本節に示す作業は必須ではありません。 ただ LFS パーティションの容量が比較的少ない場合には、不要なものは削除することを覚えておきましょう。 ここまでにビルドしてきた実行ファイルやライブラリには、合計で 70 MB ほどの不要なデバッグシンボル情報が含まれています。 それらを取り除くには以下を実行します。
strip --strip-debug /tools/lib/* strip --strip-unneeded /tools/{,s}bin/*
上のコマンド実行ではいくつものファイルがフォーマット不明となって処理がスキップされます。 それらはたいてい、バイナリではなくスクリプトであることを示しています。
--strip-unneeded
パラメータは
絶対に ライブラリに対して用いないでください。
もし用いるとスタティックライブラリが破壊され、ツールチェーンを構成するパッケージをすべて作り直さなければならなくなります。
さらに 25 MB ほどを節約するためにドキュメント類を削除します。
rm -rf /tools/{,share}/{info,man}
この時点において環境変数 $LFS
の配下には最低でも 850 MB
の空き容量が必要になります。 これは次のフェーズにて Glibc をビルドしインストールするためです。 Glibc
のビルドとインストールができさえすれば、残りのものもすべてビルド、インストールができます。