シリアルコンソールを、コンソールメッセージの印刷にしか使わないのなら、 シリアルポートで getty プロセスを動かさないでください。
ロックというのは、シリアルポートを使う他のアプリケーションに、 このシリアルポートを使わせないようにするためのもので、 getty は、このロックの約束ごとに従います。 このシリアルポートは他のプロセスには使わせたくないのですが、 ここでは getty は動かしていません。 ですからロックファイルは手作業で作成して下さい。
/var/lock/LCK..ttyS0 というファイルを作って、 そこに 1 というテキストを入れて下さい。これが 将来シリアルポートを使う可能性があるアプリケーションに、プロセス 1 が このシリアルポートを使用中だということを教えることになります。 プロセス 1 というのは常に init プロセス です。そして init はいつでも稼働中です。 ですからこのシリアルポートはいつもロックされているわけです。
ロックファイルはシステムがブートする時によく削除されますから、この ファイルはブートするたびに作成します。ロックファイルを作るのに都合が 良い場所は /etc/rc.serial です。この中には以下の ことを書いてください。
Figure 6-10. getty を使わない場合に、コンソールの シリアルポートをロックする、 /etc/rc.serial の 内容
# 出力専用のコンソールが使用するので、/dev/ttyS0 をロック (umask 022 && \ rm -f '/var/lock/LCK..ttyS0' && \ echo '1' > '/var/lock/LCK..ttyS0') |