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2. インストール方法

2.1 ブートフロッピーを用意する

3枚のフロッピーディスクが必要です。始めに DOS を起動するフロッピーディ スクを作ります。 このディスクに、fdisk.exe と sys.exe をコピーします。

FORMAT /S A:
COPY FDISK.EXE A:
COPY SYS.EXE A:

Windows 98 の緊急起動ディスクを作るため、2 枚目のフロッピーディスクを 使います。3 枚目のフロッピーディスクを GRUB 用に使います。

2.2 linux をインストールする

お好みの linux ディストリビューションをインストールします。fdisk を使っ てハードディスクにパーティションを確保しなければいけません。お使いにな るオペレーティングシステムにそれぞれにどれくらいのディスクを割り当てる かをあらかじめ計算しておきます。

私のハードディスクは次のようになっています。

   Device Boot    Start       End    Blocks   Id  System
/dev/hda1             1         6     48163+  16  Hidden FAT16
/dev/hda2             7        19    104422+  16  Hidden FAT16
/dev/hda3            20       593   4610655   1b  Hidden Win95 FAT32
/dev/hda4           594      3737  25254180    5  Extended
/dev/hda5           594       848   2048256    6  FAT16
/dev/hda6           849      2123  10241406    7  HPFS/NTFS
/dev/hda7          2124      2140    136521   82  Linux swap
/dev/hda8          2141      2523   3076416   83  Linux

最初のパーティションは Windows 2000 を起動するためのものです。 48MB あれば十分なはずです。最初のパーティションには boot.ini 、ntldr, ntdetect.com などのような NT を起動するために必要なファイルだけを置い ています。私の例では、パーティション 6 に NT を入れます。これらのパー ティションは隠しFAT16 になっています。

[訳注:windows NT/2000のdevice driverの中には NTFS が認識できない ものがありますので、device driver のために、約50MByte 用意する ことをお勧めします。]

2 番目のパーティションは DOS 用です。 100M もあれば十分です。 これもまた FAT16 です。

[訳注:日本語の DOS 用アプリケーションをたくさん持っている方は、 500MByte程用意したほうが、良いでしょう。]

3つ目のパーティションは Win9x 用です。5G を割り当て、 パフォーマンスのために FAT32 にしています。

次にハードディスクの残りに拡張パーティションを作ります。 fdiskでは、4つ目のパーティションとして表示されます。

2GB のパーティションを作ります。このパーティションはすべてのオペレーティ ングシステムでデータを共有するために使います。ともあれパーティションは 8GB 以下にします。これは DOS の限界です。

次に Windows 2000用のパーティションを作ります。windows は豚のようにどん どん太るものなので、10G をこれに当てています。HPFS または NTFS にします。

次にスワップパーティションと linux 用パーティションを作ります。/boot に別のパーティションを当てていないかもしれません。ルートパーティション に /boot を置いているなら、GRUB にはより都合がよいようです。

linux をインストールしてから、fat16 パーティションをフォーマットします。

mkdosfs /dev/hda1
mkdosfs /dev/hda2
mkdosfs /dev/hda6

2.3 GRUB をインストールする

GRUB の最新版を持っているかを確かめてください。私は、バージョン 0.5.96.1 を使っています。私が使用したディストリビューションに添付されていたバージョ ンはもう古くなっていて、うまくいかないことがたくさんありました。 http://www.fsf.org から最新版をロードで きます。

ところで、フロッピーディスクに GRUB をインストールしたくないかもしれませ んが、 Windows 2000 が上書きしてしまいますから、いまはまだハードディスク 上にはインストールしないほうがよいでしょう。

grub-install '(fd0)'

