#include <sys/types.h> /* 「注意」参照 */
#include <sys/socket.h> int listen(int sockfd, int backlog);
sockfd 引き数は、 SOCK_STREAM 型か SOCK_SEQPACKET 型のソケットを参照するファイルディスクリプタである。
backlog 引き数は、 sockfd についての保留中の接続のキューの最大長を指定する。 キューがいっぱいの状態で接続要求が到着すると、クライアントは ECONNREFUSED というエラーを受け取る。下位層のプロトコルが再送信をサポート していれば、要求は無視され、これ以降の接続要求の再送信が成功するかもしれない。
POSIX.1-2001 では <sys/types.h> のインクルードは必須とされておらず、 Linux ではこのヘッダファイルは必要ではない。 しかし、歴史的には、いくつかの実装 (BSD 系) でこのヘッダファイルが 必要であり、移植性が必要なアプリケーションではこのファイルを インクルードするのが賢明であろう。
TCP ソケットでの backlog 引き数の振る舞いは Linux 2.2 で変更された。 現在ではこの引き数は、 受け付けられるのを待っている、 完全に 確立されたソケットのキューの長さを指定する。 以前は不完全な接続要求の数であったが、これを置き換えた。 不完全なソケットのキューの最大長は /proc/sys/net/ipv4/tcp_max_syn_backlog を用いて設定できる。 syncookie が有効になっている場合、 論理的な最大長は存在せず、この設定は無視される。
backlog 引き数が /proc/sys/net/core/somaxconn の値よりも大きければ、 backlog の値は暗黙のうちにこの値に切り詰められる。 このファイルのデフォルト値は 128 である。 バージョン 2.4.5 以前のカーネルでは、この上限値は コード埋め込みの固定値 SOMAXCONN であり、その値は 128 であった。