5.17. プロセスは、親プロセスからそのファイル ACL を継承できますか?

できます。バージョン 0.9.12 から 2.2.18 までは、これがデフォルトの動作でした。現在は、デフォルトでは、子はその親からファイル ACL を継承しません。親プロセスから子プロセスへファイル ACL が移行できるようにするには、"-i <継承レベル>" オプションを使う必要があります。

"継承レベル" (別名 TTL) とは、ACL が継承される世代数を決定します。TTL に 1 が指定されれば、ACL で指定された subject とその子全ては ACL を継承します。しかし、子の子 (別の言い方をすれば ACL の subject の孫) は ACL を継承しません (こうなるようにするには、TTL を 2 にする必要があります)。

注意:権限を許可する ACL にも、これらと同じ継承のルールが適用されます。

セキュリティ上の更新 LIDS 1.1.1prex 及び 0.10.1 以降では、保護されたプログラムのみがその親から ACL を継承することができます。保護されていないプロセスに ACL の継承を許すと、exploit の原因となります。