LILO はインテルのマシンで使われている Linux のブートローダーです。 インテルのマシン用には他にもブートローダーが存在しますが、 一般的な選択肢としては、GRUB と SYSLINUX になります。 他のプロセッサアーキテクチャ用にも LILO と同等のものがあり、 その名前は普通 ‘LILO’ をもじったものになっています。
LILO は lilo(8) と lilo.conf(5) のマニュアルページで文書になっています。それに LILO Generic boot loader for Linux … User's Guide が /usr/share/doc/lilo…/doc/User_Guide.ps にあります。 LILO mini-HOWTO [1] もあります。
LILO の設定は、 /etc/lilo.conf というファイルに保存されます。 このファイルの最初の部分は、イメージすべてに適用するものです。 それ以降の部分は、各カーネルごとに イメージ を記述する部分です。
LILO は、 シリアルポートを使うように設定してください。 シリアルラインのパラメータ構文は、カーネルが使うものに従います。
ここで使っている変数はカーネルが使うものと同じです (Figure 2-7 に示してあります)。 また、<ポート> は以下のようになっています。
この例では /dev/ttyS0 を使っています。 LILO は、このデバイスがポート 0 だと認識しています。
Figure 4-3. LILO ブートローダーの設定サンプル
serial=0,9600n8 timeout=100 restricted password=PASSWORD |
restricted パラメータ、 および password パラメータを使用しているのは、 誰かが電話を使って接続してそのマシンをブートし、 以下のようにタイプして、 Linux のアクセスパーミッションの辺りをうろつきまわる、 というようなことをさせないようにするためです。
Example 4-1. カーネルパラメータを使ってアクセスパーミッションを回避する
LILO: linux init=/sbin/sash |
パスワードは(他人が推測できない)良いものにしてください。というのは、 パスワードを使えば、 root のアクセス権限を得られるからです。 LILO のパスワードは、 設定ファイルの中に平文で書かれています。 ですから、けっして他のどんなパスワードとも同じものにしないでください。 また、/etc/lilo.conf を読めるのが root だけになるように、 このファイルのパーミッションを設定してください。
LILO には、 ブートメッセージを表示するオプションがありますが、 これはシリアルコンソールでは動作しません。 ですから以下のような行はすべて削除して下さい。
これで シリアルコンソールを使うための LILO の設定ができました。 しかし、まだ LILO でブートするカーネルを、 シリアルコンソールを使うように設定しなければなりません。
[1] | 邦訳は、 LILO mini-HOWTO です。 |