6.43. GRUB-1.97.2

GRUB パッケージは GRand Unified Bootloader を提供します。

概算ビルド時間: 0.4 SBU
必要ディスク容量: 27.6 MB

6.43.1. GRUB のインストール

GRUB をコンパイルするための準備をします。

mkdir build
cd build
../configure --prefix=/usr           \
             --sysconfdir=/etc       \
             --disable-grub-emu      \
             --disable-grub-emu-usb  \
             --disable-grub-fstest   \
             --disable-efiemu

ビルドの際には専用のディレクトリを設けます。 生成ファイルが 2,400 個もあるため、それらをソースディレクトリの外で生成します。 これは開発者が推奨していることです。 --disable オプションは、LFS で本当に必要となる機能やテストプログラムだけを生成するもので、ビルド結果を最小限に抑えます。

パッケージをコンパイルします。

make

このパッケージにテストスイートはありません。

パッケージをインストールします。

make install

GRUB を使ってシステムのブート起動設定を行う方法については 8.4. 「GRUB を用いたブートプロセスの設定」 で説明しています。

6.43.2. GRUB の構成

インストールプログラム: grub-editenv, grub-mkelfimage, grub-mkfont, grub-mkimage, grub-mkrescue, grub-dumpbios, grub-install, grub-mkconfig, grub-mkdevicemap, grub-probe, grub-setup
インストールディレクトリ: /usr/lib/grub, /etc/grub.d, /usr/share/grub, /usr/inclue/grub

概略説明

grub-editenv

環境ブロック (environment block) を編集するツール。

grub-mkelfimage

GRUB のブートイメージ (bootable image) を生成します。

grub-mkfont

GRUB にて利用するフォントを更新します。

grub-mkimage

GRUB のブートイメージを生成します。

grub-mkrescue

フロッピーディスク用の GRUB のブートイメージを生成します。

grub-dumpbios

vbios と int10 ダンプを生成します。

grub-install

指定したドライブに GRUB をインストールします。

grub-mkconfig

GRUB の設定ファイルを生成します。

grub-mkdevicemap

デバイスマップファイルを自動的に生成します。

grub-probe

指定されたパスやデバイスに対するデバイス情報を検証 (probe) します。

grub-setup

デバイスからのブートを行うためにイメージファイルをセットアップします。