Appendix C. トラブルシューティング

SCSI の問題の多くは、ケーブルの取り回しと終端処理(がされていない、もしくは 不適切)が原因です。これによって SCSI バスのリセットが発生し、パリティ や CRC エラーが起こり、時には転送速度が低下します。SCSI の終端の方法について は、素晴らしいチュートリアルが次のサイトにあります。 www.scsita.org/aboutscsi/SCSI_Termination_Tutorial.html。 そのサイトには他にも、ためになる SCSI の情報があります (W9を参照)。

SCSI の「FAQ」サイトもあります(W10参照)。 設定とトラブルシューティングをいろいろと扱っています。このサイトの焦点は Windows(とその ASPI インタフェース)にありますが、多くは Linux や他の Unix の 実装における SCSI にも関連しています。

システムのどこかが固ったように見える時、問題の原因を見つけ出すには、 ps コマンドが役立ちます。 下記のオプションは、カーネルのどの部分が問題を起こしているのかを特定するのに 便利です。この情報をメンテナーに送ってみてください。

ps -eo cmd,wchan
ps -eo fname,tty,pid,stat,pcpu,wchan
ps -eo pid,stat,pcpu,nwchan,wchan=WIDE-WCHAN-COLUMN -o args
「ハング」している所を見つけ出すのに最も大事なオプションは、「wchan」 です。これがカーネルのアドレスならば、ps/proc/ksyms を使って、最も近いシンボルの位置を見つます。 「nwchan」オプションは、数字で現した「ハング」したアドレスです。

キーを打ってもシステムが反応しない場合、テキストモードで <Alt+ScrollLock> とすればスタックトレースが出力され、<Ctrl+ScrollLock> とすればすべての プロセスの一覧が出力されるはずです。ログ機能がまだ動いていれば、出力はログ とコンソールにも送られます。

CONFIG_MAGIC_SYSRQ を設定してカーネルを構築してあれば、テキストモード で <Alt+SysRq+H> を押すと、使用できるコマンドがリストされます。 <Alt+SysRq+S> は、緊急時に sync する場合に役立ち、<Alt+SysRq+U> は、 リードオンリーでファイルシステムをマウントし直すのに便利です。これを行ったら、 次は <Alt+SysRq+B> でマシンをリブートすることになるでしょう。