ssize_t strfmon(char *s, size_t max, const char *format, ...);
format 中の通常の文字は、変換されずにそのまま s にコピーされる。変換指定は aq%aq 文字で始まる。 この直後には、以下のフラグを 0 個以上続けることができる。
次の位置には、フィールドの幅を指定できる。 10 進の数値文字列で、フィールドの最小幅をバイト単位で指定する。 デフォルトは 0。 結果がこの幅よりも狭くなった場合には、 不足分がスペースで埋められる (左詰めフラグが指定されていなければ左側が埋められる)。
次の位置には、"#" に 10 進数値文字列を続けた形式で、 左精度 (left precision) を指定できる。 通貨の基数点 (radix) より左側の数値の桁数がこの指定より小さい場合は、 数値埋め文字で左側が埋められる。 このフィールド幅の指定では、グループ化文字はカウントされない。
次の位置には、"." に 10 進数値文字列を続けた形式で、 右精度 (right precision) を指定できる。 整形される数値は、整形前にこの桁数に丸められる。 デフォルトではカレントロケールの frac_digits と int_frac_digits の指定を用いる。 右精度が 0 の場合は、基数点文字 (radix character) は印字されない (ここでの基数点文字は LC_MONETARY で定義されており、 LC_NUMERIC の指定とは異なっていてもよい)。
最後に、変換指定は変換文字 (conversion character) で終了しなければならない。 変換文字には以下の 3 つがある。
strfmon(buf, sizeof(buf), "[%^=*#6n] [%=*#6i]", 1234.567, 1234.567);のような関数コールの出力は、オランダのロケールでは以下のような出力になる。
[ fl **1234,57] [ NLG **1 234,57]
(fl は "florijnen" の意。NLG は Netherlands Guilder。) グループ化文字を用いると非常に醜くなる。 同時に間違いなく混乱の原因にもなってしまうだろう。 これは数値の半分以下の幅であるべきだが、 数値と同じだけの幅を取ってしまうからである。 ひどいことに、 "fl" の前後にはスペースが入ってしまい、 また "NLG" の前には 1 つ、後には 2 つのスペースが置かれている。 これはロケールファイルのバグであろう。 イタリア・オーストラリア・スイス・ポルトガルの 各ロケールでの結果は以下のようになる。
[ L. **1235] [ ITL **1.235]
[ $**1234.57] [ AUD **1,234.57]
[Fr. **1234,57] [CHF **1.234,57]
[ **1234$57Esc] [ **1.234$57PTE ]