6.5. mingetty

mingetty は、 ワークステーションのモニター・キーボードで仮想端末が使えるように、 必要最小限の機能に絞った getty になっています。 ですから、これにはシリアルラインのサポートはありません。

mingetty/etc/inittab で、 シリアルライン用に使ってはいけません。 しかし、今ある仮想端末用の mingetty エントリは、そのままでもかまいません。

仮想端末は、一台あたり約 8KB のカーネルメモリを使用します。 しかしこれでも多過ぎるようなら、 生成する仮想端末数をもっと減らすのは簡単です。 Linux の 2.4 カーネルでは、 必要に応じて仮想端末を生成します。 ですから、仮想端末で mingetty を起動しなければ、 仮想端末は生成しません。マシンにビデオカードが無い場合は、 /etc/inittab から mingetty のエントリをすべて削除して下さい。

Figure 6-8. 仮想端末の数を減らす。/etc/inittab から mingetty エントリを取り除く。

1:2345:respawn:/sbin/mingetty tty1
# 余分な仮想端末は使わない
# 2:2345:respawn:/sbin/mingetty tty2
# 3:2345:respawn:/sbin/mingetty tty3
# 4:2345:respawn:/sbin/mingetty tty4
# 5:2345:respawn:/sbin/mingetty tty5
# 6:2345:respawn:/sbin/mingetty tty6

init の再起動後は、未使用のデバイスファイル を取り除いてしまうのが賢明だろうと思います。

Figure 6-9. 仮想端末を減らす。未使用の仮想端末を解放し、 そのデバイスファイルを削除する。

bash# telinit q
bash# deallocvt /dev/tty[2-9] /dev/tty[0-9][0-9]
bash# rm /dev/tty[2-9] /dev/tty[0-9][0-9]