Itsy は、ウェスタンリサーチ研究所およびカリフォルニア州パロアルトの システムズリサーチセンターによる研究プロジェクトです。Itsy プロジェ クトは、コンパック社でおこなわれているポケット・コンピューティング 関連の研究プロジェクトの一つです。 詳しい情報については、次のサイトを参照してください。 http://www.research.digital.com/wrl/itsy/index.html 2.4 における初期の Itsy サポートに関する注意書き (2000 年 8 月 27 日): 64 MB の DRAM と 32 MB のフラッシュを持つドータボードを取り付けた、 バージョン 1.5 の Itsy マシンに移植をおこないました。初期の移植には、 (何が実行されているのかを観察するために) シリアルコンソールのサポートが 含まれています。他のデバイスは無効になっています。 カーネルを構築するには、"make menuconfig" (または xmenuconfig) を実行し、 Itsy サポートを選択します。フラッシュと LCD のサポートは無効にしてください。 そして、make zImage を実行します。最後に、カーネルをブートするのに使用する params-itsy プログラムを作成するため、arch/arm/boot/tools ディレクトリに 移動して make を実行してください。 Itsy に 2.4 の移植版をインストールするためには、モニタにおいて設定パラ メータを次のように指定する必要があります。 引数1: 0x08340000 引数2: 0xC0000000 引数3: 18 (0x12) 引数4: 0 スタートルーチンのアドレスは 0x00060000 にします。 次に、params-itsy プログラムをフラッシュ上のアドレス 0x00060000 に書き込み (フラッシュ操作メニューに対して "p 1 0x00060000" を実行します) 、カーネル arch/arm/boot/zImage を 0x08340000 に書き込みます ("p 1 0x00340000") 。 最後に、初期 RAM ディスクを 0xC8000000 に書き込みます ("p 2 0x0") 。私たちは handhelds.org のバージョン 0.11 ディレクトリから取得した ramdisk-2-30.gz を 使用しました。 モニタ、params-itsy, カーネル自身において、シリアル接続のパラメータは全て 同じです。 データビット: 8 パリティ: なし ストップビット: 1 ビット/秒: 115200 この設定は変更できますが、簡単ではありません。モニタのパラメータは簡単に 変更できます。params-itsy のパラメータはアセンブリ命令の outl まわりを、 カーネルのパラメータは Itsy 固有の設定項目まわり (CONFIG_SA1100_ITSY で grep すればどこにあるのか分かります) を修正する必要があります。 以上の作業により、Itsy 上でカーネル 2.4 を適切にブートさせることができる でしょう。