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28. 動的な IP 番号でインターネットの各種サービスを使うには

IP 番号を接続の度に動的に割りあててもらっている場合(特別の料金を払わな い限り、多くのサービスプロバイダが動的な IP アドレスの割り当てしかして くれません)、多少の制限があることを覚悟しなければいけません。

その場合でも外へ向けてのリクエストは問題なく動きます。すなわち、 sendmail 経由でメールも送れますし、ftp でファイルを取ってきたり、他の マシンのユーザに finger したり、web を見たりすることなどは可能です。

接続していない状態で、自分のマシンに取りこんでおいた e-mail に返事を書 くことも可能です。その場合、出したメールは次に ISP に接続するまでメー ルキューに溜っています。

しかし、あなたのマシンは 24 時間インターネットに接続しているわけではな く、接続の度に同じ IP 番号をもらうわけでもありません。ですから、直接あ なたのマシンが e-mail を受けとることは不可能で、web や ftp のサーバを 用意して友達にアクセスしてもらうようなことも困難です。あなたのマシンに はユニークな IP 番号が付いていないため、インターネットの側から見る限り、 あなたのマシンはいつも存在しているものとは見なされません(別のマシンが同 じ IP アドレスを割りあてられていることをお忘れなく)

WWW サーバ(やその他のサーバ類)を設定したとしても、あなたのマシンがインター ネットに接続しており、その時点で割りあてられている IP 番号が分からない 限り、誰もあなたのマシンを知ることができません。友人にあなたのマシンが どういう IP 番号で接続しているかを知らせるためには、電話をかけることか ら e-mail、(プロバイダがシェルアカウントを用意してくれる場合)プロバイ ダに置いている ".plan" ファイルで知らせることまで、さまざまな方法があ ります。

ほとんどのユーザにはこれは特に問題にはならないでしょう。普通の人が必要 とするのは e-mail の送受信と(プロバイダのアカウントで可能です)、WWW や ftp といったインターネット上の各種サービスを利用することですから。もし、 あなたのサーバへ接続させる必要がある場合、固定した IP 番号を割りあてて もらう必要があります。あるいは、上で示した方法をヒントにして、自分でや り方を開発してください。

28.1 e-mail の設定

動的な IP アドレスの割り当てを使う場合でも正しく設定しておけばローカル に作成した e-mail を自由に出すことは可能です。sendmail の設定はやっか りで面倒な作業です。ですから、この文書では sendmail の設定法については 触れずに、接続先の ISP のメールサーバをあなたのメールのリレーホスト (sendmail.cfDS オプション)として使う方法のみ説明 します。(sendmail の設定の詳細については sendmail の文書類と sendmail と共に配布されている m4 の設定集を読んでください。必要な情報は確実にそ の中にあるはずです。)

Sendmail については優れた本が何冊も出版されています(O'Reilly and Associates からのバイブルが有名です)が、ほとんどのユーザにとっては詳し すぎるでしょう。

sendmail を設定すれば、外へ送り出すキューに溜ったメールを PPP 接続が成 立するとすぐに送りだすように設定したくなるでしょう。このためには /etc/ppp/ip-up スクリプトに

sendmail -q &

というコマンドを追加します。

動的 IP 割り当てでは送られてきたメールを受けとる際に問題となります。こ の問題を解決するには、

popclient を使ってメールを取りこむコマンドも必要ならば /etc/ppp/ip-upスクリプトに組みこんで接続が成立した時に自動的 に行なうことも可能です。

28.2 ローカルなネームサーバの設定

ネームサーバは接続先の ISP が設定したものを使えば問題はありませんが、 ローカルにキャッシュ機能のみを持った(セカンダリ)ネームサーバを ip-up スクリプトの中で立ちあげることも可能です。ローカルな(キャッシュ機能の みを持った)ネームサーバを立ちあげる利点は、長い接続時間の間に何度も繰 り返し同じサイトにアクセスするような場合に時間(と帯域)の節約になること です。

キャッシュ機能のみを使うネームサーバの DNS の設定はごく単純です (named.boot ファイルの "forwarders"行に ISP の DNS を指定 するだけです)。O'Reilly の "DNS and Bind"が必要なこと全て を解説しています。

また、DNS-HOWTO も役に立つでしょう。

ネチケットについて一言:キャッシュ機能のみを使うセカンダリのネームセー バを立ちあげる場合には ISP に連絡して許可をもらうようにしてください。 正しく設定されば、ローカルな DNS を上げたところで ISP には何の影響も及 ぼしませんが、間違った場合、トラブルが生じることもあります。


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