9.4. openMosixview の使用

9.4.1. メインのアプリケーション

これがメインのアプリケーションのウインドウです。 機能については下記で説明します。

openMosixview には一列にランプ、ボタン、スライダー、電卓書体の数値、2 つの プログレスバー、クラスタの各メンバーを表すラベルが並んでいます。 左側のライトは、openMosix の ID とクラスタノードの状態を表しています。赤は ダウン、緑が利用可能です。

あるノードの IP アドレスを表すボタンをクリックすると、設定画面がポップアップ します。頻繁に使用する「mosctl」コマンドを実行するボタンを表示しています。 (この HOWTO の後半で説明します) 「速度スライダー」を使って、openMosix の速度を各ホストに対して設定できます。 現在の速度は電卓書体の数値で表示されています。

これらの値をいじると、クラスタ全体の負荷分散を調整できます。 openMosix クラスタにおけるプロセスは、速度が遅いノードよりも速いノードへと すぐにマイグレートします。これは設定可能な物理的な速度ではなく、openMosix が ノードに対して「判断」した速度になります。 例えば、クラスタ全体の中で遅いと設定したノードで CPU を集中的に利用する ジョブを実行すると、実行するのに適したプロセッサを検索し、すぐにマイグレート します。

真ん中にあるプログレスバーは、各クラスタメンバーの負荷の全体像を表示して います。 パーセント表示をしていますので、/proc/hpc/nodes/x/load(openMosix による)に 書き込まれている負荷をそのまま表していませんが、全体像は掴めるはずです。

次のプログレスバーはノードが使っているメモリです。 ホスト上の利用可能なメモリの内、現状どれだけ使用済みかをパーセント表示して います(右に表示してあるラベルが利用可能なメモリです)。 クラスタにいくつの CPU があるのかは、右側のボックスに表示してあります。 メインウインドウの最初の行には、「全ノード用」設定ボタンがあります。 このオプションを使えば、ノードすべてに対して同じ設定が可能になります。

どのくらい負荷分散がうまく行っているのかは、上側の左のプログレスバーに表示して あります。 100% が良好で、すべてのノードがほとんど同じ負荷になっていることを表します。

openMosixcollector を管理し、openMosixanalyzer を開くには、収集(collector)と 分析(analyzer)メニューを使ってください。openMosixview アプリケーションの一部 であるこの 2 つを使えば、長期間に渡ってクラスタ全体を見ていくのに役立ちます。

9.4.2. 設定ウインドウ

このダイアログは「cluster-node」ボタンをクリックするとポップアップします。

各ホストの openMosix の設定が簡単に変更できるようになりました。 すべてのコマンドは「rsh」か「ssh」経由でリモートホストで実行されるので (ローカルノード上であっても)、「root」が「rsh」(もしくは「ssh」)をパスワード を求めるプロンプトを表示することなく実行できなければいけません (この点については、Beowulf のドキュメントに分かりやすく書いてあります。 またどのように設定するかについては、この頁にあるその HOWTO に書いてあります)。

コマンドは下記の通り。
openMosixprocs がリモートのクラスタノードに正しくインストールしてあれば、 「remote proc-box」ボタンをクリックして openMosixprocs(proc-box) をリモート から開いてください。 xhost とホスト名を設定すれば、ディスプレイをローカルホストに向けられます。 クライアントは「rsh」もしくは「ssh」を使ってリモートで実行されます (openmosixprocs のバイナリは、クラスタに属する各ホストにコピーしなければ いけません(例えば /usr/lbin に)。 openMosixprocs は、プログラム管理用の process-box にあります。 プログラムを起動して、リモートノード上でローカルに実行するのに便利です。 この HOWTO の後半で説明します。

リモートのワークステーションからクラスタにログインしているなら、ローカルの ホスト名を「remote proc-box」下の edit-box に入力してください。そうすれば、 自分のワークステーション上に openMosixprocs が表示されます。ログインしてる クラスタメンバー上ではなく(おそらくワークステーション上で「xhost +clusternode」 設定する必要があります)。 combo-box には履歴情報がありますので、ホスト名は一度だけ書けば大丈夫です。

9.4.3. 上級向けの実行方法

ジョブをクラスタ上で開始したいなら、 「advanced execution」ダイアログが便利です。

プログラムを選んで、「run-prog」ボタンを使って開始してください(ファイルを オープンするアイコン)。ジョブがどのような方法で、何処で開始させるのかは execution ダイアログで指定できます。説明が必要なオプションがいくつかあります。

9.4.4. コマンドライン

ウインドウ最上部の行編集ウィジットに、コマンドラインへの引数を追加指定できます。

9.4.5. ホストの選択

ローカルではないジョブを動かすには、dial ウイジットでホストを選択するだけです。 ノードの openMosix の ID は電卓書体の数値で表示されています。クリックをすれば ジョブがはじまります。

9.4.6. 同時にホストを選択

spin ボックスを 2 つ使って、最初と最後のノードを設定できます。 そうすれば、コマンドは最初と最後のノード間すべてで実行されます。 このオプションは指定を逆にしても大丈夫です。