「窮すれぱ通ず」
これは「ラップトップに Linux を組み込むにはどうすれぱいいか」を取り扱うも のではありません。この文書は「ラップトップに組み込み済みの Linux を最適化 するためにはどうすればいいか」を論じるものです。Linux の組み込みについて は "Installation-HOWTO" をお読みになるか、配布業者の提供している手引書を 参考にしてください。
またこの文書は、無停電電源や powerd デーモンの使用法を取り扱うものでもあ りません(UPS は大きな電池ではありますが)。この分野に関しては UPS-HOWTO をお読み下さい。
最近携帯用コンピューターを使う人が多くなるにつれ、これに Linux を載せたい という人も増えてきました。
ラップトップに Linux を載せて使うのには何の困難もないのがふつうです。と にかく試してみてください。ほかのOS とは違い、Linux はいにしえのハードウェ アを今でもサポートしています。したがって、時代遅れになった携帯機に Linux を載せて新しい用途に活用することもできるのです。
ラップトップに Linux を組み込む際の助言が必要な方、ラップトップ本体につ いて御質問がおありの方は、 http://www.cs.utexas.edu/users/kharker/linux-laptop にある Linux ラップ トップに関するすばらしい Webpage を参考にしてください。有益な情報や詳しい 助言が満載されています。Linux Laptop のページには、ラップトップ各機種・ チップセットごとのハードウェア設定情報が掲載されています。
本 HOWTO は、ポータブルに共通する問題の一つである「電力消費」の問題に主 題を絞り込んでいます。
これまでのところ、ラップトップ用に最適化した設定の仕方を提供してくれてい る配布はないようです。電池を節約してシステムの駆動時間を引き延ばすために 役立つちょっとした工夫を集めてみることにしたのは、この種の情報をどこから も手にいれることができなかったからなのです。
(注: 「私のラップトップではここに書いてある助言はあまり役に立たなかった」 という御叱りの御手紙もちょうだいしています。ここで紹介している方法はいず れも確かに効果があるはずです。とはいっても、奇跡を待ち望んではいけません。 私自身の成果は90分程度だった電池駆動時間を120分以上にまで延長できたこと です)
ラップトップ通の方なら、「一般的情報」の項は飛ばしても差し支えないでしょ う。通が本当に求めている情報は「一般的システム設定の変更例」の項に納めら れています。Linux の配布業者の方は、是非「Linux 配布業者への御願い」の項 を御一読下さい。
読者からの御意見は大歓迎です。宛先は hmueller@kabel.de です。御使いのシ ステムでも本文書のヒントは役に立ちましたでしょうか。新しい工夫を発見なさ いましたか。本書が掲載したアドレスやリンクですでに変更になっているものは ありませんでしたでしょうか。
残念ながら、ラップトップ各機種独自の問題については助言を差し上げる能力を 持ち合わせわせておりません。ラップトップの教祖を自称するつもりはありませ ん。たまたま自分自身がラップトップを所有しており、集めた情報をみなさんと 共有したいと考えているだけなのです。まず最初に Linux Laptop webpage を調 べてください。おそらくすでにだれかが御使用中の機種に関する頁を作成してい ることでしょう。またメーカーの技術相談も試してみるべきでしょう。あるいは、 comp.sys.laptop というニュースグループに質問するという方法もあります。
ここで紹介した方法はすべて著者自身が試してみたもので、著者のラップトップ ではうまく機能しています(特記した場合は除く)。とはいうものの、ここで紹介 した方法がシステムに重大な損害を与えたり、損壊させたりする危険性がないと いう保証を差し上げることはできません。御自分の Linux の設定で試してみる前 に、大切なファイルのバックアップを取っておくことが重要です。もしまずいこ とが発生しても、著者はデータの損失に対するいかなる責任をも負いません。言 い換えれば、「訴えないでくださいね」ということです。
この文書は HOWTO に対する通常の著作権条項の条件のもとで配布されるものと します。この著作権条項は http://sunsite.unc.edu/mdw/linux.html の HOWTO のフォルダの中に収録されています。