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4. 接続

次のコマンドを実行して接続します:

/usr/etc/pppd

するとプロセスがフォークしてバックグランドで走ります。さらに /etc/syslog.conf に上記のようなセッティングをしておくとコンソールに 次のようなメッセージが表示されます:

Oct  1 11:59:08 almaden pppd[406]: pppd 2.1.2 started by jhall, uid 0
Oct  1 11:59:33 almaden pppd[407]: Connected...
Oct  1 11:59:34 almaden pppd[407]: Using interface ppp0
Oct  1 11:59:35 almaden pppd[407]: Connect: ppp0 <--> /dev/cua2
Oct  1 11:59:36 almaden pppd[407]: local  IP address xxx.xxx.xxx.xxx
Oct  1 11:59:36 almaden pppd[407]: remote IP address xxx.xxx.xxx.xxx

接続されたかどうか次のコマンドで調べます:

/sbin/ifconfig

このコマンドを実行すると次のようなメッセージが表示されます:

<ループバックデバイスに対するアウトプットは、削除しました。>

    
ppp0      Link encap:Point-Point Protocol  
          inet addr:xxx.xxx.xxx.xx  P-t-P:xxx.xxx.xxx.xx  Mask:255.255.0.0
          UP POINTOPOINT RUNNING  MTU:1522  Metric:1
          RX packets:5 errors:0 dropped:0 overruns:0
          TX packets:6 errors:0 dropped:0 overruns:0

これを見るとデバイスが設定されたことが分かります。

次に筆者がしたことは、ログイン可能なワークステーションに rlogin で ログインしてみましたが、ping を使って特定のワークステーションに応答 を確かめるのもよいでしょう。

接続を切るには、次のコマンドを実行しますが、このコマンドを含めたスクリプ トを用意しておくと便利です:

kill -TERM `cat /var/run/ppp0.pid`

このコマンドを実行すると次のようなメッセージを表示して回線を切断します:

Oct  1 12:03:50 almaden pppd[407]: Terminating link.
Oct  1 12:03:50 almaden pppd[407]: Connection terminated.
Oct  1 12:03:51 almaden pppd[407]: Exit.

回線の接続や切断は、root で実行しなければなりません。筆者は、これを root 以外でできるようにしようと思い、setuid を色々といじってみましたが、今のと ころ成功していません。

4.1 シリアルライン接続

筆者は、最初マザーボードに初めから付いていたシリアルライン (COM1) を使 って ppp 接続をしていました。そのマザーボードは、16450 UART チップを使用 しており、送受信のためのバッファがないため、スピードが 38400 bps に限られ ていました。(このスピードで接続していると、いくつかのエラーが出ました。) このスピードは、データの圧縮によりモデムとシリアルラインとの接続に 115200bps まで最良の状態で通信できるため、 28800 bps のスピードで通信 するモデムにとっては遅すぎます。

それで筆者は、この問題を解決するために 16550A UART チップの乗った速い シリアル・カードを購入し、インストールしました。ところが、 Linux は 115200 bps の転送速度をサポートしていないため、ブート時に「setserial」 コマンドを使い、シリアルラインを設定しなければなりませんでした。以下の1行を /etc/rc.d/rc.serial に追加しました:

/bin/setserial -b /dev/cua2 irq 9 spd_vhi       # 16550A

ここで大切なことは、引数に「spd_vhi」をセットして、モデムの ボーレートを 115200 bps に設定するということです。詳しくは、 「setserial」のmanページをご覧ください。

このように設定すると、/etc/ppp/options ファイルで 38400 と 記述していても、実際は 115200 bps のスピードで LanRover と通信することに なります。/etc/ppp/chat ファイルで 115200 と記述したのは、 こういうことだったのです。シリアルラインの設定を変えることによって2倍以上の スループットを得ることが出来ました。

4.2 接続スピード

通常筆者のモデムは、送受信とも 26400 bps のスピードで接続します。28800 bps で接続したこともありましたが、このときにはエラーが若干出ました。26400 bps での接続では、エラーも出ず、安定しているようです。


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