QUERY_MODULE
Section: Linux Programmer's Manual (2)
Updated: 2007-06-03
Index
JM Home Page
roff page
 
名前
query_module - モジュールに関連する各種の情報をカーネルに問い合わせる
 
書式
#include <linux/module.h>
int query_module(const char *name, int which, void *buf,
                 size_t bufsize, size_t *ret);
 
説明
query_module()
は、ローダブルモジュールに関する情報をカーネルに問い合わせる。
情報は
buf
が指し示すバッファに格納されて返される。
呼び出し元は
buf
のサイズを
bufsize
に指定しなければならない。
得られる情報の正確な意味とフォーマットは、
which
でどの操作を指定するかによって異なる。
現在ロードされているモジュールを特定するために
name
を必要とする操作があれば、
カーネル固有であることを示す NULL を指定できる操作もある。
which
には以下の値を指定できる:
- 0
- 
カーネルが
query_module()
をサポートしている場合、成功を返す。
このシステムコールが利用可能かを調べるために使われる。
- QM_MODULES
- 
ロードされている全てのモジュールの名前を返す。
バッファには、NULL 終端された文字列が順に入る。
返されるバッファ
ret
にはモジュールの数が設定される。
- QM_DEPS
- 
指定されたモジュールが使用している全モジュールの名前を返す。
バッファには、NULL 終端された文字列が順に入る。
返されるバッファ
ret
にはモジュールの数が設定される。
- QM_REFS
- 
指定されたモジュールを使用している全モジュールの名前を返す。
これは
QM_DEPS
と逆の機能である。
バッファには、NULL 終端された文字列が順に入る。
返されるバッファ
ret
にはモジュールの数が設定される。
- QM_SYMBOLS
- 
カーネルまたは指定されたモジュールがエクスポートしているシンボルと
値を返す。
バッファのデータは、
以下の構造体の配列に NULL 終端された文字列が続く形となる。
struct module_symbol {
    unsigned long value;
    unsigned long name;
};
- 
name
の値は、
buf
の先頭からの文字列までのオフセット文字数である。
ret
にはシンボルの数が設定される。
- QM_INFO
- 
指定されたモジュールに関する様々な情報を返す。
出力バッファのフォーマットは以下の形式となる:
struct module_info {
    unsigned long address;
    unsigned long size;
    unsigned long flags;
};
- 
address
はそのモジュールが配置されているカーネル空間上のアドレス、
size
はそのモジュールのバイト単位のサイズ、
flags
は
MOD_RUNNING,
MOD_AUTOCLEAN
等のマスクであり、そのモジュールの現在の状態を示す
(カーネルのソースファイル
include/linux/module.h
を参照)。
ret
には
module_info
構造体のサイズが設定される。
返り値
成功の場合 0 が返される。エラーの場合 -1 が返され、
errno
に適切な値が設定される。
 
エラー
- EFAULT
- 
name,
buf,
ret
の少なくとも一つが、プログラムがアクセスできる
アドレス空間の外部であった。
- EINVAL
- 
which
が不正である。あるいは
name
が NULL だが (NULL は "カーネル" を示す)、
which
で指定された値との組み合わせは許可されていない。
- ENOENT
- 
name
という名前のモジュールが存在しない。
- ENOSPC
- 
与えられたバッファの大きさが小さすぎる。
ret
には最小限必要なバッファのサイズが設定される。
- ENOSYS
- 
query_module()
はこのバージョンのカーネルではサポートされていない。
準拠
query_module()
は Linux 固有である。
 
注意
このシステムコールが存在するのはカーネル 2.4 までの Linux だけである。
Linux 2.6 では削除された。
query_module()
で得られた情報のいくつかは、
/proc/modules,
/proc/kallsyms,
/sys/modules
から取得できる。
 
関連項目
create_module(2),
delete_module(2),
get_kernel_syms(2),
init_module(2)
 Index
- 名前
- 
- 書式
- 
- 説明
- 
- 返り値
- 
- エラー
- 
- 準拠
- 
- 注意
- 
- 関連項目
- 
This document was created by
man2html,
using the manual pages.
Time: 03:26:51 GMT, April 25, 2010