1.5. システム概観

LILO はいくつかのプログラムとその他ファイルの集合体です。

マップインストーラ

マップインストーラは、Linux 上で使用するプログラムで、LILO に属する全ての ファイルを所定の場所に置き、ブート時に必要なデータの位置情報を記録します。 このプログラムは、通常、/sbin/lilo に置かれます。LILO に関係する部分で システム変更を行った場合、たとえば、新しいカーネルをインストールした場合 などには、常に、/sbin/lilo を実行してこの情報を更新する必要があります。

様々なファイル

様々なファイルは ブートローダなどブート時に LILO が必要とするデータを含ん でいます。これらのファイルは通常 /boot にあります。最も重要なファイルは ブートローダ(後述)とマップファイル(/boot/map)--マップインストーラが カーネルの位置を記録するところ--です。 [1] もう一つの重要なファイルは、通常 /etc/lilo.conf と呼ばれる設定ファイルです。

ブートローダ

ブートローダは BIOS によってロードされ、カーネルや他のオペレーティング システムをロードする LILO の一部です。それは対話的にブート項目を選択し、 ブートオプションを追加するためのシンプルなコマンドラインインターフェース を提供します。

LILO はまず、システムの以下の部分にアクセスします−

Important: ルートファイルシステムパーティションは 2 つの理由から重要です。まず LILO は 時々カーネルにルートパーティションがどこであるかを教える必要があります。 次にそこは大抵、ブートセクター、/boot ディレクトリ、そしてカーネルのような LILO が使う多くのアイテムのためにも都合のいい場所です。

ブートセクタ

ブートセクターは LILO のブートローダの最初の部分を含んでいます。それはより 大きな第2ステージローダをロードします。両ローダは通常は /boot/boot.b というファイルに格納されています。

カーネル

カーネルはブートローダによってロードされ開始されます。カーネルは通常は ルートディレクトリか /boot に置かれます。

ブート時に LILO が必要とするファイルの多くは、BIOS を用いてアクセスしなけ ればならないことに注意してください。このことはある種の制限を生みます。 BIOS 制限のセクションを参照して ください。

Notes

[1]

LILO はファイルシステムの読み方は知りません。そのかわりマップインストーラ はカーネルにカーネルイメージなどのファイルの物理的位置を訪ね、それを記録 します。このため LILO は Linux よってサポートされる殆どのファイルシステム に対し動作することができるのです。