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6. Glibc

次は、init をインストールしたいのだが、Linux 上で走るすべてのプログ ラムに共通する事柄として、init は GNU C library, すなわち glibc が提供するライブラリ関数を使用している。そこで、それを先にイン ストールする。

glibc は非常に巨大で複雑なパッケージである。わたしの古い 386/SX 16MHz 8M RAM のマシンでは、コンパイルに 90 時間かかった。しかし、 Celeron 433MHz 64M RAM のマシンでは、33 分しかかからなかった。メモリがここで は一番重要なのだと思う。もし 8M (あるいは、それ以下)の RAM しかないときは、 コンパイルに長時間かかることを覚悟してほしい。

glibc のインストールに関する文書は、(実際にソースを展開している場所 とは)別のディレクトリでビルドすることを薦めている。そうしておけば、そのディレ クトリを消してしまうだけで、簡単にやり直しができる。265M ものディスクスペースを 節約できるために、そうしたいと思うひともいるだろう。

glibc-2.1.3.tar.gz (あるいはこれに類するバージョン)の圧縮ファイルを 通常どおり/mnt/target/usr/src に展開する。そして、glibc の ディレクトリにアドオンパッケージも展開する必要がある。したがって、 cd glibc-2.1.3 としてから、その場所に glibc-crypt-2.1.3.tar.gzglibc-linuxthreads-2.1.3.tar.gz の圧縮ファイルを展開すること。

これで、ビルド用ディレクトリを作成し、設定し、make し、インストール する準備ができた。わたしが使ったコマンドがあるのだが、まずは自分で付属文書を 読んで、自分の環境にとってどうするのが最もよいのか確認してほしい。しかし、そ の前に、どれだけ空いたスペースがあるか df コマンドで調べたいかもしれな い。glibc をコンパイルしてインストールし終わったら、再度空き容量を調 べ、glibc の容量消費の激しさを確認すること。

        cd ..
        mkdir glibc-build ;(訳注:cd glibc-build)
        ../glibc-2.1.3/configure --enable-add-ons --prefix=/usr
        make
        make install_root=/mnt/target install

パッケージをどこにインストールするか決める方法は、上記以外にもあるので、注意 すること。


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