プログラム pms はシンプルなメッセージシステムです。 元もとは Alan Cox がプログラムを書き、そして Dave Brown N2RJT が開発を引継い でいます。 システムオーナーにメールを出したり、限られた範囲のシステム情報を引出す ことしかできないなど、今でも非常にシンプルな機能しか持っていませんが、 より便利なものとなるよう Dave は開発作業を続けています。
AX.25 の設定が済めば、ユーザーが PMS に接続できるよう ax25d.conf ファイルに適当な項目を追加して、またユー ザーがシステムについての情報を得られるよう簡単なファイルをいくつか用意 しておきます。
/etc/ax25/pms.motd ファイルにはユーザーが接続後によ くある BBS の ID を受取った後で表示される `message of the day' (訳注: UN*X などでログインしたあとに表示されるアレですね) を書込んでおきます。 このファイルは単純なテキストファイルで、このファイルに書込まれているも のがそのままユーザーに送られます。
/etc/ax25/pms.info も単純なテキストファイルで、この ファイルにはあなたの無線局やその設定などについての詳しい情報を書込んで おきます。 このファイルはユーザーが PMS> というプロンプトに 対してコマンド Info を実行したときに表示されます。
接続したユーザーがある AX.25 のコールサインにメールを送ったとすると、 pms はそのコールサインがあなたのマシンの実際のユー ザーに関連づけられていると期待した動作をします。 このことについてはまた章をあらためて説明しましょう。
pms の設定を ax25d.conf ファイ ルに追加するのはとても簡単です。 でも、ちょっとだけ気をつけなければならないことがあります。 Dave は PMS が何種類かの改行方法を扱えるようコマンドライン引数による設 定を追加しました。 慣例によると AX.25 や NET/ROM の改行コードは CR+LF ですが、普通 UNIX で改行コードは LF だけになります。 AX.25 ポートに対する接続要求にデフォルトで PMS が起動するようにしたけ れば、例えば以下のような行を追加してください。
default 1 10 5 100 5 0 root /usr/sbin/pms pms -a -o vk2ktj |
この行は接続が AX.25 スタイルのものであり、PMS のオーナーが vk2ktj であるとして pms を起動 しています。 他の接続についてどのような指定をすべきかは man ペー ジで調べてください。
PMS をテストするには以下のコマンドを使うといいでしょう。
# /usr/sbin/pms -u vk2ktj -o vk2ktj |
次に ax25d.conf の設定が正しく動作するかどうか確認 するために他のノードからも接続をしてみましょう。