1.3. ‘コンソール’ の新しい意味

文書の作者の中には、 システムユニットに付いているキーボートとモニターの組を指して ‘コンソール’という言葉を使っている人がいます。 ある Linux の文書では、 これを‘物理コンソール’と表現しています。 この文書によれば、 システムメッセージが現れるコンソールを、 ‘論理コンソール’と表現しています。

この違いを実例で示しましょう。 X ウィンドウ は物理コンソール上でスタートするでしょうが、 X ウィンドウ のスタート時に発生した障害が出したシステムメッセージは、 論理コンソールに書かれるはずです。

混乱を避けるため、この HOWTO ではシステムメッセージが表示される場所を ‘コンソール’という言葉で表現します。 また、“物理コンソール”という混乱を招く言葉ではなく、 “付属のモニター・キーボード”と表現を使います。

デバイス名についても同じように区別します。 /dev/console というデバイスは、コンソールにメッセージを送るのに使います。 /dev/systty というシンボリックリンクは、 付属のモニター・キーボードで使用するデバイスを指しています。 このデバイスは、たいてい /dev/tty0 になっています。


Table 1-1. ‘コンソール‘を指すいろいろな言葉

文書  

この HOWTO

"コンソール"

"付属のモニター・キーボード"

ある Linux 文書

"論理コンソール"

"物理コンソール"

デバイス名

/dev/console

/dev/systty