参考のために、上で例に挙げた config.sys についての説明を書いておきます。 詳しくは、MS-DOS なり PC-DOS なりのオンラインヘルプを参照下さい。 IBM の PC-DOS だとすこし違うところがあるかもしれません。 私の使用したのは MS-DOS J6.02/V です。
最初に、起動時に選択メニューを表示するための設定です。
[menu] menuitem=Dos, Stand-Alone menuitem=Interlink, InterLink & InterServer menuitem=Linux, Load Linux
ここの [menu] で、メニュー選択を使用する宣言をします。 menuitem= で autoexec.bat で使用する %config% 変数への 値の設定と、メニュー画面に表示する文字列を用意します。 ここに書いた "Stand-Alone" とか "Load Linux" とかの文字が メニュー画面に表示されます。
;menudefault=Dos, 3 ;menudefault=Interlink, 3 menudefault=Linux, 3
menudefault= でデフォルトの起動選択肢を設定します。 menuitem で設定した %config% 変数の値のひとつを指定します。 後の数字は、Wait の秒数です。私の場合は 3秒待って何も入力が 無ければデフォルトで起動するように設定しています。 メニュー画面での選択は数字でも矢印キーでも可能です。 選択してからリターンキーを押せば、その設定で起動できます。
[common] files=80 buffers=10,0 stacks=9,256 break=on FCBS=1 shell=c:\dos\command.com c:\ /e:1024 /p lastdrive=g
ここ [common] はすべてに共通で設定する項目です。 上にある項目はほとんど時間がかからないので、そのまま 入れてあります。
[doscom1] DOS=HIGH,UMB device=c:\dos\himem.sys /testmem:off device=c:\dos\emm386.exe highscan ram
ここ [doscom1] は DOS で使用する場合に共通で設定する 初期化項目です。himem.sys とか emm386.exe とかを ロードする時間がもったいないので、Linux を起動する 時は外すために [common] から分けました。
[Dos] include=doscom1 include=jp-k include=doscom2
ここ [Dos] は DOS で使用する場合の設定のひとつです。 [doscom1], [jp-k], [doscom2] の順に実行します。
[Interlink] include=Dos device=c:\dos\interlnk.exe /noprinter /lpt /noscan
ここ [Interlink] は パラレルポートを使って Interlink で ファイル転送をする場合のための DOS 用の設定です。 [Dos] の設定をしたあとで、interlnk.exe をロードします。
[Linux]
ここ [Linux] は何もロードせずに autoexec.bat へ飛ばすため ラベルだけで何も書きません。
[doscom2] device=c:\dos\power.exe std device=c:\dos\setver.exe devicehigh=c:\dos\ansi.sys
ここ [doscom2] は DOS 用の共通設定項目として 後処理のものを入れておきます。
[jp-disp] devicehigh=c:\dos\biling.sys devicehigh=c:\dos\jfont.sys /p=c:\dos\ devicehigh=c:\dos\jdisp.sys
ここ [jp-disp] は日本語表示関係のものだけを入れてあります。 ここは PC-DOS ではドライバーの名前が異なると思います。
[jp-k] include=jp-disp device=c:\dos\kkcfunc.sys device=c:\dos\msimek.sys /A1 device=c:\dos\msime.sys /d*c:\dos\msimer.dic /dc:\dos\msime.dic /c1 /n /a1
DOS 用の MS-IME のロードです。Windows でしか使わないなら、 これは不要です。私は Demacs-J で日本語入力をしたい場合がある という理由で入れてあります。
この他にも、 PCMCIA の SocketService, CardService を使う場合には 設定が必要ですが、省略します。[Interlink] のラベルを参考に 追加していけば、[PCMCIA] の menuitem を作成することもそれほど 困難では無いと思います。