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2. 一般的な情報

2.1 Pilot って何ですか?

Pilot は小さな、ペンベースの Personal Digital Assistant (PDA)です。 現在は 3Com の子会社である、U.S. Robotics が開発しました。 (訳注: もともとは独立した会社である、Palm Computing という会社 が開発しましたが、その後 USR が Palm Computing を買収し、 3Com が USR を買収し...という経緯で 現在は 3Com ブランドになって います。

Pilot は遊び心一杯のマシンで、本当に可愛いデバイスです。 ペンベースというと文字認識の確度の低さに拒否反応を示される方も 多いかもしれませんが、Pilot はそんなことはありません。ちょっと 特殊な、でもすぐに覚えられる一筆書きのアルファベット文字認識 を採用していて、認識率は非常に高くなっています。また、山田さんの 開発された J-OS suite という日本語化環境をインストールすることで、 ほとんどのアプリケーションで日本語を使うことが可能になります。 (もちろんローマ字かな漢字変換で日本語を入力する事もできます。 J-OS suite の詳細は山田さんのホームページ http://www.tt.rim.or.jp/~tatsushi/ を参照ください。)

PDA という言葉について詳しくない方のために書きますと、PDA とは、 さまざまな種類の個人情報、つまり、住所録や電話番号、カレンダー、 小切手帳管理、備忘録リスト、メモなどを管理するための機能を備えた 電子デバイスで、情報が必要なときにはいつでも使えるように簡単に 持ち運べるようなものです。

さらに Pilot のように融通のきく PDA では、PDA 上に格納されたデータを 他のコンピュータにバックアップをとったり、逆にコンピュータからデータや 新しいプログラムをダウンロードできたりします。

(訳注: この、母艦コンピュータとの同期機能が、Pilotのウリの一つです。 それと、もうひとつ、Programmable Device であるということ。 誰でも自由に新しいアプリケーションを書くことができるのです。 ソフトウエアを開発するための API も 3Com から公開されています。 実際、毎日平均5件以上もの新しいプログラムがインターネット上に公開 されています。Pilot 用の Free/Shareware, 商用ソフトについては、例えば

などをご覧ください。 また、開発ツールに関しては、この HOWTO の後のほうにも書かれていますが、 prc-tools という素晴らしいフリーの開発パッケージもあります。)

2.2 いろいろな種類の Pilot

128kバイト、512kバイトの RAM を搭載しています。

最近の2種類つまり、PalmPilot Personal と PalmPilot Professionalは それぞれ、512kバイト、1Mバイトの RAM を搭載しています。さらに、この 2機種には、LCD パネルのバックライトと、バージョン 2.0 の オペレーティングシステムが搭載されています。Professional には、この 他に TCP/IP スタックといくつかの追加内蔵プログラムが含まれています。

どの Pilot でも、メモリーカード(ROMとRAMを内蔵している)を交換すること によってアップグレードが可能です。もちろん、古いタイプの Pilot には バックライト機能はありませんけどね。

2.3 ハードウエアのインストール

Pilot には、デスクトップコンピュータとデータをやりとりするための ``クレードル''が付属しています。この装置は実際には、Pilot を保持する ためのホールダーとシリアルケーブル、`ホットシンク'ボタンから構成 されています。このクレードルを、あなたのコンピュータの空いている シリアルポートに接続する必要があります。それぞれのスタンドアローン プログラムを走らせる時には、Pilot をこのクレードルに置いて、 `ホットシンク'ボタンを押してください。こうすることで、Pilot は通信する 必要があることを知ることができます。ボタンが押された時に Pilot の 電源がオフになっていた場合には、自動的にオンになります。 クレードルが接続されているシリアルポートに /dev/pilot という別名を 用意しておくと便利でしょう。こうするためには root ユーザになって、 以下を実行します:

ln /dev/cua0 /dev/pilot

このコマンドラインの、'cua0' の部分は、あなたの環境に合わせて 変更してくださいね。(クレードルのつながっているシリアルポート名)

(訳注: /dev/cua* が存在しない場合には、/dev/ttyS* がこれに対応します。 また、DOS/Windows のシリアルポート名との対応は:

DOS/Windows  Linux
COM1         cua0/ttyS0
COM2         cua1/ttyS1

です。)


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