クラスフルなキューイング規則の節で説明したように、 パケットを選別してサブキューに送る際にはフィルタが必要です。 これらのフィルタはクラスフルな qdisc の内部から呼ばれます。
不完全ではありますが、利用できるクラス選別器のリストです。
ファイアウォールがパケットをどのように印付けしたかに基づいて決定を行います。 tc フィルタの文法を勉強したくない人には、安易な解決法です。 詳細はキューイングの章を見てください。
パケット内部のフィールド (発信元 IP アドレスなど) に基づいて決定を行います。
パケットが通ることになる経路に基づいて決定を行います。
RSVP に基づいてパケットをルーティングします。 これが有用なのは管理下にあるネットワークだけです。 インターネットは RSVP をちゃんと見ません。
DSMARK qdisc で用いられます。関連する節を見てください。
パケットのクラス選別を行う方法は一般には何種類か存在し、 そのどれを用いるかは、通常は好みの問題に帰着します。
クラス選別器はたいてい、いくつかの共通な引き数を取ります。 参考のためにここにリストしておきます。
このクラス選別器が受け付けるプロトコル。 通常は IP トラフィックだけを受け付けることになるでしょう。必須です。
このクラス選別器が属しているハンドル。 このハンドルは、すでに存在しているクラスでなければなりません。必須です。
クラス選別器の優先度。小さい数値が先にテストされます。
フィルタを一意に識別するためのものです。
以降の節では、HostA に向かうトラフィックを絞ることを考えます。 ルートクラスは 1: と設定されていて、 選別されたトラフィックの送り先となるクラスは 1:1 であるとします。