次のページ 前のページ 目次へ

3. Q & A

3.1 Q: LILO とは何でしょうか。

A: LILO とは Linux の一般的なブートローダです。"一般的"というのは、 Linux のすべてのファイルシステムから kernel をブートさせることができる という意味です。また、非 Linux オペレーティングシステムのブートマネジャー としても動きます。

3.2 Q: 私はどの版の LILO を使うのがいいでしょうか。

A: 0.7 より以前の版はもう古いですから避けた方がいいでしょう。0.8 から の版は"標準"のインストールを簡単にしているクイックインストールスクリプ トがついています。最新版は0.11 です。(訳注:LILO の最新版は 19 です)。

3.3 Q: LILO の入手方法は?

A: LILO は次のところにあります。

3.4 Q: 文書について教えてください。

A: LILO の文書には次のようなフォーマットのものがあります。

N はそれぞれのバージョンナンバーを示します。lilo.u* ファイルはユーザ マニュアルで、lilo.t* は技術的な概要のファイルです。 注意: README には LaTex についての入門部分はありません。

3.5 Q: 私はブートローダを使うためだけにたくさんの文書を読みたくありません。

A: それなら QuickInst を使ったらいいでしょう。あなたのシステム設定が QuickInst にとって複雑すぎたり、予期しない問題にぶつかって、この FAQ が役にたたないなら、残念ながら文書を読むのを避けることはできません。

3.6 Q: 私はブートするのに必要なものについてよくわかりません。何を読んだら いいでしょうか。

A: LILO の LaTex 文書のはじめの部分には PC のディスクがどのように分割 されているか、オペレーティングシステムはどのようにブートするかについて 書いてあります。さらにブートという概念について説明があり、いくつかの例 が示してあります。このようなことについては複雑な図解があるので、この項 目はプレーン ACSII README には含まれていません。

3.7 Q: ブートマネジャとして LILO を使用できますか。

A: はいできます。 PC/MS-DOS や OS/2 と共存して動くことはよく知られてい ます。多くの他のオペレーティングシステムと共存してもたぶん動くでしょう。

3.8 Q: LILO から別のオペレーティングシステムをブートするのはどのようにする のですか。

A: /etc/lilo/config にオペレーティングシステムのある位置、つまりその名 前、そしてパーティションテーブルなどを加えたらいいだけです。

other = /dev/hda1  # オペレーティングシステムが置かれているパーティション
label = dos      # その場所をラベルで見分けられるように好きな名前を記述
table = /dev/hda # ディスクのパーティションテーブル

それから /etc/lilo/install を再実行します。

3.9 Q: 第2ドライブから別のオペレーティングシステムを起動するのはどうした らいいですか。

A: 次の行を加えなければなりません。

loader = /etc/lilo/any_d.b         (DOS など)
あるいは
loader = /etc/lilo/os2_d.b         (OS/2)
/etc/lilo/config の関連するのは OTHER = ... の項目です。

3.10 Q: それでも第2ドライブから DOS をブートできません。

A: 第1ドライブを無効にします。そして、それが第1ドライブであるなら、 第2ドライブから起動できるのを確認します。できないなら、システムファイ ルをインストールするために SYS を使ってみましょう。それでも失敗するな ら、FDISK /MBR と(または) FORMAT /S を使いましょう。

3.11 Q: デフォルトの kernel とオペレーティングシステムはどのようにして設定 しますか。

A: /etc/lilo/config で定義されている第1の kernel あるいはオペレーティ ングシステムがデフォルトでブートします。 その部分を再指定したら /etc/lilo/install を再実行するのを忘れないでく ださい。

3.12 Q: LILO は SCO[*] やISC[*] などをブートしませ ん。どうしたらいいでしょうか。

A: あなたの設定が間違っていないことを確認してください。それから /etc/lilo/install を再実行します。それでも失敗するなら、 bootactv のような違ったブートマネジャーを試してください。

訳注:SCO Unix System については以下の URL 等をご参考ください。

3.13 Q: LILO のブートセクターをどこにインストールしたらいいですか。

A: 第1ドライブの最初のパーティションを Linux のファイルシステムにして いるならそこに LILO ブートセクターをインストールすべきです。そしてその パーティションをアクティブにします(あるいは何か別のブートマネジャーを 使ってアクティブにします)。あるいは、 MBR (たとえば /dev/hda ) あるいは 拡張拡張パーティション( 詳細は LaTex 文書を見てください)に LILO ブート セクターをインストールできます。

3.14 Q: LILO をアンインストールするにはどうするのですか。

A: MBR (/dev/hda または /dev/sda) に LILO を インストールし、そしてもと の MBR が標準の DOS の MBR なら、単純に MD-DOS 5.0 をブートし、 FDISK /MBR とすれば MBR から LILO を削除できます。 ( DR-DOS を使っているなら、 FDISK メニューは同様なオプションを提供しています)。

MBR に LILO をイン ストールしたのではないなら、別のパーティションをアクティブにすれば無 効にできます。アクティブパーティションは MS-DOS の FDISK、 Linux の fdisk あるいは LILO をアクティブにすることで変更できます。MBR に LILO をインストールしてしまったのなら、しかし特別な MBR を使用しておらず、 あるいはお使いの DOS のバージョンが MBR を置き換えるのをサポートしてな い場合は、 /etc/lilo/boot.0300 (IDE) あるいは、 /etc/lilo/boot.0800 (SCSI)というファイルを探すべきです。このようなファイルを使う方法につい ては次を読んでください。

