これより前のBSD の主なリリースとしては 3BSD (1980), 4BSD (1980), 4.1BSD (1981) がある。
この規格では、 POSIX Conformance (POSIX 準拠) と XSI Conformance (XSI 準拠) の二段階の適合性を定義している。 POSIX 準拠 は準拠するシステムに必要とされるインタフェースの基本セットであり、 XSI 準拠) では "XSI 拡張" という追加のインタフェース群が義務付けられている (POSIX 準拠では XSI 拡張の実装は任意 (optional) となっている)。 XSI 準拠のシステムは UNIX 03 を名乗ることができる (XSI 準拠の内容が Single UNIX Specification version 3 (SUSv3) である)。
POSIX.1-2001 文書は 4つの部分に分けることができる:
XBD: 定義、用語と概念、ヘッダファイルの仕様。
XSH: 関数の仕様 (関数とは、実際の実装でのシステムコールと ライブラリ関数のことである)。
XCU: コマンドとユーティリティの仕様 (以前、 POSIX.2 に記載されていた内容)。
XRAT: 参考情報と規格のそれ以外の部分
POSIX.1-2001 は C99 と整合がとられており、 C99 で標準化されたライブラリ関数は POSIX.1-2001 でも 標準化されている。
元の 2001 年版の標準に対する Technical Corrigenda (正誤表; 細かな修正と改良) が二つ行われている: 2003 年の TC1 (POSIX.1-2003 と呼ばれる) と 2004 年の TC2 (POSIX.1-2004 と呼ばれる) である。
この改訂版での変更は POSIX.1-2001/SUSv3 で行われた変更ほど大きくないが、 多くの新しいインターフェイスが追加され、既存の仕様に関しても 種々の詳細が変更されている。 POSIX.1-2001 では任意 (optional) とされていたインターフェイスの多くが 2008 年版の標準では必須 (mandatory) になる。 POSIX.1-2001 に存在するインターフェイスのいくつかは、 POSIX.1-2008 では廃止予定の印が付けられたり、 標準から完全に削除されたりしている。
改訂された標準は POSIX.1-2001 と同じく 4 つの部分に分けられ、 前回と同様に二段階の適合性を定義している。 基本セットである POSIX Conformance (POSIX 準拠) と、 基本仕様のインターフェイスに加えて追加のインターフェイス群が 義務付けられている XSI Conformance (XSI 準拠) の二つである。
一般には、マニュアルページの「準拠」の章のリストに POSIX.1-2001 が あれば、他に注意書きがなければ、そのインターフェイスは POSIX.1-2008 にも準拠していると考えてよい。
詳しい情報は Austin Group のウェブサイト http://www.opengroup.org/austin/ に載っている。