int getrusage(int who, struct rusage *usage);
getrusage() は who の資源 (resource) の使用量を返す。 who には以下のいずれか一つを指定できる。
前者は呼び出したプロセスのリソース使用量を要求し、 後者は呼び出したプロセスの子供のうち 終了して待ち状態にあるプロセスの使用量を要求する。
資源使用量は usage が指す構造体に格納されて返される。 構造体は以下の形式である。
struct rusage { struct timeval ru_utime; /* 使用されたユーザー時間 */ struct timeval ru_stime; /* 使用されたシステム時間 */ long ru_maxrss; /* RAM 上に存在する仮想ページのサイズ (resident set size) の最大値 */ long ru_ixrss; /* 共有メモリの合計サイズ */ long ru_idrss; /* 非共有データの合計サイズ */ long ru_isrss; /* 非共有スタックの合計サイズ */ long ru_minflt; /* 利用されたページ */ long ru_majflt; /* ページフォールト */ long ru_nswap; /* スワップ */ long ru_inblock; /* ブロック入力操作 */ long ru_oublock; /* ブロック出力操作 */ long ru_msgsnd; /* 送信されたメッセージ */ long ru_msgrcv; /* 受信されたメッセージ */ long ru_nsignals; /* 受信されたシグナル */ long ru_nvcsw; /* 意図したコンテキスト切り替え */ long ru_nivcsw; /* 意図しないコンテキスト切り替え */ };
今日では <sys/time.h> をインクルードする必要はないが、 インクルードしておけば移植性が増す。 (実際 struct timeval は <sys/time.h> で定義されている。)
2.6.9 より前のバージョンの Linux カーネルでは、 SIGCHLD の処理が SIG_IGN に設定されていると、 子プロセスのリソース使用量が RUSAGE_CHILDREN で返される値に自動的に含められる。 しかし POSIX.1-2001 では、これを明確に禁止している。 この準拠していなかった点は、Linux 2.6.9 以降で改正された。
このページの最初で示した構造体の定義は 4.3BSD Reno のものを採用した。 Linux では全てのフィールドが意味を持つというわけではない。 Linux 2.4 では、フィールド ru_utime, ru_stime, ru_minflt, ru_majflt のみがメンテナンスされている。 Linux 2.6 以降では ru_nvcsw, ru_nivcsw もメンテナンスされている。 Linux 2.6.22 以降では ru_inblock, ru_oublock もメンテナンスされている。
proc(5) にある /proc/PID/stat の説明も参照のこと。