次に示すようにGRUB の menu.lst を作ります。 このファイルは、/boot/grub に置きます。

#
# <!-- Sample boot menu configuration file-->ブートメニュー設定例
#

# <!-- Boot automatically after a minute.-->1分後に自動的にブート
 
timeout 60

# <!-- By default, boot the second entry.-->デフォルトで、2番目の登録をブートする。

default 1

# <!-- Fallback to the first entry.-->最初の登録に戻す。

fallback 0

title Windows 2000 
unhide (hd0,0)
hide (hd0,1)
hide (hd0,2)
rootnoverify (hd0,0)
chainloader +1
makeactive

# <!-- For booting Linux-->Linux をブートする

title  Linux
root (hd0,7)
kernel /boot/vmlinuz-2.2.17 root=/dev/hda8 video=matrox:vesa:261
#[訳注:この部分はお使いのシステムに合わせてください。]
title Windows 98
hide (hd0,0)
hide (hd0,1)
unhide (hd0,2)
rootnoverify (hd0,2)
chainloader +1
makeactive

title DOS 6.22
hide (hd0,0)
unhide (hd0,1)
hide (hd0,2)
rootnoverify (hd0,1)
chainloader +1
makeactive

# <!-- For booting Linux-->Linux をブートする

title  Linux (single user)
root (hd0,7)
kernel /boot/vmlinuz-2.2.17 root=/dev/hda8 video=matrox:vesa:261 single

title Partition 2 (floppy)
hide (hd0,0)
unhide (hd0,1)
hide (hd0,2)
chainloader (fd0)+1

title Partition 3 (floppy)
hide (hd0,0)
hide (hd0,1)
unhide (hd0,2)
chainloader (fd0)+1

フロッピーディスクで linux をブートできるのを確かめてください。何か問題 があれば、GRUB のコマンドに抜けて、何が問題になっているかを見つけ出す ことができます。GRUB にはとてもよい文書があります。何かトラブルがあれ ば、文書を見てください。

2.4 windows 2000 をインストールする

windows 2000 をインストールする前にまずパーティションを初期化しなけれ ばいけません。DOS の起動ディスクをいれて、コンピュータを再起動します。 DOS のプロンプトが出たら、次のコマンドを入力します。

FDISK /MBR
SYS C:

そのまま続行して、 windows 2000 をインストールします。しばらくすると、 Windows 2000 はインストールしたいパーティションでプロンプトを返すでしょ う。fdisk で作成したパーティションは壊れたもの、あるいは、フォーマットさ れていないパーティションとして表示するはずです。続行して、そこを選択しま す。

Windows 2000 のメニューを隠すために、C ドライブにあるはずの boot.ini という名前のファイルを編集します。 timeout の値を 30 から 0 に変更しま す。

[boot loader]
timeout=0
default=multi(0)disk(0)rdisk(1)partition(1)\WINNT
[operating systems]
...

2.5 DOS をインストールする

GRUB のディスクを差し込みます。メニューが出たら、DOS の起動ディスクをい れます。メニューから、パーティション2 (floppy) を選択し、Enter キーを押 します。これでフロッピーディスクから起動して、パーティション 1 と 3 を隠 します。

FDISK を起動し、C ドライブがパーティション 2 であることを確認します。 そして DOS をインストールします。

SYS C: 

2.6 Windows 98 をインストールする

GRUB ディスクをいれます。メニューが出たら、Windows 98 の起動ディスクをい れます。メニューからパーティション3 (floppy) を選択し、Enter キーを押し ます。これでフロッピーディスクから起動し、パーティション 1 と 2 を隠しま す。

FDISK を起動し、C ドライブがパーティション3 であることを確かめてください。 それから、Windows 98 をインストールします。

SYS C: 

2.7 仕上げ

GRUB からすべてのものが動くことをテストします。

GRUB をインストールしたフロッピーディスクから、4種類のオペレーティ ングシステムをブートすることができるはずです。

すべてがきちんとなっているなら、続行して、ハードディスクに GRUB を インストールします。Linux から次のように入力します。

grub-install /dev/hda

GRUB メニューから4つのオペレーティングシステムをブートできるでしょう。 おめでとう!


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