(Tony Gale さんからほとんどの寄稿をいただきました。感謝します。)
IPv6 は次世代のインターネットプロトコルで、現在のプロトコル(IPv4)の 後継者として設計されています。 [RFC-791]
IPv6 は IPv4 に無い、いくつかの特徴を含んでいます。
IPv6ではIPアドレスのサイズが32から128ビットに増大した。これは さらなるアドレス階層化、アドレスをつけられるノードの増大、 そしてアドレス自動設定のサポートのためである。 マルチキャストルーティングの拡張性は、マルチキャストアドレスに 「スコープフィールド」を加えることで改良される。 また、「エニーキャスト」とよばれる新しいアドレス型が グループノードにパケットを送るために定義された。
いくつかのIPv4のヘッダー領域はつかわれなかったり、オプションになっている。 これはパケットの生成コストを減少させ、 IPv6のヘッダの帯域コストを抑制させるためである。
IPヘッダのオプションの変更は、より効率的なフォワーディング、 オプションの長さ制限の厳密さの緩和、そして将来提供されるオプションの 柔軟性が盛りこまれている。
あたらしく、特別のトラフィックの「フロー」に属するパケットのラベルを 可能なように整備された。これは送信者が通常つかわれない品質のサービスや、 「リアルタイム」サービスのためのものである。
認証、完全性、そしてオプションで機密性の拡張が IPv6 での仕様とされた。
LinuxのIPv6の核となるコードは David Miller <davem@caip.rutgers.edu> と Eric Schenk <Eric.Schenk@dna.lth.se> によってメンテナンスされています。
詳しくは以下を読んでください。
私が見た中で IPv6 と 6bone に関して始めに読む最も良いサイトは 次世代IP (IPng).
あなたは NASA にある IPv6 at the NAS をチェックしたくなることでしょう。
Kevin Rae がウェブ上で面白い見解 - " ディジタルオーディオと IPv6 - を述べています。IPv4とIPv6をならべた比較と、IPv6 の QoS (帯域保証) の紹介 があります。
(私がかぞえたところでは) CATNIPやTUBAなど、IPv6がプローザルになる前の ものも含めて、55のRFCがIPv6に関して出ています。 いくつかは関連したRFCです。
多くの インターネットドラフト があります。これらは急速に変化しますが、7/14/97 の時点で有用なものを 以下に挙げます。
この本の章はまだ乏しいです。しかしながらスタートするためのいくつかを あげておきます。
TCP/IP の古典的な本です、第 3 版には IPv6 の紹介の章があります。
もうひとつの古典的な、データ通信全体を視野にいれた本です。 IPv6, ICMPv6 にためになる何ページかを含んでいます。
私は持っていませんが(いくつかの理由から手にいれるのがむずかしいのです) しかし、著者の評判は知っていますし、見る価値があるでしょう。
6bone はインターネットで IPv6 を IPv4 にカプセル化するプロジェクトです。
もっと 6bone について詳しく知りたいときは、 6boneのホームページを 見てください。
6bone メーリングリストの内容は IPv6 - 6bone Mailing List で、見ることができます。
IPv6のアドレスは128ビットの長さで、3つの型がある。 ユニキャスト、エニーキャスト、マルチキャストである。 ユニキャストアドレスは個々のインターフェースにつけられる。 エニーキャストアドレスはインターフェースの集合を示すが、 エニーキャストアドレスに送られるパケットはその集合のうちの一つの インターフェースに送られる。例えば、一番近いところに送る。 マルチキャストアドレスもまた、インターフェースの集合を示すが、 マルチキャストアドレスに送られるパケットはその集合の全てのインターフェースに 送られる。 その意味で、マルチキャストアドレスはブロードキャストアドレスの 子孫であるといえる。
IPv6 アドレスの表記
FEDC:BA98:7654:3210:FEDC:BA98:7654:3210
アドレスはしばしばいくつかの「0」を含む。たとえば
FF01:0:0:0:0:0:0:43
0 がいくつか連続するときはアドレスを縮めることが許されている。 「::」は、16 ビットの 0 の連続を示す。上の例だと次のようになる。
FF01::43
IPv4とIPv6の混在した環境では、他の表記法も用意されている。たとえば
::10.5.27.200
は IPv6-in-IPv4 のパケットをおくる。
具体的なIPv6のアドレスタイプはそのアドレスの先頭に示される。 先頭 bit から構成される可変長フィールドは Format Prefix (FP) といわれる。 それらのプリフィックスの先頭の構造は以下。
Allocation Prefix Fraction of
(binary) Address Space
Reserved 0000 0000 1/256
Unassigned 0000 0001 1/256
Reserved for NSAP Allocation 0000 001 1/128
Reserved for IPX Allocation 0000 010 1/128
Unassigned 0000 011 1/128
Unassigned 0000 1 1/32
Unassigned 0001 1/16
Unassigned 001 1/8
Provider-Based Unicast Address 010 1/8
Unassigned 011 1/8
Reserved for Geographic-based 100 1/8
Unicast Addresses
Unassigned 101 1/8
Unassigned 110 1/8
Unassigned 1110 1/16
Unassigned 1111 0 1/32
Unassigned 1111 10 1/64
Unassigned 1111 110 1/128
Unassigned 1111 1110 0 1/512
Link Local Use Addresses 1111 1110 10 1/1024
Site Local Use Addresses 1111 1110 11 1/1024
Multicast Addresses 1111 1111 1/256
15% のアドレス空間がはじめ割当てられていて、のこり 85% は将来のために 残されている。
[RFC-1897] 6bone 上での IPv6 アドレス割当ての方法の記述。 アドレス割当てのプランは一時的なもので、将来変更されることになっている。