MIDI デバイスはサウンドカードと一体になっていることもあれば、 独立したデバイスになっていることもあります。 外部 MIDI インタフェースは、シリアルポートか USB ポートのどちらかに 取り付けることができます。
最初にやるべきであり、なおかつ「最も重要な」ことは、 お使いのカードがサポートされているかどうかチェックすることです!
http://www.alsa-project.org/soundcards.php3
http://www.4front-tech.com/osshw.html
MIDI デバイスの設定法は、Linux ディストリビューションによって様々です。 よくサポートされているカードだと、OS のインストール時に設定できます。
(訳注: 2.4 以前の)Linux カーネルには OSS ドライバが、2.5 のカーネルには ALSA ドライバが含まれています。たいていのディストリビューションには (おもにサウンドカード向けの) 設定ツールが用意されています。 でも、サウンドカードについている MIDI ポートを使うのなら、 MIDI ポート向けの設定をする必要があるでしょう。Red Hat では sndconfig を、 SuSE では yast を、Mandrake では DrakConf を使います。
上記のツールでお使いの MIDI インタフェースを設定できない、もしくは 問題がある場合は、次の段階を踏むべきです。
lsmod で MIDI 関係のモジュールが表示されますか? OSS ベースの システムでの典型的な出力はこのようなものです。
[root@beatbox]# lsmod Module Size Used by lockd 32208 1 (autoclean) sunrpc 54640 1 (autoclean) [lockd] autofs 9456 2 (autoclean) usb-ohci 12624 0 (unused) usbcore 43632 1 [usb-ohci] hisax 470096 0 (autoclean) (unused) isdn 104208 0 (autoclean) [hisax] slhc 4544 0 (autoclean) [isdn] eepro100 16144 1 (autoclean) #---- Soundcard modules opl3 11376 2 mad16 7968 1 ad1848 16848 1 [mad16] sb 34752 1 [mad16] uart401 6384 1 [mad16 sb] sound 58368 0 [opl3 mad16 ad1848 sb uart401] soundlow 464 0 [sound] soundcore 2800 6 [sb sound] nls_cp437 3952 2 (autoclean) vfat 9408 1 (autoclean) fat 30432 1 (autoclean) [vfat] ide-scsi 7664 0
mpu401, olp3, uart401, oss を探してください。
USB デバイスをお使いなら、USB モジュールがあるかどうかチェックするのを 忘れずに。
設定をチェックするには、sndstat ファイルを cat します:
[root@beatbox]# cat /dev/sndstat OSS/Free:3.8s2++-971130 Load type: Driver loaded as a module Kernel: Linux mega 2.2.17-21mdk #1 Thu Oct 5 13:16:08 CEST 2000 i686 Config options: 0 Installed drivers: Card config: Audio devices: 0: MAD16 WSS (82C930) (DUPLEX) Synth devices: 0: Yamaha OPL3 Midi devices: 0: Mad16/Mozart Timers: 0: System clock Mixers: 0: MAD16 WSS (82C930)
ここで MIDI デバイスが mad16 ひとつであることがわかります。上記 lsmod の出力にも リストアップされていましたね。
もし MIDI 関連のデバイスが見当らなければ、/etc/modules.conf ファイルの 内容をチェックしてみましょう。
[root@beatbox]# cat /etc/modules.conf alias net-pf-4 ipx pre-install pcmcia_core /etc/rc.d/init.d/pcmcia start alias usb-interface usb-ohci alias parport_lowlevel parport_pc alias block-major-11 scsi_hostadapter pre-install plip modprobe parport_pc ; echo 7 > /proc/parport/0/irq alias scsi_hostadapter ide-scsi alias eth0 eepro100 alias eth1 hisax #---- Soundcard alias sound-slot-0 mad16 options sound dmabuf=1 alias midi opl3 options opl3 io=0x388 options sb support=1 options mad16 io=0x530 irq=5 dma=0 dma16=1 mpu_io=0x300 mpu_irq=7 joystick=1
MIDI のモジュールがカーネルにロードされているかどうかを、/proc/modules を 出力してチェックします。
