最初に必要なのは、ネットワークの設定とインターネットへの接続です。 この時点ではまだ、Promise ドライバの SCSI エミュレーションで動作中です。 次に Linux 本来の RAID をインストールします。
www.kernel.org へ行って、 最新カーネル 2.4.18.tar.gz をダウンロードして下さい。
カーネルの構成を行ないます。
cd /usr/src/ tar xvzf linux-2.4.18.tar.gz cd linux # tar で作ったばかりの、カーネルソースディレクトリに移る cp config.txt .config #(下記の注意を見て、config.txt の入手先を見つけること) make menuconfig |
注意: 実際にちゃんと動作する cnofig.txt は、 ここ からダウンロードできます。 無論、自分の要求に合うように、 テキストエディタで直接修正してもいいし、 先に説明したように、make menuconfig とタイプしてもかまいません。 でも、vi とか emacs で直接 .config を直そうとすると、間違いが起きやすくなります。 ですからお勧めなのは、 make menuconfig とタイプして、メニューインタフェースを使うことです。
カーネルの以下のオプションをすべて(モジュールではなく) 直接組み込むようにして下さい。
ATA/IDE/MFM/RLL Support --> <*> ATA/IDE/MFM/RLL Support IDE/ATA/ATAPI Block Devices --> <*> Enhanced ATA/IDE/MFM/RLL disk/cdrom/tape/floppy support <*> Include IDE/ATA-2 Disk Support [*] Use multi-mode by default Include IDE/ATAPI CDROM support [*] Generic PCI IDE chipset support [*] Sharing PCI IDE interrupt support [*] Generic PCI Bus master DMA support [*] Use PCI DMA by default when available [*] Intel PIIXn chipset support [*] PIIXn tuning support [*] Promise PDC202{46|62|65|67|68} support [*] Special UDMA Feature [*] Special FastTrack Feature [*] VIA 82CXXX chipset support <*> Support for IDE RAID controllers <*> Support Promise Software RAID (fasttrack) |
上記のように、組み込むように設定したら、 自分の環境に合わせて、他に必要な部分を変更して下さい。
変更が終ったら、そのカーネルの構成情報を保存して下さい。 現在のディレクトリの .config に保存されます。 このファイルは、ぜひバックアップを取っておいて下さい。 取らないと、後で後悔しますよ。 .config ファイルを未使用のフロッピーディスクか、 /root にコピーしてください。
いつもやっているようにして、カーネルをビルドし、 インストールします。次のようにタイプすればいいでしょう。
make dep ; make clean ; make && make install make modules && make modules_install |
/etc/lilo.conf を眺めて、新しいカーネル 2.4.18 がブートするように、 行が新たに追加されていることを確認して下さい。 この新しいカーネルに関しては、 /etc/lilo.conf には initrd= 行が無いということに注意して下さい。 つまり、現在の 2.4.7-10 カーネルとは違って、 この新しいカーネルは initrd.img に頼らずに、自分でブートします。
では、/etc/lilo.conf を以下のように調整しましょう。
/etc/lilo.conf にある、新しいカーネル用の root=/dev/sdaX という行を見つけて、 そこを root=/dev/ataraid/d0pX というように変更します。X というのは、 1 から 16 までの数字です。 そして、変更内容を保存します。
次のようにタイプします。
/sbin/lilo |
インストール中に ext2 パーティションを選んでいた場合は、 さしあたり、/etc/fstab にある、ext2 がある行をコメントにして下さい。 (一番良いのは、この全工程について、ext2 を忘れ去ることです)
フロッピーディスクと CD をすべて抜きとり、 以下のようにタイプしてリブートします。
sync;sync;reboot |
LILO のプロンプトが出たら、 2.4.18 に対応する、新しいカーネルのラベルをタイプします。
ブートが終ったらログインし、 df -k とタイプして、 そこにあるエントリが、 以前の /dev/sdaX から /dev/ataraid/d0X に変わったことを確認して下さい。
注意: 新しいカーネルのブート時に、 スワップデバイスのマウントに関するエラーがいくつか出るかもしれません。 これは無害です。 でも、/etc/fstab を修正して、 sdaX のエントリは、 いずれも ataraid/d0pX エントリに変える方がいいでしょう。
では、コンピュータをインターネットにつないで、 lilo-22.tar.gz (lilo プログラムの最新版)をダウンロードしましょう。
次のようにタイプして、コンピュータから既存の lilo を削除します。 rpm -e --nodeps lilo
以下のようにして、lilo の新しいバージョンをインストールします。
tar xvzf lilo-22.tar.gz cd lilo-22 # tar で作ったばかりの、lilo のソースディレクトリに移る ./QuickInst.sh |
システムからの質問には "Yes" と答えて下さい。
/sbin/lilo が作成されないというのは別ですが、 それ以外のエラーは無視して下さい。
以下のように、/etc/lilo.conf を調整します。
linear を lba32 に置き換えます。
"compact" の行を削除します。
vga= の行を、 vga=normal に変えます。
boot=/dev/sda の行を、 boot=/dev/ataraid/dN に変えます(N はルートファイルシステムが存在するパーティション番号です。 df -k / とタイプして、ルートパーティション番号を見つけて下さい)。
default=linux-2.4.18 になっていることを確認して下さい。 (linux-2.4.18 というのは、新しいカーネルをブートするのに指定したラベル 2.4.18 のことです)。
変更内容をファイルに保存して、/sbin/lilo とタイプします。
システムをリブートし、幸運を待ちましょう。
/etc/lilo.conf は、最終的にこのようになります。
何もかも無事に行きましたね。 なら、祝宴だ!!