GMP パッケージは数値演算ライブラリを提供します。 このライブラリには任意精度演算 (arbitrary precision arithmetic) を行う有用な関数が含まれます。
64 ビットコードを扱う CPU 環境にて CFLAGS
を指定していると、
本パッケージの configure スクリプトは 64 ビット用の処理を行い失敗します。
これを回避するには、本パッケージのビルド作業時にのみ、 CFLAGS
変数にパラメータ ABI=32
を加えて処理を行ってください。 そして作業を終えたら、そのパラメータを取り除いておいてください。
GMP をコンパイルするための準備をします。
./configure --prefix=/usr --enable-cxx --enable-mpbsd
configure オプションの意味:
--enable-cxx
C++ サポートを有効にします。
--enable-mpbsd
Berkeley MP に対する互換ライブラリをビルドします。
パッケージをコンパイルします。
make
本節における GMP のテストスイートは極めて重要なものです。 したがってどのような場合であっても必ず実行してください。
テストを実行します。
make check 2>&1 | tee gmp-check-log
162個のテストが完了することを確認してください。 テスト結果は以下のコマンドにより確認することができます。
awk '/tests passed/{total+=$2} ; END{print total}' gmp-check-log
パッケージをインストールします。
make install
必要ならドキュメントをインストールします。
mkdir -v /usr/share/doc/gmp-5.0.0 cp -v doc/{isa_abi_headache,configuration} doc/*.html \ /usr/share/doc/gmp-5.0.0