1.1. コンソールとは何か?

コンソールとは、システム管理メッセージ用のテキスト出力装置のことです。 こういったメッセージは、カーネルからも出てくるし、 init システムからも出ます。 それにシステムログ採取プログラムからも出てきます。

最近の小型コンピュータでは、 コンソールは通常、 そのコンピュータに付属しているモニターとキーボードになっています。

一方、昔からずっと使っているコンピュータのコンソールは、 DEC VT100 のような端末を、 RS-232 で接続したものになっています。 この端末は施錠された部屋の中にあり、 ミニコンピュータのオペレータが頻繁に監視しています。 Sun や Hewlett-Packard、 IBM の大規模システムでは、 今でもシリアルコンソールを使っています。

コンソールは、通常ログイン可能になっています。 そして一番信頼できるログインセッションは、 他でもないコンソールからのログインセッションだと、 オペレーティングシステムの多くの部分は考えます。 ですから、コンソールからスーパーユーザーである root でログインするというのは、 システムの動作異常に直面した場合の最後の砦となる、 切札のコマンドラインなのです。