3.15 Q: LILO をインストール後 PC/MS-DOS パーティションにアクセスできません。 私は何か壊しましたか。

A: 必ずしもそうではないでしょう。たぶんあなたは MS-DOS パーティション のブートセクタを上書きしただけでしょう。ブートセクタにはフ実際のァイル システムについての情報があります。(注意: MS-DOS と違って、Linux のファ イルシステムは最初のセクタを使わず、そのため LILO はそのブートセクタを そこに保存できます。) LILO が最初にブートセクタを上書きするときはいつ でも、/etc/liloboot.NNNN という名前でバックアップ コピーを作ります。 そのナンバー(NNNN)は、たとえば hda なら 0300hda10301sda0800 のようにそれぞれのデバイスの番号と関連してしています。次のような コマンドで古いブートセクタを保存できます。

dd if=/etc/lilo/boot.NNNN of=/dev/XXXX bs=446 count=1

たとえばこのようになります。

dd if=/etc/lilo/boot.0302 of=/dev/hda2 bs=446 count=1

警告: boot.NNNN の日付けをチェックしてください。LILO を含む配布物には 配布物が作成するシステムから boot.NNNN をつくるものがあります。このよ うなファイルは LILO を使う前に削除した方がいいでしょう。

3.16 Q; フロッピーからブートした時、LILO はなぜ " Error 0x04" で停止するのですか。

A: お使いの BIOS はシングルコールで複数のセクタを読もうとしてエラーを 発生するバグで悩んでいるのでしょう。LILO 0.11 はこのような問題を修正し ています。LILO の古いバージョンを使用しているなら、それを回避するため に /etc/lilo/config から COMPACT オプションを取り除きます。

3.17 Q: LILO は動くのですが、SLS の新しいバージョンをインストールし、新しい kernel をコンパイルし最新の LILO にバージョンアップしたら、LILO は LI とだけ表示します。

A: kernel や LILO のどんな部分でも変更したら /etc/lilo/install を再実 行しましょう。/etc/lilo/install をしばしば動かすことは害ではありません が、変更したあとで再実行を忘れます。 ついでながら、kernel の Makefile には新しい kernel を構築したあとで /etc/lilo/install を自動的に動かす lilozlilo の2つのターゲットが あります。"lilo" は /vmlinux (圧縮されていない)と "zlilo" は /vmlinuz (圧縮されたもの)を作ります。MBR に LILO をインストールしないなら、LILO を置いたブートセクタがアクティブにされるパーティションであり、そして MBR が有効なパーティションローダーを含むことを確かめなければなりません。 ( LILO の初期版のインストールの名残ではありません。)

3.18 Q: LILO は私の SCSI システム上で "LI" とだけ表示します。

A: かつては SCSI ユーザは /etc/lilo/disktab というファイルに使用してい るディスクのジオメトリを記述しなければなりませんでした。最近のカーネル はほとんどの SCSI アダプタに関する情報を与えることができます。ですから、 /etc/lilo/disktab は必要がなく、エラーを出しているだけでしょう。コメン トをはずすことで disktab を使っているなら、-f /dev/null というオプショ ンをつけて /etc/lilo/install を実行してみます。もし LILO が disktab を必要とするなら、エラーメッセージを出すでしょう。

3.19 Q: 私のカーネルはブートしますが、 "VFS: Unable to mount root" で死にます。

A: お使いのカーネルがきちんと設定されていません。ルートデバイスを設定 するためにその上で rdev を走らせるか、 /etc/lilo/config に関連する ROOT=/dev/xxxx 登録をし、そして /etc/lilo/install を再度実行します。

3.20 Q: デバイス 0xNNNN: N 番目のパーティションテーブルが無効です (Device 0xNNNN: Invalid partition table, Nth entry,)このエラーは何を意味しますか。

A: それぞれのパーティションの登録は境界線(ディスク上の N 番目のセクタ ) と 3D (セクタ/ヘッド/シリンダ) のアドレスを持っています。両方のアド レスは一致していなければなりません。パーティションテーブルでそれらが一 致していないのです。これはシリンダの境界線で並べられていないアドレス( non-cylinder-aligned addresses)を使って間違った fdisk をして、さらにその アドレスの同一部分を再整列する(re-aligning) 他のプログラムがあること が原因でしょう。 LILO はパーティションテーブルを修正しようとします。正 確な手続きは LILO のバージョンに依存します。文書を調べてください。 一番きれいにできる(しかしもっとも痛い方法になりますが)解決方法は、境界 線のルール(たとえば Linux の fdisk の 最新版のどれか )に従う fdisk の バージョンでディスクの再パーティションをすることです。

3.21 Q: LILO と OS/2 ブートマネジャは共存できますか。

A: はい、うまくいきますが、OS/2 をインストールした後で LILO を(再)イン ストールしなければならないと報告している人もいます。別の解決方法は、 OS/2 のブートマネジャを使わず、LILO から OS/2 をブートすることです。


次のページ 前のページ 目次へ