_geo= [HW,XT]
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日本語訳:野本浩一 <hng@ps.ksky.ne.jp>
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