ROUND
Section: Linux Programmer's Manual (3)
Updated: 2008-08-11
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名前
round, roundf, roundl - 最も近い整数値に丸める (2 つの整数の中間値の場合は 0 から遠い方に丸める)
書式
#include <math.h>
double round(double x);
float roundf(float x);
long double roundl(long double x);
-lm でリンクする。
glibc 向けの機能検査マクロの要件
(feature_test_macros(7)
参照):
round(),
roundf(),
roundl():
_XOPEN_SOURCE >= 600 || _ISOC99_SOURCE; or
cc -std=c99
説明
これらの関数は x を最も近い整数値に丸める。
2 つの整数の中間値の場合は、
rint(3)
のように最も近い偶数に丸めたりせずに、
(現在の丸め方向に関係なく) 0 から遠い方に丸める
(丸め方向については
fenv(3)
を参照)。
例えば、
round(0.5)
は 1.0 で、
round(-0.5)
は -1.0 である。
返り値
これらの関数は丸めた整数値を返す。
x が整数、+0、-0、NaN、無限のいずれかの場合、
x そのものが返される。
エラー
エラーは発生しない。
POSIX.1-2001 にはオーバーフローでの範囲エラー (range error) の
記載がある。「注意」の節を参照のこと。
バージョン
これらの関数は glibc バージョン 2.1 で初めて登場した。
準拠
C99, POSIX.1-2001.
注意
POSIX.1-2001 にはオーバーフローに関する記述があり、
オーバーフローの場合には、
errno
を
ERANGE
に設定するか、
FE_OVERFLOW
例外を発生することとされている。
実際のところ、どの現行のマシンでは結果がオーバーフローを起こすことはないので、
このエラー処理は意味がない。
(より正確に言うと、オーバーフローは指数部の最大値が
仮数部を表すビットの数より小さい場合にしか起こらない。
IEEE-754 規格の 32 ビットと 64 ビットの浮動小数では、
指数部の最大値はそれぞれ 128 と 1024 であり、
仮数部のビット数はそれぞれ 24 と 53 である。)
丸めた値を整数型に格納した場合には、おそらくこの関数ではなく
lround(3)
に載っている関数のどれかを使いたいのだろう。
関連項目
ceil(3),
floor(3),
lround(3),
nearbyint(3),
rint(3),
trunc(3)
Index
- 名前
-
- 書式
-
- 説明
-
- 返り値
-
- エラー
-
- バージョン
-
- 準拠
-
- 注意
-
- 関連項目
-
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Time: 03:26:53 GMT, April 25, 2010