[root@mega /proc]# cat modules 0000-001f : dma1 0020-003f : pic1 0040-005f : timer 0060-006f : keyboard 0070-007f : rtc 0080-008f : dma page reg 00a0-00bf : pic2 00c0-00df : dma2 00f0-00ff : fpu 0170-0177 : ide1 01f0-01f7 : ide0 02f8-02ff : serial(auto) #---- MIDI device 0300-0303 : MPU-401 UART 0376-0376 : ide1 0388-038b : Yamaha OPL3 03c0-03df : vga+ 03f6-03f6 : ide0 03f8-03ff : serial(auto) 0530-0533 : MAD16 WSS config 0534-0537 : MAD16 WSS de00-de1f : Intel Speedo3 Ethernet f000-f007 : ide0 f008-f00f : ide1
あなたのところでも、上記に似た結果になったはずです。そうでなければ、 MIDI ドライバをインストールする必要があります。
ALSA 0.5x ドライバを使うのはやめたほうがいいですが、 どうしても使う予定があるなら、 下記リンクで入手できる Valentijn Sessink 著の Alsa-sound-mini-HOWTO をよく読むことをおすすめします。
http://www.tldp.org/HOWTO/Alsa-sound.html
バージョン 0.9 より新しい ALSA を使うことを、強く推奨します。 0.9 より後の ALSA ドライバ向けには、Madhu Maddy 著の ALSA-HOWTO を よく読むとよいです。
http://www.alsa-project.org/alsa-doc/alsa-howto/
以下は、ALSA 0.9 ドライバと、たいていの MIDI アプリケーションが 必要とするライブラリをとても手早くインストールする手順です。
[root@beatbox] # tar jxvf alsa-driver....tar.bz2 [root@beatbox] # cd alsa-driver..... [root@beatbox] # ./configure messages - no errors [root@beatbox] # make messages - no errors [root@beatbox] # make install messages - no errors [root@beatbox] # ./snddevices
次に、/etc/modules.conf を編集する必要があります。もしくは、 ディストリビューションによっては、modules ディレクトリにある ALSA 向けファイルを編集する必要があります。
他にも、MIDI 以外のデバイス向けのエントリがあるかもしれないので、 ファイルを編集する際は注意してください。 典型的なシステムには、ファイル中に古い ALSA か OSS の設定があるかもしれないので、 消すか、コメントアウトする必要があります。
以下は modules.conf ファイル中の、典型的な OSS 互換 ALSA の設定箇所です。
alias char-major-116 snd alias char-major-14 soundcore alias snd-card-0 (MIDI/サウンドカード) alias sound-slot-0 snd-card-0 alias sound-service-0-0 snd-mixer-oss alias sound-service-0-1 snd-seq-oss alias sound-service-0-3 snd-pcm-oss alias sound-service-0-12 snd-pcm-oss
(MIDI/サウンドカード) のエントリをお使いのカードのものに変更します。 ここの情報は通常、ALSA のウェブサイトで見つかります。
ALSA ドライバをインストールしたら、次に ALSA ベースのプログラムに必要な ヘッダとライブラリファイルをインストールする必要があります。これは、 alsa-libs パッケージに含まれています。
[root@beatbox] # tar jxvf alsa-libs....tar.bz2 [root@beatbox] # cd alsa-libs..... [root@beatbox] # ./configure messages - no errors [root@beatbox] # make messages - no errors [root@beatbox] # make install
お使いのシステムの設定が完了しました :)
簡単な C のプログラムで、設定がうまくいったかチェックできます。 コンパイルと実行ができたら、システムはうまくいっているはずです。
// Compile this test program like so: gcc alsatest.c -o alsatest -lasound #include <stdio.h> #include <alsa/asoundlib.h> int main (int argc, char *argv[]) { snd_seq_t *seq_handle; if (snd_seq_open(&seq_handle, "hw", SND_SEQ_OPEN_DUPLEX, 0) < 0) { fprintf(stderr, "Error opening ALSA sequencer.\n"); exit(1); } printf("The ALSA libraries are installed.\n"); return 0; }
MIDI はリアルタイムのプロトコルなので、レイテンシは重大な問題です。
現在、応答時間短縮のための作業をしている何人かの開発者がいます。 カーネルの応答時間が短縮されると、Linux は MIDI 向けのすばらしい プラットフォームになっていきます。
標準の Linux ディストリビューションでも満足に動作するかもしれませんが、 プロ向けの機器にはロウレイテンシパッチをあてるべきです。
より詳細な情報はここで入手できます:
http://www.gardena.net/benno/linux/audio/
http://www.linuxdj.com/audio/lad/resourceslatency.php3
ロウレイテンシ Mini Howto
http://www.djcj.org/LAU/guide/Low_latency-Mini-HOWTO.php3