Linux Kernel 2.6 Documentation:
/usr/src/linux/Documentation/sysctl/README
sysctl/README
/proc/sys/ に関する文書
[プレインテキスト版]
- 原著作者: Rik van Riel <riel@nl.linux.org>
- 翻訳者: 川崎 貴彦 <takahiko(a)hakubi.co.jp>
- バージョン: 2.6.7
- 翻訳日時: 2004/07/29
/proc/sys/ に関する文書 カーネルバージョン 2.2.10
(c) 1998, 1999, Rik van Riel <riel@nl.linux.org>
「どうして、」と言われるかもしれません。「sysctl ファイルに関する
文書を誰が欲しがるというの? 本当に必要ならば、ソースコードに全て
書いてあるのに・・・」
えー、この文書は、微調整をおこなう必要があることを知らない人が
いたり、ソースコードを読む時間または知識がない人がいたりするので、
記述しております。
なお、sysctl を作成したプログラマ達は、実際に使ってもらうために
それを作成したのであって、プログラミングするのが楽しかったから
だけではありません :-)
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法的宣言:
いつものとおり、考慮しなければならないことは大きく二つです。
1. 払った対価だけのものが得られます。
2. これは無償です。
結論は、私がこの文書の正確さについて保証をしないということ、そし
て、悪い文書のせいでシステムがメチャメチャになってしまったと私に
文句を言われても、私はあなたに対して申し訳なく思うことなどないと
いうこと、です。私はあなたのことを笑ったりさえするかもしれません。
しかしもちろん、このファイル内で使用されている sysctl オプション
だけを使用してシステムをなんとかメチャメチャにできたなら、それに
ついて教えてください。爆笑するため、ということもないわけではあり
ませんが、それだけではなくあなた以降に、このく*マニュアルを読んで
システムを無茶苦茶にする人がいないようにしたいからです。
簡単に言うと、提案、修正または恐怖体験を <riel@nl.linux.org> に
メールしてください、ということです。
Rik van Riel.
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紹介:
sysctl は、実行中に、カーネルの特定部分を設定するための手段です。
/proc/sys/ ディレクトリがありますので、設定をするための特別な
ツールは必要としません! 事実、この設定機能を使用するために必要
なのは、4 つの事項のみです。
- 実行中の Linux システム
- ルート権限
- 常識 (近頃、これを身に付けるのが特に難しくなっています)
- 全ての値が意味することに関する知識
'ls /proc/sys' ですぐ分かるように、このディレクトリは幾つかの
(アーキテクチャに依存する?) サブディレクトリで構成されています。
各サブディレクトリは、おもにカーネルの一部分に関するものなので、
一つ一つ、つまりテーマ毎に少しずつ設定をおこなうことができます。
サブディレクトリは次のとおりです。
abi/ 実行ドメインとパーソナリティ
debug/ <空>
dev/ デバイス固有の情報 (例えば dev/cdrom/info)
fs/ ファイルシステムに固有
ファイルハンドル、i ノード、dentry とクォータ
チューニング
binfmt_misc <linux/Documentation/binfmt_misc.txt>
kernel/ グローバルなカーネル情報/チューニング
雑多なもの
net/ ネットワーク関連。文書は <linux/Documentation/
networking/> 内を見てください。
proc/ <空>
sunrpc/ SUN リモートプロシジャーコール (RPC)
vm/ メモリ管理チューニング
バッファとキャッシュの管理
これらは私のシステムに存在するサブディレクトリ群です。設定状況に
よっては、他のサブディレクトリが存在するかもしれません。他のディ
レクトリを見かけられたら、それについてお聞きしたいです :-)
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